人物・偉人

「見つけることはなかった、とわざわざ書き添えてある」ニュートンが30年かけて100万語を残した研究とは

ニュートンといえば、落ちるリンゴと万有引力、そして『自然哲学の数学的諸原理』である。ところが本人が生涯でいちばん長く向き合い、いちばん多くの言葉を費やした対象は、重力でも光でもなかった。30年以上にわたって炉の火を焚き続け、100万語を超え...
自然・科学

「化石は一片も見つかっていないのに、いたことは分かっている」現代人のDNAに残る『ゴースト集団』とは?

化石は一片も見つかっていない。名前も、顔つきも、いつどこで暮らしていたのかも分からない。それでも研究者たちは、その集団が確かに存在したと考えている。手がかりは、いま生きている私たちのDNAの中に残っている——正体の分からないこの相手を、研究...
歴史

「1986年の事故の請求書は、まだ締め切られていない」被害総額2兆ドルという試算は何を数えたのか

「史上もっとも高くついた災害は何か」という問いに、地震でも津波でもハリケーンでもなく、1986年の原発事故の名前が挙がることがある。インフレ調整後で2兆ドルを超える、という数字だ。ところがこの数字を追いかけていくと、金額そのものよりも「何を...
文化・社会

「ナッツは袋のまま見せて、食べるか尋ねるのが手順どおり」正しく働いた乗務員が機内でひざまずかされた日

2014年12月5日の夜、ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港で、ソウル行きの大型機がゲートを離れ、滑走路へ向かって地上を走り出していた。その機体が途中で向きを変え、出発したばかりのゲートへ戻っていく。理由は機械の不具合でも天候でもない。...
音楽・エンタメ

「断ったほうも受けたほうも、それぞれ欲しかったものを手に入れた」ラッセル・クロウが手放した役をヒュー・ジャックマンが24年演じた話

1999年の秋、カナダのトロントで、ある大作映画の撮影がすでに始まっていた。ところがその現場には、看板になるはずのキャラクターを演じる俳優だけがいなかった。決まっていた役者が直前に降りてしまったからである。空席を埋めたのは、ハリウッドではほ...
自然・科学

「心臓移植から26年、今もごく少量だけ飲んでいます」移植の薬が一生続く理由とは?

臓器移植の話は、たいてい「手術は成功しました」で終わる。ドラマでも、ニュースでも、そこが山場だからである。ところが移植を受けた本人にとって、そこはまだ入口でしかない。新しい心臓や腎臓が問題なく動きはじめて、10年たち、20年たっても、体のほ...
歴史

「腹の上に『イリアス』の一節が置かれていた」1600年前のミイラから出てきたのは、呪文ではなかった

1600年前のエジプトで、ある人物の遺体の腹の上に一枚のパピルスが置かれ、そのまま包帯で巻き込まれた。この種のパピルスに書かれているのは、普通なら「あの世で使う呪文」である。ところが今回そこにあったのは、トロイアへ向かった軍船の名前が延々と...
音楽・エンタメ

「クラブにダイアナ・ロスが何人もいた」あの名曲が生まれた瞬間と、本人が「キャリアが終わる」と告げられた理由…

あるナイトクラブの客席に、ダイアナ・ロスが何人もいた。全員、彼女の扮装をしたドラァグクイーンである。その光景を眺めていたギタリストは、そこで一曲思いついた。「I'm Coming Out」である。ところが、本人が気に入って周りに聴かせたとこ...
自然・科学

「アンドロメダ大星雲、と昔の天文書には書いてある」1920年まで宇宙は天の川銀河ひとつだと思われていた…

1920年4月26日、ワシントンの博物館のホールで、二人の天文学者が壇上に立った。議題は「宇宙の大きさ」。片方は「天の川銀河がすべてだ」と言い、もう片方は「空に浮かぶ渦巻き状の染みは、それぞれが別の銀河だ」と言った。どちらも決定打を持ってい...
人物・偉人

「フロントガラスが破裂して大量に出血している」通報された機体には血の跡もひび割れも無かった…2009年に死を偽装した男の話

2009年1月、アメリカの空を一機の自家用機が無人のまま飛び続けた。操縦席には誰もいない。横のドアは開きっぱなし。緊急発進した軍のジェット機がその様子を確認したとき、機体の持ち主はすでにアラバマの森の上空でパラシュートを開いていた。彼は自分...