「ふだんは12席の店に、約100人が詰めかけた」東京駅そばにあるNFLイーグルスのファンの店、試合の日は早朝から開いていた…

「ふだんは12席の店に、約100人が詰めかけた」東京駅そばにあるNFLイーグルスのファンの店、試合の日は早朝から開いていた… 文化・社会

東京駅の八重洲側から歩いて5分ほどの日本橋に、アメリカのプロアメフトチーム、フィラデルフィア・イーグルスのファンが集まる店がある。看板メニューはフィラデルフィア名物のチーズステーキ。イーグルスの試合がある日は、日本時間の早朝でも店を開けて観戦会を開いているという。海外の掲示板でこの店が紹介されると、本場フィラデルフィアの人たちがパンやチーズの流儀まで持ち出して語り始めた。

※注:NFLはアメリカのプロのアメリカンフットボールリーグ。イーグルスは米東部ペンシルベニア州の都市フィラデルフィアを本拠地とするチームで、アメリカ国内では「熱狂的で荒っぽいファン」の代名詞としてもよく知られている。

今日の知ってた?

🏈 JR東京駅の八重洲口から歩いて5分ほどの日本橋3丁目に、「日本橋Philly(フィリー)」という店がある。フィラデルフィアのスポーツグッズで埋め尽くされた、イーグルスのファンの溜まり場だ。開業は2011年

🥖 名物はフィラデルフィアの郷土料理、チーズステーキ。パンは店で毎日焼き、チーズソースも自家製。そのぶん数は作れず、1日に出せるのは50本ほどと紹介されている。

📺 イーグルスの試合がある日は、日本時間の早朝から店を開けて観戦会を開く。ふだんは12席ほどの小さな店だが、2025年1月にスーパーボウル出場を懸けた試合(NFC決勝)を中継したときは、約100人が詰めかけたと報じられている。

※ 所在地と開業年は店の公式サイト、1日の提供数や席数、観戦会の様子は地元紙フィラデルフィア・インクワイアラーやタイムアウト東京などの紹介記事による。営業時間や観戦会の有無は時期によって変わりうるので、訪れる場合は店の最新情報を確かめてほしい。

背景:イーグルスとチーズステーキ

イーグルスはスーパーボウルを2度制した強豪。NFLには32のチームがあり、毎年2月の決勝戦「スーパーボウル」はアメリカ最大のスポーツイベントとして知られる。イーグルスはこのスーパーボウルを2018年と2025年に制している。

ファンの荒っぽさはアメリカでは定番のネタ。イーグルスのファンは、とにかく熱くて容赦がないことで有名だ。よく引き合いに出されるのが1968年の出来事で、負けが込んだシーズンの最終戦、ハーフタイムに登場したサンタクロース役の男性に、観客が雪玉を浴びせてブーイングした。1990年代の終わりには、当時の本拠地スタジアムでファン同士のけんかなどが相次いだため、スタジアムの地下に臨時の裁判所と留置場が置かれ、騒ぎを起こした観客がその場で裁かれていた。

チーズステーキはフィラデルフィアの顔。薄切りの牛肉を鉄板で焼きながら細かく刻み、チーズと一緒に細長いロールパンに挟んだサンドイッチで、1930年代にフィラデルフィアで生まれたとされる。チーズは瓶入りのとろけるチーズソース「チーズウィズ」、アメリカンチーズ(スライスのプロセスチーズ)、プロボローネなどから選ぶのが定番。どれが正解かは、地元の人の間でも意見が割れる。

時差は13〜14時間。フィラデルフィアのある米東部と日本の時差は14時間、夏時間の期間は13時間になる。NFLの試合は日曜の午後から夜に集中しているので、日本では月曜の早朝から午前中にかけての時間帯にあたる。日本で生中継を見ようとすると、平日の夜明け前に起きることになる。

もう少し詳しく

店名の由来はソウル音楽。店主の中條好亮さんは日本橋の生まれ。子どもの頃から、1970年代にフィラデルフィアで花開いたソウル音楽「フィリー・ソウル」に惹かれていた。2011年、家族が営んでいた印刷工場の跡に店を開いた。店名の「Philly」も、その音楽にちなんだものだという。イーグルスのファンになったのは意外と最近で、2020年にチームに密着したドキュメンタリー番組を見たのがきっかけだと本人が語っている。

最初のチーズステーキは「見た目だけ」だった。動画や本を頼りに作った最初の一品は、照り焼きソースを使ったものだった。高校時代の友人からは「見た目はチーズステーキだけど、味はまったく別物」と言われたそうだ。そこで2021年ごろから夫婦で何度もフィラデルフィアに通い、合わせて100軒以上の店を食べ歩いた。はかりで1本あたりの重さまで量って平均を出し、妻は現地のパン屋で製法を学んだ。いまは妻が毎日、店の地下でロールパンを焼いている。

本場での評価。2023年、フィラデルフィア出身の記者がこの店をSNSで紹介したのをきっかけに、地元フィラデルフィアでも知られるようになった。2025年4月に夫婦がフィラデルフィアで期間限定の出店をしたときは1000人以上が並び、用意した300食が売り切れた。翌月には市議会から表彰も受けている。2026年1月に公開されたレビューでは、地元紙の料理評論家が、日本の小麦粉で焼くパンは本場より柔らかく、チーズにも物足りなさがあると指摘しつつ、「満足のいくチーズステーキ」と評している。同年7月には、フィラデルフィアで開かれたMLBオールスター戦の関連イベントでチーズステーキ大会に出場し、優勝している。

観戦会には入店条件がある。2025年2月のスーパーボウルでは、店は月曜の朝6時半から観戦会を開いた。入店の条件は、イーグルスのグッズか緑色の服を身につけていること。さらに「イーグルスについていくつか質問をして、答えられなければ入店をお断りする」と告知していたと報じられている。イーグルスはこの試合に勝ち、2度目のスーパーボウル制覇を果たした。ちなみに、フィラデルフィアに本部を置くテンプル大学は東京にも日本校を構えていて、その学生たちもこの店の常連だという。

海外の反応

1. 海外の名無しさん
この店をやってる日本人の店主は、チーズステーキの作り方を学ぶためにわざわざフィラデルフィアまで来たんだよ。冗談じゃなくて本当に。覚えてから日本に帰って、店のチーズステーキを一から作り直したんだ。一度フィラデルフィアに戻ってきて期間限定で店を出したときは、何ブロックにもわたる行列ができてた。

2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
「何ブロックも」はちょっと盛ってるかもしれないけど、2025年の春にフィッシュタウン(フィラデルフィアの一地区)でやった出店には1000人以上が並んで、用意した300食が閉店前に売り切れたって地元紙に出てた。東京から来た店にだよ。

3. 海外の名無しさん(>>1への返信)
パンは奥さんが毎日、店で焼いてるらしい。フィラデルフィアのパンに寄せるためにね。チーズソースまで自家製だって聞いた。そこまでやってる店、アメリカ国内でもそうそうないと思う。

4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
こういうとき、生粋のフィラデルフィア人なら「どれだけ頑張っても、フィリーの汚い水道水でこねない限りパンは同じにならない」って言い出すんだよ。まあ、アモロソのロールをパサつかせずに取り寄せる方法を見つけてたら、その人は本物だ。アモロソじゃなきゃダメってわけじゃないのは分かってる。でも、あれは街の象徴なんだ。

※注:アモロソはフィラデルフィアの老舗の製パン会社。チーズステーキ店の多くがここのロールパンを使っていることで知られる。

5. 海外の名無しさん
チーズステーキを出してる店は、全部これくらいやってほしい。ペンシルベニアの外でチーズステーキを名乗ってる店の大半は、そもそもチーズステーキが何なのかを分かってないから。

6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
しかも、正しく作るのは簡単なサンドイッチなんだよな。東海岸の外だとなぜ作れないのか、本当に分からない。アモロソのロールが手に入らないのは仕方ないとして、要は薄く削いだ牛肉とチーズだけだ。生まれてからずっとフィラデルフィアの人間として言わせてもらうと、自分はチーズウィズよりアメリカンチーズ派。ただし必ず肉と一緒に刻んで混ぜること。パンにスライスチーズを乗せただけのやつは論外。

7. 海外の名無しさん(>>6への返信)
パンが地味に難しいんだよ。ちょうどいいパンが見つかるのは、フィラデルフィアとニューヨークの間とその周りくらい。銘柄の話じゃなくて、外はパリッと中はふんわりというあの作りの話ね。ここボストンでさえ、サンドイッチ用のロールはほぼ全部ふにゃふにゃで、専門の店を探し回らないと出会えない。

8. 海外の名無しさん
ここで食べたことある。人生最悪のチーズステーキではなかった! アメリカに、それもフィラデルフィアに心底惚れ込んでる日本人の夫婦が作ってるんだ。

9. 海外の名無しさん(>>8への返信)
「人生最悪ではなかった」は、フィラデルフィアの人間の口から出る褒め言葉としてはほぼ満点だと思う。地元の人間は地元の有名店にだって、それ以上の言葉はめったに使わないから。

10. 海外の名無しさん
ここのオーナー夫婦、今年のワールドカップの時期にフィラデルフィアで開かれたチーズステーキ大会で優勝してたよ。地元の人間としては複雑な気持ちだけど、文句は言えない。

11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
細かいけど、正確には7月にフィラデルフィアで開かれたMLBオールスター戦の関連イベントでやってたチーズステーキ大会だね。ちょうどワールドカップの開催期間と重なってたから、記憶が混ざるのも分かる。

12. 海外の名無しさん
試合はどうやって見てるのか、って疑問への答えがこれ。先週のワシントン・コマンダーズ戦のときは朝4時25分に店を開けて、チャージは1000円だった。数週間前には、ザ・ルーツのライブを見に行くために店を早じまいしてたし。店主は本物だよ。

※注:ザ・ルーツはフィラデルフィア出身のヒップホップバンド。米国の人気深夜トーク番組でハウスバンドを務めていることでも知られる。

13. 海外の名無しさん(>>12への返信)
日本に住んでるけど、NFLの試合はだいたい月曜の早朝か午前中なんだよね。平日の朝4時台に店を開けてくれる店主も、そこで試合を見てから会社に行く客も、どっちも相当な覚悟だと思う。自分は家で寝ぼけながら見るのが精一杯。

14. 海外の名無しさん
しかも店の地下には、暴れたファンを放り込むための留置場と、酔いを覚まさせる部屋まであるんだろ? イーグルスのバーを名乗る以上、そこまで再現してもらわないと困る。

15. 海外の名無しさん(>>14への返信)
冗談に聞こえるけど、元ネタは実話なんだよな。昔の本拠地スタジアムでは、90年代の終わりに本当にスタジアムの地下に臨時の裁判所と留置場が作られて、その場で裁判官が騒いだ観客を裁いてた。ちなみにこの店の地下にあるのは留置場じゃなくて、奥さんがパンを焼く工房らしい。

16. 海外の名無しさん
いい話なんだけど、ひとつ確認させて。そこのファンも、相手チームのファンに電池を投げつけたり、サンタの格好をした人に雪玉を投げたりするの?

17. 海外の名無しさん(>>16への返信)
事実は正確にいこう。電池を投げたのはイーグルスじゃなくてフィリーズ(野球)のファンで、投げつけた相手もファンじゃなくて相手チームの“選手”だ。サンタに雪玉のほうは、残念ながらイーグルスのファンで合ってる。

※注:1999年、フィリーズのドラフト指名を拒んで別の球団に入った選手が、フィラデルフィアでの試合で観客から電池を投げつけられた一件のこと。

18. 海外の名無しさん
アメリカ人「うちの国には、これといった文化なんてないからなあ」
海外にいるアメリカ人「東京でフィリー・チーズステーキが食えるようになったぞ。あとフットボールも見られる」

19. 海外の名無しさん(>>18への返信)
ツッコむと、この店をやってるのは海外在住のアメリカ人じゃなくて日本人の夫婦だよ。でも言いたいことは分かる。自分の国の中にいると、自分たちのものは何ひとつ特別に見えない。まったく違う文化の中に置かれて初めて、当たり前だったものが急に特別なものに見えてくるんだよな。

20. 海外の名無しさん
この前メキシコシティに行ったとき、試合の日に地元のシカゴ・ベアーズのバーを見つけたんだ。あれは言葉にできないくらい楽しかった! 旅行好きのNFLファンなら、次の旅先に自分のチームのバーがあるか調べてみてほしい。意外な出会いがあるかもよ。

21. 海外の名無しさん(>>20への返信)
こっちはブラウンズのファンだから、よその国の人たちまでブラウンズの試合を見せられてないことを祈るばかりだよ。あれは国内だけで食い止めておくべきものだ。

※注:クリーブランド・ブラウンズはオハイオ州のチーム。長く低迷が続いてきたため、アメリカでは「弱いチーム」の代名詞としてネタにされやすい。

22. 海外の名無しさん(>>21への返信)
残念なお知らせだけど、ブラウンズのファンクラブは世界中に何十もある。オハイオ出身の人たちが、全力でオハイオから出ていった結果だと思う。行った先でもまだブラウンズを応援してるのが泣けるけど。

23. 海外の名無しさん
原宿にも本格的なタコス屋があって、そこの店主も同じように何年もかけてメキシコのことを研究してる。材料もできるだけ現地から取り寄せて、メキシコ人のスタッフを雇ってるんだって。チーズステーキの店と同じで、一人の店主の熱量でできてる店なんだろうね。

24. 海外の名無しさん(>>23への返信)
でも日本って、食べ物の種類がとんでもなく多いでしょ。旅行で行くのに、わざわざタコスを食べる理由ある? チーズステーキだって、アメリカに帰ってから食べればいい気がするけど。

25. 海外の名無しさん(>>24への返信)
まさにその考えで、この前原宿のタコス屋の前を素通りしたのが自分。「日本のタコスがうまいわけない」と思ってたけど、いまは後悔してる。そもそも日本のウイスキーだって、スコットランドに渡って修業してきた人が土台を作ったんだし、本場で学んで持ち帰る人は昔からいるんだよね。

※注:竹鶴政孝のこと。1918年にスコットランドへ渡ってウイスキー造りを学び、帰国後に国産ウイスキーの立ち上げに関わった。のちにニッカウヰスキーを創業している。

まとめ

東京駅から歩いて5分ほどの日本橋に、フィラデルフィア・イーグルスのファンが集まる店「日本橋Philly」がある。店主夫婦は本場で100軒以上を食べ歩いてチーズステーキを作り直し、試合の日は日本時間の早朝から店を開けている。コメント欄では、パンやチーズの流儀をめぐる地元の人たちの細かいこだわりと、イーグルスファンの荒っぽさをいじる冗談が入り混じりつつ、「店主は本物だ」と遠い東京の店を身内のように語る声が目立った。

元ソース: 東京駅の近くにフィラデルフィア・イーグルスのバーがあって、チーズステーキを出し、イーグルスの試合は何時だろうと生中継していると知った

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