1918年、シベリアの地下室で銃殺・銃剣で処刑されたロシア最後の皇帝ニコライ2世一家。家族7人、従者4人、そして犬2匹までもが命を落とした。だが、たった1匹だけ生き延びた犬がいた。名前は「ジョイ(Joy)」。皇太子アレクセイの愛犬で、その夜ほとんど吠えなかったため見逃され、後にイギリスに保護されてウィンザー城近くで余生を過ごしたという。
※注:ロマノフ家処刑は1918年7月、ロシア革命直後にエカテリンブルクのイパチェフ館で起きた事件。ボリシェヴィキ(後のソ連政権)による粛清。
今日の知ってた?
📏 1918年、ロマノフ家処刑の唯一の生存者は皇太子アレクセイの愛犬スパニエル「ジョイ」。吠えなかったため見逃され、進軍してきた白軍に保護、英国軍人パーヴェル・ロジャンコ大佐に引き取られてウィンザー城近くで余生を過ごし、1920年代半ばに静かに死んだ。
背景:ロマノフ家処刑事件とは
ロマノフ家はおよそ300年続いたロシアの皇帝家。最後の皇帝ニコライ2世は第一次世界大戦の指揮失敗や血の日曜日事件などで民衆の支持を失い、1917年の二月革命で退位。一家はエカテリンブルクのイパチェフ館に幽閉されたのち、1918年7月16日深夜、ボリシェヴィキの命令で地下室に呼び集められ、皇帝夫妻と5人の子ども、4人の従者がおよそ20分にわたる銃撃と銃剣で殺害された。当時、皇帝を救出するためにシベリアから白軍(反革命軍)が迫っており、その到着を阻むための処刑だったと言われている。
もう少し詳しく
ジョイのその後。処刑の夜、ジョイは皇太子の部屋の扉の前でじっと座り、主人が戻るのを待ち続けていたという。遺体の搬出時に外へ飛び出し、約1週間後、エカテリンブルクに到達したチェコ軍団(白軍側)の兵士たちが、館の中庭でやせ細りさまよう小犬を発見した。やがてイギリス軍事使節団の一員パーヴェル・ロジャンコ大佐が引き取り、海を渡ってイギリスへ。ウィンザー城近くのロジャンコ邸の庭で晩年を過ごし、1920年代半ばに死亡。ロジャンコは自著で「私の庭を通るたび、茂みの中の小さな墓石を思い出す。そこには『ここにジョイ眠る』という皮肉めいた一文が刻まれている。あの石は、ひとつの帝国と、ひとつの生き方の終わりを示している」と書き残している。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
朝イチで読むには重すぎる話だな……。ジョイが助かったのは救いだけど、他の犬たちまで銃剣で刺されたって部分で完全にコーヒー冷めた。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
歴史って楽しい部分もあるはずなんだよな?「一家粛清と犬を銃剣で刺す話」を起き抜けに浴びせられるのキツい。せめてコーヒー飲ませてくれ。
3. 海外の名無しさん
ジョイは吠えなかったから助かった、っていう一文がもう短編小説みたいで重い。皇太子の部屋の扉の前で座り続けてた、ってエピソードでとどめを刺された。
4. 海外の名無しさん
ジョイ、口の堅さで命を拾ったタイプの犬だな。賢い。
5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
顔つきが「こいつら連れてっていいぜ」って感じなんだよな、当時の写真。
6. 海外の名無しさん
この記事の本当の豆知識は「白軍はあと数日のところまで来ていた」って部分だと思う。あと一歩で助かっていたかもしれない、っていうのが一番ゾッとする。
7. 海外の名無しさん(>>6への返信)
だからこそ処刑された、っていう順番。救出が間に合いそうだったから慌てて殺された。歴史の残酷さの極み。
8. 海外の名無しさん
「いろんなものを見てきた」って顔の犬っているじゃん。ジョイがまさにそれ。あの目はもう色々背負っちゃってる。
9. 海外の名無しさん(>>8への返信)
PTSDの千ヤード視線(千ヤード先を見るような虚ろな目、戦場帰還兵に多いとされる表情)ってやつだろ。静かだったのは賢かったからじゃなくて、もう放心してたんだ……。
10. 海外の名無しさん
子どもを殺すだけでも酷いのに、犬まで殺すのかよ。それも家族に飼われてただけの罪のない犬を。胸が痛い。
11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
ボルゾイ(細長い貴族犬種)が当時ほぼ絶滅しかけた理由もこれな。貴族と結びつけられてたから、革命のとき大量に殺された。犬種にまで革命が及ぶってヤバい。
12. 海外の名無しさん
若いころロマノフ関連の本を結構読んだけど、ジョイの話は知らなかった。歴史って細部にこそ味があるよな。
13. 海外の名無しさん
かわいそうに、ジョイはきっと何が起きたのか分からないままだったんだろうな。あの夜、家族全員を一瞬で失ったわけで。
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
扉の前で「いつ呼んでくれるかな」って待ち続けてたって描写、もう完全にダメ。涙腺崩壊した。
15. 海外の名無しさん
よかった、犬まで死んでたら救いがなさすぎる。これでせめて読み終われる。
16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
正確には「3匹目の犬が」助かったって話だからな。1匹目と2匹目はちゃんと殺されてる。救いの濃度はかなり薄い。
17. 海外の名無しさん
ロマノフ家のおもしろ豆知識をひとつ。ニコライ2世の父アレクサンドル3世は怪力で、子どもたちを楽しませるために馬蹄をひん曲げてみせるのが定番だったらしい。一家、ジャンルが幅広い。
18. 海外の名無しさん
この犬、ウィキペディアの記事の長さが大半の人間より長いんだよな。たぶんこの投稿にコメントしてる俺たちより、ジョイの方が後世まで覚えられてる。悪い意味じゃなくて、純粋に興味深い。
19. 海外の名無しさん
ロジャンコ大佐がイギリス王ジョージ5世(ニコライ2世の従兄)にジョイの話をした、っていう逸話が地味に効く。「あの茶色い目を覗き込むたび、この子は何を覚えているのだろうかと思う」って書いてるんだよ。重い。
20. 海外の名無しさん(>>19への返信)
王の前であの夜のことを語る大佐と、足元を走り回る無邪気な犬、っていう絵面がもう絵画。これ誰か描いてくれ。
21. 海外の名無しさん
墓石に刻まれた「Here lies Joy(ここにジョイ眠る)」って一文、「Joy=喜び」って意味だから、皮肉が効きすぎてる。「ここに喜び眠る」って読めるんだぜ。大佐のセンス、文学的すぎないか。
22. 海外の名無しさん
革命の善悪は置いておくとしても、犬1匹のエピソードからこれだけ歴史の輪郭が見えてくるのがすごい。帝国の終わりが、皇太子の小さなスパニエルの晩年と一緒にウィンザーの庭で静かに閉じた、っていうのは妙にしっくりくる結末だ。
まとめ
ロマノフ家処刑というロシア史屈指の悲劇の中で、たった1匹「吠えなかった」というだけの理由で助かった犬ジョイ。海外コメ欄では「朝から重い」というぼやきから、白軍がすぐそこまで来ていた史実への驚き、墓石の「Here lies Joy」という言葉遊びへの感嘆まで、温度差のある反応が並んだ。事件そのものの残酷さに目を奪われがちだが、小さな犬の沈黙と長い余生に、ひとつの帝国の終わりを重ねて読む人が多かった。


コメント