夜空を見上げても一つも見つけられないのに、銀河系でいちばん数が多いとされているのが「赤色矮星」です。その赤色矮星が寿命を迎えて静かに消えていく瞬間を、人類はまだ一度も観測できていないのだそうです。望遠鏡の性能が足りないから、ではありません。理由は「宇宙がまだ、そこまで長く存在していないから」だといいます。
※注:この記事に出てくる年数はいずれも天文学上の見積もりで、研究によって幅があります。「およそ」「〜とされる」という温度で読んでください。
今日の知ってた?
🔭 人類はまだ一度も、赤色矮星が寿命を迎えるところを観測していない。赤色矮星の寿命は数兆年〜10兆年規模と見積もられているのに対し、宇宙の年齢は約138億年。宇宙の全歴史は、赤色矮星の一生の1%にも届いていません。つまり、これまでに生まれた赤色矮星は理論上まだ1つも死んでいない、ということになります。
背景:赤色矮星とはどんな星か
赤色矮星は、質量が太陽の1割程度から半分に満たないくらいの、小さくて暗い恒星のことです。恒星の中では表面温度が低い部類に入り、そのぶん光が赤みを帯びて見えるため「赤色」の名が付いています。
数のうえでは圧倒的な多数派で、銀河系にある恒星の大多数(7割以上とも見積もられています)が赤色矮星だとされています。ところが暗すぎるため、肉眼で見える赤色矮星は一つもないと言われています。太陽の次に近い恒星として知られるプロキシマ・ケンタウリ(およそ4光年先)も赤色矮星ですが、裸眼ではその存在すら分かりません。宇宙で最もありふれた星が、私たちの目にはまったく映っていないわけです。
もう少し詳しく
燃料が少ない星のほうが、長生きする。直感に反しますが、恒星は重いほど短命だとされています。太陽の何百倍もの質量を持つような大質量星は、猛烈な勢いで燃えて数百万年ほどで一生を終えると見積もられています。太陽でおよそ100億年。そして最も軽い部類の赤色矮星になると、見積もりは一気に数兆年から10兆年規模まで跳ね上がります。
「よくかき混ざる」から長持ちする、とされる。赤色矮星が桁違いに長寿だと考えられている理由の一つが、星の内部の対流です。中身がゆっくりとかき混ぜられ続けるため、燃えかすにあたるヘリウムが中心に溜まりにくく、抱えている水素を隅々まで使い切れる——そう説明されています。効率が良すぎて、なかなか燃え尽きられない星なのです。
宇宙の歴史を、星の一生の物差しで測ってみる。仮に赤色矮星の寿命を10兆年として、その一生をまるごと24時間に縮めてみます。すると、宇宙が誕生してから現在までの138億年は、たったの約2分にしかなりません。人間の80年の生涯に置き換えるなら、生まれてまだ40日ほど。首もすわっていない赤ん坊が、自分の人生の終わり方を語ろうとしているようなものです。
最期は白色矮星になると予想されている——理論上は。燃料を使い切った赤色矮星は、ゆっくり縮んで冷え、最終的には白色矮星(燃え尽きた恒星の芯にあたる天体)になると理論的には予想されています。ただしそれはあくまで計算から導かれた筋書きであって、実際にその過程を見届けた人間はまだ一人もいません。宇宙が十分に歳を取るまで、答え合わせは先送りです。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
赤色矮星の寿命は理論上で数兆年、いっぽう宇宙が存在しているのはまだ138億年(たぶん)。観測できていないんじゃなくて、まだ一つも順番が回ってきていないだけなんだよね。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
なるほど、あと1兆年ほど待てばいいわけか。じゃあコーヒーでも淹れて気長に待つとしますよ。何回淹れ直すことになるかは考えないでおく。
3. 海外の名無しさん(>>1への返信)
「10億年と1兆年って何が違うの」と聞かれたら「だいたい1兆年」としか答えようがないの、数字がデカすぎて逆に笑ってしまう。
4. 海外の名無しさん
こういう話を読むたびに、星の寿命より先に自分の一生の短さのほうが頭に来る。向こうは順番待ちすらしていないのに、こっちは80年ほどで退場だからね。
5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
前に計算してみたことがある。宇宙の138億年を74年の人生に圧縮すると、僕らの74年は約12秒に相当するんだ。でも12秒って、決して何もない時間じゃない。人生が丸ごとひっくり返るには十分な長さだと思う。
6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
12秒もあるのか、正直コンマ数秒くらいだと思ってた。そう言われると今日という日を雑に過ごしちゃいけない気がしてきて、ちょっと困る。
7. 海外の名無しさん
一番驚いたのは寿命の話じゃなくて、銀河系の星の大多数が赤色矮星なのに、肉眼で見える赤色矮星は一つもないってところ。世界の多数派が全員、こちらから見えない場所にいる感じ。
8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
太陽の次に近い恒星のプロキシマ・ケンタウリも赤色矮星なんだよね。たった4光年先の「お隣さん」なのに、裸眼だと存在すら分からないというのがまた不思議。
9. 海外の名無しさん(>>7への返信)
赤色矮星って恒星の中では表面温度が低いほうなんでしょ。つまり字面どおり一番クールな星なのに、誰にも見てもらえていないわけだ。それはそれで切ない。
10. 海外の名無しさん
燃料が少ない星のほうがゆっくり燃えるっていうのが、いつまで経っても直感に反する。逆に超巨大な星だと数百万年で燃え尽きてしまうと聞いたけど、それ本当なの。
11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
見つかっている中でも特に重い部類の星は、寿命が数百万年程度と見積もられているらしいよ。あと効率の差も大きいみたいで、赤色矮星は中身がぐるぐるかき混ざるおかげで燃えかすが芯に溜まらず、燃料を隅々まで使い切れるんだとか。
12. 海外の名無しさん
イギリスのSFコメディに『レッド・ドワーフ号』(赤色矮星号)というのがあってさ、この見出しを見た瞬間に「乗組員は全員死んでるぞ」というあの台詞が頭の中で勝手に再生された。私だけじゃないと信じたい。
13. 海外の名無しさん
観測できないなら作ればいいのでは。赤色矮星を一つ吹き飛ばせる巨大レーザーを宇宙に浮かべよう。せっかくだから名前はかっこいいやつにしたい。
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
名前は「スター・デッドネーター」でどうかな。星を死なせるから、という理由で。他の案も募集しているけど、どれも既にある映画から怒られそうなものしか浮かばない。
15. 海外の名無しさん
昔、赤色矮星が一つ消えたと話題になったことがあったらしいけど、結局あとになって同じ星がまた観測されたと聞いた。人類、いまだに一度も看取れていないわけだ。
16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
「私の死亡記事はいささか誇張されている」と星のほうが言っている図が浮かんだ。数兆年の寿命がある相手に早合点するの、さすがに気が早すぎる。
17. 海外の名無しさん
1兆年後にもまだ新しい星が、たぶん新しい生き物も生まれ続けていると考えると変な気分になる。宇宙が住みやすくなるピークもまだ先らしいし、私たちはかなりの初期組ということになるのかな。
18. 海外の名無しさん
「宇宙人と出会えないのは、我々が早く生まれすぎたからだ」という説の材料がまた一つ増えた感じがする。パーティー会場に一番乗りしてしまった人の気分で夜空を眺めている。
19. 海外の名無しさん
赤色矮星のまわりの惑星は生命には向いていないという話も読んだ。星に近すぎて同じ面を向けたまま回りがち(潮汐ロックというらしい)で、フレアで表面を焼かれることもあるとか。長生きなだけではダメらしい。
20. 海外の名無しさん
最期も派手ではないらしいよ。燃料が尽きたらゆっくり冷えて白色矮星になって、その残り火が気の遠くなるほど長く光り続けて、最後はただ暗い球になるだけ、と読んだ。大爆発を期待していた自分が少し恥ずかしい。
21. 海外の名無しさん
そもそも宇宙が始まる前には何があったんだろうね。この質問をすると、詳しい人ほどみんな困った顔をするのが面白い。
22. 海外の名無しさん(>>21への返信)
「その瞬間の宇宙が何だったのかは説明できない、物理法則そのものが成り立たなくなるから」というのが正直な答えらしい。物理学にもカウンセラーを付けてあげたほうがいいのでは。
まとめ
赤色矮星の寿命は数兆年〜10兆年規模と見積もられ、宇宙の年齢約138億年はその1%にも届きません。だから「まだ誰も見たことがない」のは、探し方が悪いからではなく、宇宙が若すぎるからだという話でした。コメント欄は数字のスケールに笑うしかない人、12秒しかない自分の一生を数え直す人、そして巨大レーザーで無理やり観測しようとする人でにぎわっていました。答え合わせは、たぶん誰も立ち会えません。


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