2026-09

音楽・エンタメ

「バッハの時代のトランペットには、ボタンが一つも付いていなかった」奏者は唇の締め具合と息だけで旋律を吹き分けていた

トランペットの上には、ボタンが三つ並んでいる。あれを押す組み合わせで音の高さを変える楽器だ——と思っている人は多いはずだ。ところが、バッハがトランペットの華やかな曲を次々に書いていた十八世紀の前半、その三つのボタンはまだこの世に存在しなかっ...
自然・科学

「1頭のヤギが雪崩を起こし、そのまま最後まで乗って下りてきた」2023年にモンタナのスキーパトロールが残した報告

雪崩は、たいていの場合、人間が引き金を引く。斜面に踏み込んだスキーヤーの体重や、パトロール隊が仕掛けた火薬が、積もった雪のバランスを崩す。ところが2023年、モンタナ州のスキーパトロールが報告した一件では、引き金を引いたのは1頭のシロイワヤ...
歴史

「卵とウイスキーを氷ごと手で振った、滋養強壮になるご馳走」1885年に初めて活字になった「ミルクセーキ」の中身

ファストフード店で「シェイク」を頼めば、甘くて冷たくて、ストローで吸うのに少し力がいる、あれが出てくる。ところが、その「ミルクセーキ」という言葉がアメリカの印刷物に初めて姿を見せた1885年、それが指していたのは、生卵とウイスキーを砕いた氷...
文化・社会

「鷲がサンダルをさらい、裁きの最中だった王の膝に落とした」キリスト教より古いシンデレラ、その最古の記録とは…?

靴を片方落とした娘が、その靴のせいで見つけ出され、身分の違う相手と結ばれる。誰でも筋書きを言える話だが、この形が最初に文字になったのはいつか、となるとかなり古い。継母も舞踏会もかぼちゃの馬車もない骨組みだけの状態で、それは紀元前後に書かれた...
自然・科学

「4万6000年ぶりに目を覚まし、餌を食べ、卵を産んだ」シベリアの永久凍土から出てきた線虫の話

シベリアの地下深くから掘り出された土を、研究者が実験室でゆっくり融かした。中から出てきたのは、体長1ミリにも満たない小さな虫である。しばらくすると、その虫は動きはじめ、餌を食べ、やがて卵を産んだ。その虫が閉じ込められていた地層が最後に解けた...
文化・社会

「じゃんけんは紙が発明される前からあった」海外で伸びた豆知識、根拠は1600年ごろの随筆一冊だけだった

子どものころ、順番決めや罰ゲームで何百回とやったであろう、じゃんけん。その起源が「紙が発明されるより前、紀元前206年の中国・漢の時代」だという豆知識が、海外の掲示板で大きく伸びていた。ただ、この話は日本人にとって他人事ではない。今のグー・...
音楽・エンタメ

「ディカプリオに話をして、主演を引き受けないよう説得した」その役に決まった俳優は、のちに彼女の継息子になった

ある映画の主演が決まるまでのあいだに、脚本でも演技でもないところから横やりが入った。入れたのは映画界の人間ではなく、アメリカのフェミニズム運動を長く率いてきた活動家である。話の中身は「その役は引き受けないほうがいい」。説得された俳優は本当に...
歴史

「犬を連れた警備員がトランクに近づいた瞬間、工作員はふたの上でおむつを替え始めた」1985年、ソ連から二重スパイが消えた日

国境の検問所で、犬を連れた警備員が一台の車のトランクに近づいてくる。中には、KGBに追われている男が体を折り曲げて隠れている。そこで同行していたMI6の工作員が始めたのは——トランクのふたの上で、赤ん坊のおむつを替えることだった。1985年...
文化・社会

「犬は何と言いますか」「ドッグ」——英語と何のつながりも無い言語で、犬が本当に「ドッグ」だった話

「犬は、何と言いますか」。1960年代、オーストラリア北東部で消えかけていた言語を記録していた言語学者が、数少ない話者にそう尋ねた。返ってきた答えは「ドッグ」だった。英語につられて答えてしまったのだろうと思い、言い方を変えて何度も確かめた。...
人物・偉人

「ガラスの向こうから僕を見ると、あいつらは決まって騒ぎ出す」216センチのNBAスターが動物園で毎回起こしていたこと

「ガラスの向こうから僕を見ると、あいつらは決まって騒ぎ出すんだ」。そう語っているのは、NBAで4度優勝したシャキール・オニールである。動物園めぐりが趣味の彼がゴリラの展示の前に立つと、毎回のように同じことが起きたという。そしてこの話には、動...