「開くと書いてあるのは『食べないこと!』だけ」60年前の着せ替え人形セットに入っていた豆本の話

「開くと書いてあるのは『食べないこと!』だけ」60年前の着せ替え人形セットに入っていた豆本の話 文化・社会

1960年代に売られていたバービー人形の着せ替えセットに、目盛りが「110ポンド(約50キロ)」で固定されたおもちゃの体重計と、『How to Lose Weight(やせる方法)』という豆本が入っていた。本を開くと、書いてあるのは「食べないこと!」の一言だけ。子ども向けのおもちゃに入っていたこの小物が、海外の掲示板であらためて話題になった。

今日の知ってた?

⚖️ 1965年に発売されたバービーの着せ替えセット「スランバー・パーティー(パジャマパーティー)」には、110ポンド(約50キロ)を指したまま動かない体重計と、「DON’T EAT!(食べないこと!)」とだけ書かれた豆本『How to Lose Weight』が付属していた。バービーの身長を実寸に換算すると約175センチ(5フィート9インチ)とよく言われ、この身長で50キロだとBMIは16台、いわゆる「低体重」の範囲に入る。体重計は翌1966年の生産分から外されたが、豆本はその後もしばらく同梱され続けたと伝えられている。

※注:元スレのタイトルでは1963年のセット「バービー・ベビーシッター(Barbie Baby-Sits)」の話とされているが、コレクター向けの資料を見ると、体重計が入っていたのは1965年の「スランバー・パーティー」のほうだったとされる。ベビーシッターのセットにも同じ題名の『How to Lose Weight』が本3冊のうちの1冊として入っていたため、2つの話が混ざって広まったようだ。

背景:「着せ替えセット」とバービーの身長

バービーは人形本体より「服と小物」で遊ぶおもちゃだった。アメリカの玩具メーカー、マテル社が1959年に発売したバービーは、人形本体とは別に、職業やシーンごとの着せ替えセットが大量に売られた。ひとつのセットに服と靴、そのシーンに合わせた細かい小物が一式入っていて、子どもはそれを組み合わせて「バービーの一日」を作って遊ぶ。今でいえば、ドールハウスの家具とファッションが一箱にまとまったような商品だ。

「身長175センチ」は計算上の目安。バービーは身長約29センチ(11.5インチ)で、一般に6分の1スケールの人形として扱われる。これを6倍すると約175センチになる、というのが「バービーを人間サイズにすると」の話の出どころだ。公式に身長が設定されていたわけではないので、あくまで換算した数字として見ておきたい。

BMIで見ると、かなり痩せ型。BMIは体重(キロ)を身長(メートル)の2乗で割った値で、日本でも世界保健機関(WHO)の基準でも18.5未満が「低体重」とされる。175センチ・50キロで計算すると約16.3になり、低体重の中でも低い部類に入る。

もう少し詳しく

「パジャマパーティー」セットの中身。1965年の「スランバー・パーティー」(商品番号1642)は、ピンクのサテンのパジャマ、ふわふわしたピンクのガウン、ポンポン付きのサンダル、ブラシとくし、ヘアカーラーとピンのセットに、問題の体重計と豆本が加わった構成だった。友達と夜通しおしゃべりする場面を想定したセットに、なぜか減量グッズが入っていたことになる。

1963年の「ベビーシッター」セットでは。こちらは赤ちゃん人形とベビーベッド、哺乳瓶、電話、目覚まし時計、ソーダとプレッツェルといった「子守りの夜」の小物のセットで、体重計は入っていない。ただし、ベルトで束ねた本3冊(『How to Travel(旅の仕方)』『How to Get a Raise(昇給のもらい方)』『How to Lose Weight』)が付属していた。旅と昇給と減量が「大人の女性の教養」として並んでいたわけで、スレタイの取り違えはここから生まれたと考えられる。

今ではコレクターズアイテム。どちらのセットも小物が極小でなくしやすく、完品は少ない。とくに体重計や豆本は単品でも取引されており、「悪名高い付属品」として知られる存在になっている。

海外の反応

1. 海外の名無しさん
あの時代の女性向け広告って、だいたい「あなたは太っていて醜い。この商品を買えば、男の人が振り向いてくれるかも」って内容だったからね。見返すと本当に驚くよ。

2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
うちの母がまさにその考え方だった。「痩せないと誰にも愛されない」って言われて育ったけど、そのときの私は57キロくらいしかなかったんだよ。

3. 海外の名無しさん(>>2への返信)
祖母が11月で80歳になるんだけど、今でも食事を抜いて痩せようとしてる。「あと十数キロ痩せられるなら足を1本あげてもいい」って真顔で言うんだ。その歳になっても自分の体を嫌い続けてるのが、見ていてつらい。

4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
うちの祖母も、亡くなる日まで自分の体を嫌ってた。私はそこにエネルギーを使うのをやめられたから、それだけは本当に良かったと思ってる。

5. 海外の名無しさん
細かいことを言うと、これはベビーシッターじゃなくてパジャマパーティーのセットだよ。ベビーシッターのほうは赤ちゃんとベビー用品が中心で、体重計と減量本が入ってたのはパジャマパーティーのほう。

6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
そうなんだ。でもどっちのセットにしても、子ども向けのおもちゃに減量本を入れる発想がわからない。大人の目で見ても完全にアウトでしょ。

7. 海外の名無しさん
これ、ただの「摂食障害の手引き書」に着せ替え人形がおまけで付いてるだけじゃない?

8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
しかも「お手本」付きでね。この体型になりなさい、って人形そのものが見本になってるのがいちばん怖い。

9. 海外の名無しさん
面白いのは、11年前に同じ話題が立ったときのコメント欄と比べると空気が全然違うこと。今回はメーカーを批判する声が多いけど、当時は「文句を言う人のほうがおかしい」って茶化すコメントばかりだった。

10. 海外の名無しさん(>>9への返信)
昔のスレも読んでみたけど、途中でやめた。「身長175センチで57キロの彼女に、まだ絞れる余地がある」とか書いてる男がいて、気分が悪くなった。

11. 海外の名無しさん(>>9への返信)
10年ちょっと前のネットは、他人の体型を笑いものにする掲示板が普通に賑わってたからね。そう考えると、少しはマシになったんだと思いたい。

12. 海外の名無しさん
急に母のことが腑に落ちた。1963年に7歳だった人なんだよ。ちょうどこういうおもちゃで遊んでた世代なんだな。

13. 海外の名無しさん
「あの時代の話」で片づけるのはどうかな。90年代には極端に痩せたモデルがもてはやされたし、今は痩せ薬の使い方が問題になってる。形を変えて、ずっと同じことが繰り返されてる気がする。

※注:ここでいう痩せ薬は、本来は糖尿病や肥満症の治療に使われる注射薬(オゼンピックなど)のこと。欧米では、治療の必要がない人が美容目的で使うことが社会問題として報じられている。

14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
ただ、今の広告は「健康のため」「自分の体をコントロールするため」って言い方をするよね。行き着く先は同じでも、売り方はずいぶん変わった。

15. 海外の名無しさん(>>14への返信)
今は「痩せたい」って言うのはダサい扱いで、代わりに「体の中からきれいに」「むくみを取る」って言うんだよね。言葉がおしゃれになっただけで、中身は似たようなもんだと思う。

16. 海外の名無しさん
「食べるな」はどんな場合でも最悪のアドバイスだよ。摂食障害のきっかけになるし、体の代謝もおかしくなるし、何より子どもは成長期なんだから。

17. 海外の名無しさん(>>16への返信)
ほんとそれ。私は11歳から食事を減らすように言われて育った。大学に入って一人暮らしを始めて、1日3食ちゃんと食べるようにしたら、18歳で背がもう2センチ以上伸びたんだよ。

18. 海外の名無しさん
身長175センチで50キロちょっとだった時期があるけど、誰にもおすすめしない。あの体重は自己嫌悪の結果でしかなかった。こういうものが小さい女の子に向けて売られてたと思うと、本当にやるせない。

19. 海外の名無しさん
女の子として言わせてもらうと、子どもの頃に聞いた「理想の体重」の数字ってずっと頭に残るんだよ。バービーがその体重なら、それが完璧なんだって思っちゃう。大人になれば違うとわかるけど、刷り込みは簡単には消えない。

20. 海外の名無しさん(>>19への返信)
男の子向けのヒーローのフィギュアに体重が書いてあったら、男の子だって同じように意識するはずだよね。なのに当時、こういうのが男の子のおもちゃに入ってた話は聞かない。

21. 海外の名無しさん
「食べなければ痩せる」のは理屈としては正しい。でも人間は食べないと生きていけない。せめて「食べ過ぎないように」くらいにしておけばいいのに、それだって子ども向けのおもちゃに書くことじゃない。

22. 海外の名無しさん
うちの母は、祖母に初めて会ったとき「じゃがいもの皮むきが上手ね」って気に入られたらしい。50年代の話。痩せてることと家事ができること、当時の女の子は両方を求められてたんだな。

23. 海外の名無しさん(>>22への返信)
ちなみに父も皮むきと鍋洗いは得意なんだよね。軍隊で散々やらされたから。私はマッシャーでつぶすから皮むきはしないけど。

24. 海外の名無しさん
こういう付属品を見ると、当時の大人がどんな価値観を「当たり前」として子どもに渡していたのかがよくわかる。ただの古いおもちゃの話じゃないんだよね。

まとめ

体重計が110ポンドで固定され、減量本に「食べないこと!」とだけ書かれていたのは、1965年のバービーの着せ替えセット「スランバー・パーティー」だったとされる。1963年の「ベビーシッター」セットにも同じ題名の本が入っていたため、スレタイでは2つが混ざっていた。コメント欄では、母や祖母が体型への呪縛を抱えたまま生きてきたという身近な証言が相次いだ。そのうえで、形を変えた痩せ願望が今も続いているという指摘もあり、60年前の小さな付属品が、今の話として読まれていた。

元ソース: 1963年のバービーの着せ替えセットには、50キロで固定された体重計と「食べないこと!」と書かれた減量本が入っていたと知った

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