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紫の国旗がほとんど無い理由|古代の紫染料は1ポンド5万6千ドル、貝1万匹で1グラムの「皇帝の色」だった

紫の国旗がほとんど無い理由|古代の紫染料は1ポンド5万6千ドル、貝1万匹で1グラムの「皇帝の色」だった 技術・発明

世界の国旗をずらりと並べてみると、赤・青・白・緑・黄はあちこちに見かけるのに、不思議と「紫」だけがほとんど登場しない。実はその理由、デザインの好みではなく、ずっと昔の染料の値段にあったらしい。海外掲示板で話題になっていた「紫が国旗に少ない理由」がなかなか面白かったので、色彩史・経済史を絡めて紹介する。

※注:ティリアンパープル=古代フェニキアの港町ティルス(現レバノン)で作られた高貴な紫色染料のこと。地中海に生息するアッキガイ科の海カタツムリの分泌液から採取された。

今日の知ってた?

📏 紫色は世界の国旗にほとんど存在しない。理由は歴史的に紫染料が極端に高価だったから。古代の紫は地中海のアッキガイから採取され、染料1ポンド(約454g)あたり現代の価値でおよそ5万6千ドル(約880万円)。1グラムの紫を出すのに約1万匹の貝が必要だったとも言われ、王と皇帝以外には事実上手が届かなかった。

背景:なぜ紫はそんなに高かったのか

古代地中海世界で「紫」と言えばティリアンパープルを指した。原料は海底にすむ巻貝の一種で、貝を割って粘液腺を取り出し、太陽光と酸化で発色させる――この工程が恐ろしく手間がかかった。1万個の貝を潰してようやく1着分の布が染まる程度。当然、平民にはまったく縁のない色になり、ローマ皇帝や東ローマの宮廷、聖職者の祭服など権威の象徴として用いられた。

ローマには 奢侈禁止令 も存在し、身分にそぐわない者が公然と紫を身につけることは法的にも禁じられていた。「purple-born(生まれながらの紫)」という英語の表現が、王族の家系に生まれた人を指す慣用句として今も残っているのは、その名残だ。

※注:奢侈(しゃし)禁止令=身分や階級ごとに着てよい服や色、装飾品を制限した古代〜近世の法律。色そのものが「特権」だった時代の名残。

もう少し詳しく:1860年以降、なぜ紫の国旗はまだ少ないのか

合成染料の登場。1856年、イギリスの化学者ウィリアム・パーキンが偶然に合成紫色素「モーヴ」を発見し、紫はあっという間に庶民の手に届くようになった。これ以降、紫は理屈の上では国旗に使い放題のはずだった。ところが、現代の国旗のほとんどはこの時期以降に制定されたにもかかわらず、紫を主色に据えた国はほぼ存在しない。

「王の色」というイメージが残った。19世紀後半以降に独立した国の多くは共和制を選んだため、君主を連想させる紫をあえて避けたのではないかと言われている。革命や独立の象徴に「王の色」を使うわけにはいかない、という心理的な抵抗だ。

紫を含む数少ない国旗。代表例は中米のドミニカ国(カリブ海の島国)。中央に描かれているミカドボウシインコの羽の色として紫が使われている。またニカラグアの国章にある虹にも淡い紫がわずかに描かれており、これも実質的に紫を持つ希少な例として知られている。世界中の主権国家の国旗の中で、紫が色面として登場するのは指折り数えるほどしかない。

海外の反応

1. 海外の名無しさん
だから昔の絵画で、王様や皇帝がやたら紫のローブを着てるのか。何千年もの間、紫=王族の色だったわけだ。納得した。

2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
ローマの高官のトーガ(古代ローマの巻き布の正装)にも紫の縁取りが入ってたよね。あれが身分証明みたいなものだったらしい。

3. 海外の名無しさん(>>2への返信)
皇帝のトーガは全面が紫だった「トーガ・ピクタ」。一般市民のトーガに紫の縁が入るだけでも十分すごい特権だったって聞いた。

4. 海外の名無しさん
赤と青を混ぜれば紫になるじゃん?と最初に思ったけど、当時の染料事情ではそれが意外と難しかったって話、面白いな。

5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
昔の染料は気難しくて、色相が合わないものを混ぜると安っぽい紫になるんだよ。しかも片方の定着剤がもう片方の染料を壊したりして、両立しなかったらしい。

6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
そう、混ぜて作った紫はすぐ褪色するし、ティリアンパープル独特のあのギラッとした深い光沢は出なかった。本物は遠目でも分かる別格の色だったらしいよ。

7. 海外の名無しさん
1グラムの紫を出すのに1万匹の貝。海岸線が貝殻の山だらけになったって記録があるらしくて、産業規模の漁が紀元前から行われていたという事実に震える。

8. 海外の名無しさん
古代ローマでは「紫絹1ポンドが15万デナリウス」って記録が残ってるらしい。現代換算でざっくり150万〜1500万ドル。1ポンドだぞ……。

9. 海外の名無しさん(>>8への返信)
そんなの今のスポーツカー何台分だよ。それを服に染めて着るって、もはやマウントを取るための装置だな。

10. 海外の名無しさん
ドミニカ国の国旗は本当に綺麗。インコの羽の紫が中央にあって、世界でも珍しい配色になっていると知って、改めて見直した。

11. 海外の名無しさん
合成染料が登場してから紫がいくらでも作れるようになっても、結局国旗に採用されなかったのは「王の色」というイメージが強すぎたからって説、すごく腑に落ちる。

12. 海外の名無しさん(>>11への返信)
独立した新興国の多くは共和制だったから、君主のシンボルをわざわざ国旗に持ち込みたくなかった、と。色のイメージって本当に時代を超えて残るんだな。

13. 海外の名無しさん
そういえば、聖母マリアが青い服で描かれることが多いのも、当時の青の絵具(ラピスラズリ)が金より高くて、最高級の素材を聖母に捧げたかったからって聞いたことある。色に格付けがある時代って面白い。

14. 海外の名無しさん
紫が高貴だったって話を知ったうえで、安いプリンタのインク代を思い返すと、シアンのカートリッジ補充の方が古代の紫より高い気がしてきた。

15. 海外の名無しさん(>>14への返信)
今のプリンタインクのリッター単価、ティリアンパープルに匹敵するって冗談で言われるよね。技術が変わっても「染料は高い」という構造だけは普遍。

16. 海外の名無しさん
古代の「色」が単なる装飾じゃなく、政治的なメッセージや権力の誇示だったのが面白い。紫の服を着てる相手には何も言えなかったってことか。

17. 海外の名無しさん(>>16への返信)
逆に言うと、紫の高官を黙らせたいなら自分も紫を着るしかなかった。だから皇帝は他の貴族より一段濃い「ダブル染め」の紫を独占したらしい。マウント合戦の極致。

18. 海外の名無しさん
東ローマ帝国の皇后テオドラの「紫は最も気高い死装束である」って言葉、ニカ騒乱の時に宮廷が逃げようとした場面で出てきたやつだよね。紫=王権そのもの、という意識がよく分かる名言。

19. 海外の名無しさん
言語学的にも、人類が色の名前を作る順番ってだいたい決まってて、青と紫はいつも最後らしい。自然界に少ない色は語彙としても遅れて発達するって話、これも興味深い。

20. 海外の名無しさん(>>19への返信)
今でも一部の少数民族の言語では「青」と「緑」を区別しないらしいよ。空の色を聞かれて「灰色かなあ」と答える文化もあると聞いて、色覚と言語の関係って深いんだなと思った。

21. 海外の名無しさん
ビーツ(赤カブ)でも紫が染まりそうなのにと思って調べたら、最初は綺麗なマゼンタなのにすぐ茶色に酸化して、布に定着もしないらしい。自然の紫の難しさよ。

22. 海外の名無しさん
紫の話を読んでて、現代の「色には誰でも触れられる」って当たり前の感覚が、実はとんでもなく新しい贅沢なんだと気づかされた。100円ショップで紫のペンが買える時代、皇帝より豊かじゃないか。

まとめ

紫が国旗に少ない理由は、デザインの趣味ではなく古代の染料経済にあった。海カタツムリ1万匹で1グラム、1ポンドで現代換算5万6千ドル――そんな天文学的な値段が、紫を王と皇帝だけのものにしてしまった。合成染料が登場して紫が安くなった頃には、すでに「君主の色」というイメージが定着しており、共和制の新興国は紫を避けた。海外のコメ欄では、ローマの奢侈禁止令やプリンタインク代の冗談、聖母マリアの青衣の話まで脱線が広がり、「色は文化と政治の鏡」という共通認識で盛り上がっていた。

元ソース: 今日知った話:国旗に紫がほとんど無いのは、紫染料が歴史的に超高価だったから(r/todayilearned)

コメント

  1. Reddit名無しさん より:

    外国にヤンキー(日本の不良的な意)がいなかったからやろ?