同僚の年収、近所の資産家の純資産、上司がいくら税金を払っているか。ノルウェーでは、こうした情報を誰でもネットで調べられます。ただし調べた相手には、あなたの名前がちゃんと通知される仕組みになっています。のぞき見はできても、こっそりとはいかない。そんな北欧らしい「公開」のルールが、海外の掲示板で話題になりました。
※注:北欧諸国には、行政の持つ情報は原則として市民に公開されるべきだという考え方(公開原則)が古くから根付いています。日本の感覚では「個人情報」にあたるものでも、公共の記録として扱われることがあります。
今日の知ってた?
📋 ノルウェーでは、国税当局(スカッテエターテン)が全納税者の「所得・純資産・納めた税額」を毎年ネットで公開している
🔐 閲覧には電子IDでのログインが必須。調べられた側は検索履歴から「誰が自分を調べたか」を名前・生まれ年・郵便番号つきで確認できる(2014年から)
🔢 1人が閲覧できるのは1か月あたり500人分まで
背景:「納税者リスト」は19世紀からの伝統
ノルウェー語で「スカッテリステ(skattelister)」と呼ばれるこの納税者リストの歴史は古く、19世紀には市役所や税務署に出向けば誰でも閲覧できたとされています。つまり「ネットで公開」は新しい発想ではなく、紙で見られたものを2001年にオンラインへ移したという流れです。
公開される項目は、氏名・生まれ年・住んでいる自治体や郵便番号、そして純所得・純資産・税額。未成年は対象から外されています。
狙いは「みんなが見ている」ことによる抑止力です。ご近所や同業者に数字を見られると思えば、所得をごまかしにくくなる。オンライン公開で脱税が減り、税収が年に約5億クローネ増えたという研究結果も紹介されています。
もう少し詳しく
匿名をやめたら検索が9割減った。2013年まで、検索は匿名でできました。その結果、2013年10月〜2014年10月の1年間で検索回数は約1,670万回。人口の3倍以上です。友人や親戚の懐事情を興味本位でのぞく人が後を絶たず、学校で親の年収をネタにからかわれる子どもまで出てきました。そこで2014年、検索するとログを取られ、調べた相手に名前が知られる方式に変更。2015年10月〜2016年10月には約150万回まで激減しました。
調べる側にも縛りがある。ログインには銀行系の電子IDなどを使うため、完全な他人になりすますのは困難です。閲覧は月500人分が上限で、使い切ると「今月の上限に達しました」と表示されます。検索履歴は1時間ごとに更新されるので、調べた相手にはその日のうちにバレると思っていいでしょう。
日本にもかつて「長者番付」があった。日本でも、多額の所得税を納めた人の氏名や納税額を税務署が公示する「高額納税者公示制度」、通称・長者番付がありました。毎年春の発表は恒例のニュースでしたが、名簿が「お金持ちリスト」として犯罪や嫌がらせに使われる恐れがあること、個人情報保護法の全面施行(2005年)などを理由に、2005年の発表を最後に廃止されています。日本は「隠す」方向へ、ノルウェーは「公開したまま、のぞく側も見えるようにする」方向へ進んだわけです。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
会社も同じように調べられるよ。車のナンバーを入れれば登録情報や、これまでの持ち主の履歴まで全部出てくる。ノルウェーでは中古車を買う前にまずそれを見るのが普通。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
補足すると、ナンバーは最初に売られた車にずっとついて回って、廃車になって釘に生まれ変わるまで変わらない。同じ番号が再利用されることもないんだ。古いクラシックカーを道路に戻そうとすると、紙の台帳を手作業で掘り返してもらうことになるけどね。
3. 海外の名無しさん
この仕組みの整い具合と透明性に感心すればいいのか、プライバシーのなさに震えればいいのか、自分でもよくわからない。
4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
ノルウェー在住だけど、転職するときは新しいボスの納税額を必ず確認してる。強欲なやつか、現場の仲間みたいなやつか、これでだいたい分かる。建設業だから、たいてい後者なんだけどな。
5. 海外の名無しさん
これだけ丸見えなら、ノルウェーで汚職事件が少ないのも納得だよ。お金の流れが不自然ならすぐ誰かが気づくだろうし。
6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
いや、汚職の形が違うだけだよ。現金を渡すんじゃなくて「うちのヨット、1週間タダで使っていいよ」みたいな方向になる。数字に出ないやり方はいくらでもある。
7. 海外の名無しさん
初デートの前に相手を検索する人、絶対多いと思う。職業を聞くより手っ取り早いもん。
8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
でも調べたら相手にバレるんだぞ。デート当日に「昨日わたしの年収見たよね?」って言われる地獄を想像してみろ。
9. 海外の名無しさん
スウェーデンでも同じデータは公開されてる。ただ向こうは民間のサービスを使えば完全に匿名で調べられるんだ。16歳以上なら住所まで役所に問い合わせれば教えてもらえるし、公開原則の徹底ぶりがすごい。
10. 海外の名無しさん(>>9への返信)
納税額はまだいいとして、他人の住所を役所が教えてくれるっていう後半の話のほうが正直こわい。ストーカー対策はどうなってるんだろう。
11. 海外の名無しさん
フィンランドでは毎年、納税データの公開日にちょっとしたお祭り騒ぎになるよ。新聞が一斉に「今年の高額納税者ランキング」を出すんだ。透明性のためには賛成だけど、あの日の報道はなかなかすごい。
12. 海外の名無しさん(>>11への返信)
ノルウェーも同じ。ただ話題になるのはほぼお金持ちとスポーツ選手、芸能人、政治家だけだね。普通の人の数字をわざわざ記事にする新聞はない。
13. 海外の名無しさん
それに加えて、地方紙は「わが町の高所得者トップ100」「資産家トップ100」を毎年載せる。ご近所の誰が何位か、みんな知ってるんだよ。
14. 海外の名無しさん
純粋な疑問なんだけど、こういう透明性にデメリットはないの?ストーカーとか、お金持ちが狙われるとか。
15. 海外の名無しさん(>>14への返信)
実際に悪用された例はあると聞くよ。純資産が多くて、しかも80年以上前によく付けられていた女性の名前で検索して、裕福な高齢の未亡人を探し出し、詐欺の標的にしたって話。昔の女性名にちなんで「オルガ詐欺」なんて呼ばれてたらしい。
16. 海外の名無しさん
15年くらい前までは、ログインもなしで誰でも誰のでも見放題だった。あれは本当にひどかった。職場でも学校でも、年収の話ばかりしてたからね。
17. 海外の名無しさん(>>16への返信)
でも抜け道はあるよね。お金に困ってる学生に小遣いを渡して代わりに調べてもらうとか、別の町のいとこと「そっちの人は俺が調べるから、こっちの人は頼む」って交換するとか。
18. 海外の名無しさん
1人に対して何回調べても毎回通知されるの?ど田舎の漁師さんを月500回検索して、履歴を自分の名前で埋め尽くすとかできる?
19. 海外の名無しさん(>>18への返信)
できるだろうけど、その漁師さんの履歴にお前の名前が500行並ぶだけだぞ。次に会ったときの気まずさを考えたほうがいい。
20. 海外の名無しさん
月500人って、そんなにのぞき見したい同僚がいる職場ってどんな職場なんだよ。
21. 海外の名無しさん
アメリカでこれをやったら、いろいろ変わると思う。上司の年収が60万ドル(約9,000万円)なのに、部下の1%の昇給すら渋ってると知ったら、労働者が団結する十分な理由になる。
22. 海外の名無しさん
アメリカ人として、タイトルを見た瞬間「そんなの誰にも知られたくない」とゾッとした。でも考えてみると、最初に浮かぶのが「これで誰かに何をされるか」なんだよね。人を信用しない前提で生きてるって、あまり健全じゃない気がしてきた。
23. 海外の名無しさん(>>22への返信)
給料の話を隠して得をするのは、たいてい会社のほうなんだよね。相場を知らないのは社員だけで、人事は全員の数字を把握してる。自分から情報を閉ざす理由はあまりない。
24. 海外の名無しさん
カナダのオンタリオ州には「サンシャイン・リスト」っていうのがあって、年収10万カナダドル以上の公務員は1996年から名前と給与が公開されてる。公務員だけでも結構おもしろいよ。
25. 海外の名無しさん
ノルウェーで一番お金のないやつを探してみたい、と思ったけど、たぶん鏡を見れば見つかる気がしてきた。
まとめ
ノルウェーでは19世紀から続く納税者リストが2001年にネット公開され、2014年からは「調べた側も名前を知られる」方式に変わりました。匿名をやめただけで検索回数が9割減ったのは、のぞき見の多くが好奇心だったことの表れかもしれません。コメント欄では、透明性が汚職や給与格差を抑えるという声と、詐欺や住所の公開を心配する声がぶつかりました。日本は長者番付を廃止して「隠す」道を選びましたが、あなたなら自分の年収が公開される社会と、誰の年収も分からない社会、どちらに住みたいでしょうか。
元ソース: ノルウェーでは全員の所得・純資産・納税額がネットで公開され、誰でも検索できる。ただしログインが必要で、調べた相手には1時間以内に自分の名前が通知され、閲覧は月500件まで

コメント