2016年5月、中国・浙江省寧波市のショッピングモールで、ディズニー映画『ズートピア』のキツネ、ニック・ワイルドをかたどった高さ約1.8メートルのレゴ像が、展示からわずか1時間ほどで床に倒れて砕けました。3日かけて組み上げた作者は、記念撮影中に像を押してしまった男の子の親からの弁償を受け取りませんでした。海外掲示板では、作者の対応に感心する声と、展示の仕方を問う声が並びました。
今日の知ってた?
🦊 2016年5月末、浙江省寧波市鄞州区のショッピングモール「万達広場(ワンダ・プラザ)」に展示されたレゴのニック・ワイルド像(高さ約1.8メートル、ブロック1万個以上)が、展示開始から約1時間で倒れ、粉々になった。
🧱 作ったのは、教育関係の会社に勤める趙さん(報道は姓のみ)。勤め先がモールで開いたイベントの客寄せとして、3日かけて組み上げた。地元紙は価値を10万元あまり(当時のレートで約170万円)と伝え、英語圏では「1万5000ドルの像」として報じられた。
📸 倒してしまったのは4〜5歳の男の子(英語圏の報道では4歳)。記念撮影の途中で、ニックを押してしまった。
🙇 男の子の父親が謝りに訪れ、英語圏の報道によると両親は弁償を申し出た。趙さんは「子どももわざとやったわけじゃない。弁償はいらない」と断った。
背景:『ズートピア』とニック・ワイルド
『ズートピア』(原題:Zootopia)は、2016年に公開されたディズニーのアニメーション映画です。肉食動物と草食動物が一緒に暮らす大都会を舞台に、ウサギの新米警官ジュディ・ホップスと、口のうまいキツネの詐欺師ニック・ワイルドが、反発し合いながら一緒に事件を追います。
中国では2016年3月4日に北米と同時に公開され、中国本土の興行収入は約15億4000万元に達しました(中国のニュースサイト「界面新聞」による)。日本での公開は同じ年の4月23日です。寧波のモールにレゴのニックが立ったのは、中国での公開から3か月近くたった5月末のことでした。続編の『ズートピア2』は、2025年11月26日に中国で、12月5日に日本で公開されています。
もう少し詳しく
なぜモールにニックがいたのか。当時の中国の報道によると、趙さんは教育関係の会社に勤めていて、子どものころからブロック遊びが好きでした。勤め先の会社が寧波市鄞州区の万達広場でイベントを開くことになり、客寄せのために、1万個以上のレゴブロックを使って3日でニックを組み上げます。とくに目の部分は、何度も作り直したそうです。英語圏の報道ではこの展示を「レゴ展」と紹介したものもありますが、浙江省の新聞・銭江晩報や北京青年報の記事では、勤め先のイベントの展示品として書かれています。銭江晩報は、5月30日の出来事として報じています。
展示の仕方。ニックの周りはロープで仕切られ、「触らないで」という表示も出ていました。ニックと一緒に写真を撮りたがる子どもが多く、スタッフはウサギの耳の形をした髪飾りを用意して、ジュディとニックが並んだ姿で撮れるようにしていました。撮影のときは、子どもが1人ずつロープの内側に入れる決まりで、スタッフが付いていたといいます。英語圏の報道には「男の子はロープをくぐって入った」と書いたものもありますが、中国の記事によれば、撮影のためなら子どもは中に入ってよいことになっていました。
倒れたあと。4〜5歳の男の子が、記念撮影の途中でニックを押してしまい、像は床に倒れて砕けました。像の中はほぼ空洞で、大きめのブロックで骨組みをざっと組んだだけでした。時間が足りず、中に接着剤を流し込む前だったといいます。一方で、縁に接着剤を付けた部品もあり、もう一度使えるのは3分の1に満たない見込みでした。男の子の父親がわざわざ謝りに来ると、趙さんは「子どももわざとやったわけじゃない。弁償はいらない」と答え、「子どもはまだ小さいし、スタッフが見ていられなかった。私たちにも責任がある」とも話しました。親がこれをきっかけに子どもにきちんと教えてくれるなら、それもいい、とも語っています(銭江晩報)。
中国のネットでの反応。砕けたニックの写真がネットに出回ると、意見は真っ二つに割れました。「子どもを中に入れると分かっていながら、専任の見張りを付けなかった主催者の手落ちでは」という書き込みもありました。銭江晩報は「ほかの人にとってはおもちゃかもしれないが、趙さんにとっては心血を注いだ作品だ」と書いています。趙さんはひどく落ち込んだそうですが、「この件で、たくさんのレゴ好きと知り合えた」とも話しています。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
1万5000ドル分のレゴだって? レゴの値段を考えると、せいぜい高さ90センチってところかな。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
いやいや、その値段だと最新の入門セットがやっと1箱だろ。最近のレゴの値上がりぶりを見てると笑えない。
3. 海外の名無しさん(>>2への返信)
冗談抜きで言うと、実物は高さ1.8メートルくらいあった。中国の報道だと、ブロックを1万個以上使ってる。子どもから見たら、見上げるほどの大きさだよ。
4. 海外の名無しさん
子どものころ、地元の博物館がチベットの僧侶たちを招いて、中庭で砂曼荼羅を作ってもらったことがあった。完成間近というところで、おかしな男が駆け込んできて全部めちゃくちゃにした。その様子はカメラにも映っていて、みんな激怒して「罰を与えろ」と騒いだ。でも僧侶たちだけは、砂が飛び散るのを見ながら、にこにこうなずいて笑っていた。「壊れることも、作ることの一部なのです」と言って。
5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
砂曼荼羅は、完成したら儀式で掃き集めて、流れる水に流すものなんだよね。この世のものはすべて移ろう、ということを表している。誰かが駆け抜けていったのも、そのはかない一生のうちの出来事、くらいに受け止めたんだと思う。
6. 海外の名無しさん(>>4への返信)
それ、アメリカのユニオン駅の件じゃないかな。ロープをくぐった幼い男の子が、作りかけの砂曼荼羅の上で踊るように歩き回って台無しにした、というニュースがあった。そのときも僧侶たちのリーダーは「問題ない」と言って、残りの日程で仕上げると話していたよ。
7. 海外の名無しさん(>>4への返信)
博物館に展示されていた古い土器を、幼い子がうっかり割ってしまったという記事を読んだことがある。みんな怒っていたし、起きてよかったとは思わない。でも、ふと思ったんだ。その壺を作った人を今の時代に連れてきて説明しても、博物館に飾られていることや、長い年月残ってきたことの重みは、たぶんピンとこない。でも「小さい子がうっかり割った」ということだけは、間違いなく分かるはずだって。
8. 海外の名無しさん
4歳の子が近づける場所にレゴの作品を置くなら、壊されたくなければ、しっかりした柵で囲っておくべきだよ。どこの国だろうと同じこと。
9. 海外の名無しさん(>>8への返信)
囲いはあったはず。赤いロープで仕切られていて、子どもがその下をくぐったのに親が気づかなかったのが問題になった…んだったと思う。かなり前の話だからうろ覚えだけど、赤いロープと散らばったレゴの写真は覚えてる。
10. 海外の名無しさん(>>9への返信)
中国の新聞記事を読むと、少し事情が違う。ロープで囲って「触らないで」の表示もあったけど、記念撮影のときは子どもが1人ずつ中に入れる決まりで、スタッフが付いていたそうだ。作った本人も「子どもはまだ小さいし、スタッフが見ていられなかった。私たちにも責任がある」と言っている。
11. 海外の名無しさん
中に入れる決まりだったとしても、触らないでと書いてあったんだから、親はすぐそばで見ているべきだったと思う。弁償まで断るなんて、作った人が寛大すぎるよ。
12. 海外の名無しさん(>>11への返信)
4〜5歳の子が、見上げるほど大きいニックの前で「触らない」を守り切れるかな。しかもスタッフはウサギの耳の髪飾りを用意して、ジュディになってニックと並んで撮れるようにしていたらしい。そりゃ思わず手が伸びるって。
13. 海外の名無しさん
「子どももわざとやったわけじゃない」。これはものすごく大人の対応だよ。3日がかりの作品を壊されて、すぐにこう言える人はなかなかいない。感心した。
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
4歳の子の親として言うと、展示物の前で子どもから一瞬目を離すだけで何が起きるか、身にしみて分かる。この親御さんも、像が倒れた瞬間は生きた心地がしなかったと思う。父親がわざわざ謝りに来たそうだし、どちらも誠実だったんじゃないかな。
15. 海外の名無しさん
この話、そんなに面白い? 大きなレゴの像を作った、子どもがうっかり倒した、作った人が「事故だから気にしないで」と言った。わざわざ知るほどのことかな。
16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
普通こういう話って、訴訟だ損害賠償だって続きがあるものだよ。誰かがただ善い人だった、で終わる話は、今の世の中だと案外貴重だと思う。少なくとも自分は読んでよかった。
17. 海外の名無しさん
壊れた、っていうけど、レゴなんだから組み直せばいいだけじゃないの? ブロックが1個ずつ割れたわけでもないだろうし。
18. 海外の名無しさん(>>17への返信)
中国の記事によると、それがそう簡単でもないらしい。縁に接着剤を付けた部品があって、また使えるのは3分の1にも満たない見込みだったとか。目の部分は何度も作り直したそうだから、同じものをもう一度作るのは相当大変だと思う。
19. 海外の名無しさん(>>18への返信)
しかも中はほぼ空洞で、大きめのブロックで骨組みをざっと組んだだけ、中に接着剤を流し込む前だったらしい。展示に間に合わせるので精一杯だったんだろうね。それなら、押されて倒れるのも無理はない。
20. 海外の名無しさん
テーマパークやお店に置く大型のレゴのモデルは、プロのビルダーが接着剤で固めて作ってる。それでも子どもは好奇心でブロックをはがしにかかるから、壊されたところを直すのも仕事のうち。子ども相手の戦いに終わりはないんだ。
21. 海外の名無しさん(>>20への返信)
だから『LEGO ムービー』の悪役が使っていた、何でもくっつけて固めてしまう接着剤を使っておけと、あれほど…。いや、あれを持ち出すと、こっちが悪役の側になるか。
22. 海外の名無しさん
意地悪な見方をすると、弁償を断ったからこそ世界中で記事になったわけで、モールのイベントの客寄せとしては大成功だったんじゃない? 宣伝の効果を考えたら、ニック1体分じゃ済まないと思う。
23. 海外の名無しさん(>>22への返信)
それは結果論でしょ。本人はひどく落ち込んでいたと報じられているし、狙ってできることじゃない。ただ、像だけなら誰も覚えていなかったのは確かで、作った人の振る舞いと一緒に語られることで、作品が残ったとは言えるかもね。
24. 海外の名無しさん
前に、うちのレゴのエッフェル塔を、子どもの学校の「フランスの夜」というイベントに持っていったことがある。机に載せて、椅子を並べて子どもが近づけないようにした。ところが置いて15分後に学校から電話が来た。先生たちが勝手に動かそうとして、落としたんだ。3つに分けて運べるのに、聞いてもくれなかった。5時間かけて組み直して、始まる30分前に間に合った。壊したのが子どもじゃなくて大人だったのは、今でも笑い話だよ。
25. 海外の名無しさん
幼稚園で働いているんだけど、子どもたちには「積み木で何かを作るときのいちばん大事なルールは、いつか崩れるってこと」と教えている。レゴで作品を作っている人なら、きっと同じ覚悟を持っているんだろうな。
まとめ
2016年、寧波のモールで3日かけて作られた高さ約1.8メートルのレゴのニック像は、展示から約1時間で、記念撮影中の男の子に押されて砕けました。作った趙さんは「子どももわざとやったわけじゃない」と弁償を断り、スタッフの側にも責任があると話しています。コメント欄では作者の対応をたたえる声が多く、展示の仕方や接着剤をめぐるやりとりのほか、砂曼荼羅を壊されても笑っていた僧侶の思い出話も寄せられました。
元ソース: 2016年、中国の作者が3日かけて1万5000ドルのレゴの『ズートピア』ニック・ワイルド像を作った。展示されて間もなく4歳の男の子がうっかり倒して壊してしまったが、作者は両親からの弁償の申し出を断った

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