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「隠れ家に残っていた指紋はたったひとつ、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のDVDだった」屋根から入る強盗の話

「隠れ家に残っていた指紋はたったひとつ、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のDVDだった」屋根から入る強盗の話 歴史

屋根に穴を開けて店に入り込む——そんな手口から「ルーフマン(屋根の男)」と呼ばれたアメリカの強盗がいた。彼は捕まったあとも身柄を逃れ、なんと店舗の中に隠れ住んで生活を続けていた。そして見つかった隠れ家に残されていた指紋は、たったひとつ。付いていた場所が、また出来すぎている。

※注:この記事に出てくる「サーキットシティ」はアメリカにあった大手家電量販チェーン、「トイザらス」は日本でもおなじみの玩具チェーン。どちらも当時のアメリカでは郊外の大型店として街のあちこちにあった。

今日の知ってた?

📏 ジェフリー・「ルーフマン」・マンチェスターが身を隠していた秘密の住処から検出された指紋は、たったひとつだけだった。それが付着していたのは、映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のDVD。追われる側の男が、追われる男の映画のディスクに、自分を特定できる唯一の痕跡を残していたことになる。

背景:「屋根の男」と呼ばれた強盗

ジェフリー・マンチェスターは、店の屋根に穴を開けて内部に降り、営業前や閉店後の店舗を襲うという手口を繰り返した人物だ。この入り方から、いつしか「ルーフマン」というあだ名が付いた。狙われたのは主にファストフード店で、同じやり方が何度も繰り返されたことから、この呼び名が広まっていった。

そして彼が本当に有名になったのは、捕まったあとだった。身柄を逃れた彼は遠くへ逃走するのではなく、ノースカロライナ州シャーロットで、廃業して空き店舗になっていた家電量販店の中に潜り込み、そこで生活を始めてしまう。壁の裏、天井裏、バックヤードの死角——買い物客も従業員も出入りする建物の内側に、誰にも気づかれない一人分の生活空間を作っていたわけだ。潜伏中は「ジョン・ゾーン」という偽名を使っていたことも記録に残っている(2004年7月から2005年2月まで)。彼が再び捕まったのは2005年、同じシャーロットでのことだった。

もう少し詳しく

唯一の指紋が、よりによってあの映画。秘密の住処を家宅捜索した捜査当局が採取できた指紋は、たったひとつ。それが『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のDVDに付いていた。指名手配された男が身を潜めながら、追跡劇の映画を再生していた——という構図が、あまりに出来すぎている。元スレでも「これは映画版でカットされて当然だ、実話なのに嘘っぽすぎる」と笑いが起きていた。ちなみにディスク類は、読み取り面の性質上とても指紋が残りやすい。徹底して痕跡を消していた男が、最後に油断した一枚がそれだったことになる。

隠れ家だった建物は、いまも建っている。彼が潜んでいたのはシャーロットの大通り沿いにある建物で、家電量販店のサーキットシティと玩具店のトイザらスが背中合わせに入った大型店舗だった。トイザらスが経営破綻したあとも建物自体は残り、地元の住民からは「子どものころ毎年あそこに買い物に行っていた」「初めてのパソコンをあの店で買った」といった思い出話が次々に出ていた。事件の舞台が、みんなの生活圏のど真ん中だったわけだ。

ただし、武勇伝として消費するには被害者が多い。この話は「頭のいい脱走犯」として語られがちだが、元スレでは冷静な指摘も繰り返し出ていた。彼は銃を持って店に押し入り、従業員を脅し、暴力を振るった場面もあったとされる。店の奥で震えていた人たちがいて、その記憶は映画のエンドロールでは消えない。感心する声と「犯罪をロマンにするな」という声が同じスレッドに並んでいたのは、そのためだ。

そして、彼は映画になった。この一連の出来事はチャニング・テイタム主演、キルスティン・ダンスト共演で映画化されている。元スレのコメント欄も半分近くがこの映画の感想で埋まっていて、「思っていたのと全然違ったけど良かった」「主人公に感情移入はできなかった」と評価は割れていた。

海外の反応

1. 海外の名無しさん
指紋が『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のDVDから出た、という一文だけで笑ってしまった。脚本家が思いついても「さすがにやりすぎ」と赤入れされる展開だろうに、それが現実に起きているのがすごい。

2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
DVDやCDって、この世で一番指紋が残る物体だと思う。特に読み取り面。あんなに慎重に生活していた人でも、ディスクを取り出す一瞬だけは素手になるんだよな。人間らしいところでミスしている。

3. 海外の名無しさん
チャニング・テイタムの映画、予想していた内容とは全然違ったけど、自分はかなり好きだった。派手な犯罪ものだと思って観に行くと、たぶん最初の30分で心の準備をやり直すことになる。

4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
あのテンポの遅さが良かった。逃亡生活って大きな事件と事件の間が果てしなく退屈なんだ、というのがちゃんと伝わってくる。ずっと隠れているだけの時間を省略しなかったのは誠実な作り方だったと思う。

5. 海外の名無しさん
このDVDの話は映画に入っていなかったよね。実話なのに嘘くさすぎる、という理由で落としたんじゃないかな。現実は脚本より整合性を気にしないから、こういう出来すぎたディテールが平気で混ざってくる。

6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
そもそもディスクが見つかったのは、隣の廃業した家電量販店にあった二つ目の隠れ家のほうなんだ。その隠れ家自体が映画では省かれているから、DVDの件も一緒に消えたんだと思う。

7. 海外の名無しさん
潜伏中の偽名が「ジョン・ゾーン」だったという記述で完全に手が止まった。同じ名前の有名な音楽家がいるので、一瞬まったく別の想像が頭をよぎった人はけっこういるはず。

8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
自分も一瞬「サックスを吹きながら潜伏してたのか」と思ってしまった。偽名にありふれた名前を選んだつもりでも、世の中には必ず同じ名前の有名人がいるという教訓が、こんなところに転がっている。

9. 海外の名無しさん
彼が隠れていた建物、シャーロットの大通り沿いに今も普通に建っているよ。車で前を通っても外観はほぼ当時のままで、ここで人が何ヶ月も暮らしていたと知って見るとまるで印象が違う。

10. 海外の名無しさん(>>9への返信)
地元民として補足すると、あそこは家電量販店と玩具店が一体になった建物なんだ。うちの家族が初めてのパソコンを買ったのがその家電量販店で、誕生日とクリスマスには必ず隣の玩具店に行っていた。まさかその天井の裏に人が住んでいたとは。

11. 海外の名無しさん
この手の話を読むといつも思うんだけど、これだけの計画性と観察力と忍耐力があるなら、まっとうな商売を始めても十分やっていけたんじゃないのか。能力の向け先が一つずれただけで人生の行き先がここまで変わるのか、と。

12. 海外の名無しさん(>>11への返信)
商売を始めるには元手がいる。法を破るのは今日この瞬間から無料で始められる。子どもを養う金が今すぐ必要な人間にとって、その差はきれいごとで埋まるほど小さくないんだよ。

13. 海外の名無しさん
こういうスレを見ると毎回思うけど、彼は銃を持って店に押し入っていた側の人間だからな。バックヤードで震えていた従業員がいて、その人たちの記憶は今も続いている。頭の良さを褒める前に、そこは飛ばしちゃいけないと思う。

14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
映画も後半でその幻想をきちんと壊しにくる。「無関係な人は傷つけない」という本人の理屈が、いざ現場で余裕を失った瞬間に崩れる場面があって、あれを入れたのは偉かったと思う。

15. 海外の名無しさん
主人公=応援すべき善人、という前提で映画を観る人が多すぎる気がする。主人公というのは物語の中心にいる人という意味であって、正しい側の人間という意味じゃない。悪党が主役の名作なんていくらでもある。

16. 海外の名無しさん
自分の見立てでは、彼は「知能は高いのに知恵がない」という典型例だと思う。目の前の問題を短期的に解決する手だけは次々に思いつくのに、それが長期的に自分の首を絞めることには最後まで気づかない。

17. 海外の名無しさん
屋根に穴を開けて上から入る、という発想がまず普通じゃない。扉と窓を固めれば安心だと誰もが思っているところに、誰も見ていない面から降りてくる。防犯の話としてだけ切り出すと、ちょっと感心してしまう部分はある。

18. 海外の名無しさん
それより、営業している店の内側で何ヶ月も暮らせる精神力のほうが恐ろしい。数メートル先を店員や客が普通に歩いているのに、物音ひとつ立てられない生活だぞ。数日で耐えられなくなる自信がある。

19. 海外の名無しさん
追われている本人が『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』を観ていた、というのが皮肉すぎる。自分の状況を娯楽として消費していたのか、それとも何かの参考にしていたのか、どちらでも味わい深い。

20. 海外の名無しさん(>>19への返信)
少なくとも名作で捕まったのは救いがある。ある晩なんとなく取り出した凡作のディスクに指紋を残して人生が終わっていたら、後世の語られ方がだいぶ悲しいことになっていた。

21. 海外の名無しさん
ついでに言うと、その『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のモデルになった人物自身、経歴の大部分を盛っていたと今では指摘されている。詐欺師が語った詐欺の話を、映画がそのまま公式記録にしてしまったわけだ。

22. 海外の名無しさん
結局この話が引っかかるのは、彼の動機が「家族を養う」という、誰でも一度は口にする理由だったところだと思う。そこから屋根に穴を開けるところまで一直線に進める人はほとんどいない。その一直線さだけが、どうにも普通じゃない。

まとめ

屋根から店に降りてきて「ルーフマン」と呼ばれ、捕まったあとは店の内側に住み着いてしまった男。徹底して痕跡を消していた彼が、秘密の住処にただひとつ残した指紋が『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のDVDに付いていた——という出来すぎたオチが、今回の話の核心だった。コメント欄は「実話のほうが脚本より無茶をする」という感心と、映画版をめぐる賛否、そして「銃を突きつけられた人がいたことを忘れるな」という冷静な釘刺しが同じ場所に並び、面白がりつつ足を止める、という不思議な温度で進んでいた。

元ソース: 店の中に住んで身を隠していた強盗「ルーフマン」が、秘密の住処に残した唯一の指紋は『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のDVDだった

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