「海面より何キロも低いところに、乾いた灼熱の砂漠が広がっていた」地中海は本当に干上がったのか?海底に残る塩が語る500万年以上前の話、知ってた?

「海面より何キロも低いところに、乾いた灼熱の砂漠が広がっていた」地中海は本当に干上がったのか?海底に残る塩が語る500万年以上前の話、知ってた? 自然・科学

リゾート地としておなじみの地中海が、いまから550万年ほど前、大西洋とのつながりを断たれて大きく干上がっていた——そんな話が海外の掲示板で話題になりました。海底には厚さ最大3キロメートルにもなる塩の層が残っていて、約533万年前に大西洋の水がジブラルタルから流れ込み、水の9割がわずか2年ほどのうちに流れ込んだと推定する研究もあります。

※注:元スレッドのタイトルは「地中海は500万年前に干上がって巨大な砂漠になり、その後ジブラルタルからの洪水で一気に満ちた」というものです。ただし、完全に干上がったのか、深い塩水の湖が残っていたのかは、いまも研究者の間で決着していません。洪水の速さや規模も、海底の地形と数値モデルから導かれた推定値で、ゆっくり満ちたとする説もあります。「メッシニアン塩分危機(Messinian salinity crisis)」は地中海に大量の塩が沈殿したこの出来事の呼び名、「ザンクリアン洪水(Zanclean flood)」はその終わりに大西洋の水が流れ込んだとされる洪水の呼び名です。

今日の知ってた?

🗓️ 約597万〜533万年前(始まりを596万年前とする資料もある)、地中海で大量の塩が沈殿するメッシニアン塩分危機が起きた。水位が大きく下がったのは、このうち約560万年前からとされる

🌊 きっかけは、大西洋とつながる水路が地殻変動などで狭まり、閉じていったこと。地中海は、川や雨で入る水より蒸発で失う水のほうが多く、大西洋からの流入が細ると水位が下がっていく

🧂 証拠は海底の塩。海水が蒸発して濃くなり、溶けきれなくなって沈殿したもので、量は約100万立方キロメートル、厚いところで最大約3キロメートルとされる

🏜️ どこまで干上がったかは諸説ある。2024年の研究は、水の最大約70%が失われ、東側では海面が1.7〜2.1キロメートル下がったと推定。それでも深い塩水の湖は残ったとしている

💧 約533万年前、大西洋の水がジブラルタルから流れ込んで海に戻ったとされる(ザンクリアン洪水)。2009年の研究は「水の90%が数か月〜2年で流れ込んだ」と推定するが、ゆっくり満ちたとする説もある

背景:メッシニアン塩分危機とは

地中海は、ヨーロッパ・アフリカ・アジアに囲まれた、ほとんど閉じた海です。外の大洋と自然につながっているのは、西の端にあるジブラルタル海峡だけ。しかも、川や雨で入ってくる水より、蒸発して出ていく水のほうが多く、足りない分を大西洋からの流入が補っています。英語版ウィキペディアは、この補給が止まれば、約370万立方キロメートルある地中海の水は1000年あまりで干上がる計算になる、という試算を紹介しています。

およそ600万年前、この補給路が実際に細っていきました。当時の地中海は、いまのスペイン南部やモロッコ北部を通る水路(ベティック回廊、リフ回廊)などで大西洋とつながっていたとされます。一帯はアフリカとヨーロッパのプレートがぶつかり合う場所で、地殻変動によって水路が狭まり、閉じていったと考えられています。地球規模の海面の上下や気候の変化も関わったとされ、何が決め手だったのかは議論が続いています。

手がかりになったのは塩でした。海水が蒸発して濃くなると、石膏や岩塩などの鉱物が沈殿します。こうしてできた岩石を「蒸発岩」と呼びます。1961年、音波を使った探査で、地中海の海底の100〜200メートル下に、音波を強くはね返す層が広がっていることが分かりました。1970年には、アメリカの深海掘削船グローマー・チャレンジャー号がこの層を掘り、石膏や岩塩などの蒸発岩を引き上げました。航海を率いたのは、ウィリアム・ライアンとケネス・シューという2人の地質学者でした。深い海の底から、水が蒸発したときにできる岩石が出てきたわけです。

塩分危機は約597万年前に始まり、約533万年前に終わったとされ、全体で60万年あまり続きました。水位が大きく下がったのは、そのうち約560万年前からの時期と考えられています。なお、「メッシニアン」はこの時期を指す地質時代の名前で、イタリア・シチリア島の都市メッシーナにちなんでいます。洪水の名前に使われる「ザンクリアン」はその次の時代の名前で、こちらはメッシーナの古い呼び名「ザンクレ」が由来です。出来事の始まりも終わりも、同じ街の名前で呼ばれていることになります。

もう少し詳しく

「完全に干上がった」のかは、決着していない。1970年の航海のあと、ライアンやシューらは、地中海が深い海底まで干上がったとする説を唱えました。これに対して、塩は干上がった海底でできたのではなく、深い水をたたえたままの濃い塩水から沈殿した、とする説もあります。2014年には、黒田潤一郎さんら日本の研究者が、海外の研究者と共同で日本地質学会の『地質学雑誌』に総説を発表し、蒸発岩が十分な塩水のある状態でできたのか、深い海盆まで干上がってできたのかは決着していない、と整理しています。英語版ウィキペディアも、完全に干上がったかどうかについて合意はないとしたうえで、深い海底に3つか4つの大きな塩水の湖が残った可能性がもっとも高そうだ、と書いています。

2024年の研究は「水の最大約70%が失われた」と推定。フランス国立科学研究センター(CNRS)のジョバンニ・アロイージさんらは、海底から採取された塩に含まれる塩素の同位体を分析し、2024年11月に『ネイチャー・コミュニケーションズ』で結果を発表しました。それによると、塩がたまった過程は2段階に分かれます。最初の約3万5000年間は、大西洋への水の出口が狭まり、塩水で満たされた地中海の東側だけに塩が沈殿しました。続く1万年足らずの間に、蒸発で水位が一気に下がり、塩は地中海全体にたまります。このとき海面は、東側で1.7〜2.1キロメートル、西側で約0.85キロメートル下がり、地中海は水の最大約70%を失った、という推定です。それでも、東側の深い海盆には深さ1キロメートルを超える塩水が残ったとされます。元スレッドの言う「巨大な砂漠」は、底まで一面の砂の大地というより、塩の平原と濃い塩水の湖が広がる風景だった可能性があります。

「何度も干上がった」という話。コメント欄にも出てくるとおり、この時期の石膏や塩の地層は、何枚も繰り返し重なっています。地球の自転軸の向きがゆっくり変わる周期(約2万年)に合わせて、乾いた時期と湿った時期が入れ替わった跡と考えられており、2025年に『サイエンス・アドバンシズ』に載った論文によると、最初の段階だけで石膏の層の繰り返しが16回あります。ただ、その繰り返しのたびに海が底まで干上がったのかどうかは別の問題です。英語版ウィキペディアは、地層は「干上がっては満ちる」という変化が数回繰り返されたことを示している、とする一方で、最近の研究では、完全な干上がりが繰り返されたとは考えにくいとされている、とも書いています。

洪水の規模は、海底の地形と計算からの推定。「一気に満ちた」説の土台になっているのは、2009年にスペインの研究機関CSICのダニエル・ガルシア=カステジャノスさんらが『ネイチャー』に発表した論文です。ジブラルタル海峡を横切って約200キロメートル続く、深さ250メートルを超える溝を、流れ込んだ海水が削った跡だと解釈し、数値モデルで洪水の進み方を計算しました。結果は、流量が最大で毎秒約1億立方メートル、水の90%が数か月から2年のうちに流れ込み、ピーク時には地中海の水位が1日に10メートル以上上がった可能性がある、というものです。ただし、始まりはごく小さな流れで、それが数千年続いた可能性もあるとしています。論文自身、使えるデータは限られていると断っています。

流量の「毎秒約1億立方メートル」について、この論文は「現在のアマゾン川より3桁大きい」と表現しています。アマゾン川の平均流量は毎秒20万立方メートルあまりなので、単純に割れば約500倍。英語版ウィキペディアには「約450倍」という記述もあります。コメント欄でも、この数字をめぐって計算のやり直しが起きています。

2024年にはシチリア島から新しい証拠。2024年12月、モントレー湾水族館研究所のアーロン・ミカレフさんらは、学術誌『コミュニケーションズ・アース・アンド・エンバイロンメント』で、シチリア島の南東部に、流れに沿って引き伸ばされたような形の尾根が300以上並んでいることなどを報告しました。地中海の西側を満たした水が、東側へあふれ出したときに削った地形だ、という解釈です。この研究は、洪水の流量を毎秒6800万〜1億立方メートル、続いた期間を2〜16年と見積もっています。ミカレフさんは、共同研究先のサウサンプトン大学の発表のなかで、流量も流速も「地球の歴史で知られているほかのどの洪水もかすんでしまう」規模だと述べています。

それでも「ゆっくり満ちた」説は消えていない。2009年の論文が出るまでは、地中海は1万年ほどかけて少しずつ満ちた、と考えられていました。いまも、ジブラルタルに近いアルボラン海の南の縁の地質は破局的な洪水がなかったことを示す、とする報告や、ジブラルタルのつながりはずっと保たれていたとする見方があり、英語版ウィキペディアは、ゆっくりだったのか破局的な出来事だったのかは議論がある、とまとめています。また、同じページによると、水は1000メートルを超える落差を下ったものの、切り立った巨大な滝ではなく、比較的なだらかな斜面を流れ下ったとみられています。

世界の海面も、まわりの風景も変わった。英語版ウィキペディアの解説によると、大西洋の水が地中海に流れ込んだぶん、世界の海面は約10メートル下がったとされます。水位が下がっていた時期には、川も姿を変えました。ナイル川は低くなった水面に向かって深い峡谷を刻み、その川底はアスワンで現在の海面より200メートル、カイロのすぐ北では2500メートルも低いところまで達しました。盆地の底の気温については、単純な計算では最高で約80℃という数字も出ますが、ウィキペディアはこれを「極端すぎる」とし、気候モデルを使った2009年の研究では、完全に干上がった場合でも夏の気温の上昇は最大で15℃ほどだったと紹介しています。

海外の反応

1. 海外の名無しさん
しかも1回きりじゃなくて、何度も起きたらしいよ。海水が蒸発してできた塩の層が、地層の中に何枚も重なって見つかっているから分かるんだって。

※注:塩や石膏の層が繰り返し重なっているのは確かですが、そのたびに海が完全に干上がったのかどうかは、研究者の間で見方が分かれています。

2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
場所によっては、その塩の層の厚さが3キロメートルもあるんだよ。3メートルじゃなくて、3キロ!

3. 海外の名無しさん(>>2への返信)
…どういうこと? 宇宙の星の数は地球上の砂粒より多いらしい、という話だけでも頭がパンクしそうなのに。なんでそんな量の塩があるの? 塩に限らず、何であってもとんでもない量だよ…。

4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
地中海はもともと塩分が濃いめなんだ。外の海とのつながりが細いから、濃さがなかなか均されない。そこでジブラルタル海峡が閉じると、川や雨が補うより速く水が蒸発して、海面が下がっていく。水はどんどん少なく、どんどん濃くなって、最後は溶けきれなくなった塩が底に沈む。海全体の塩を、狭い範囲にぎゅっと集めることになるわけ。しかも、それが何度も繰り返された。

5. 海外の名無しさん(>>3への返信)
海はとんでもなく大きいし、水はとんでもなく塩辛くできる。答えはたぶんそれだけなんだよ。それでも厚さ3キロの塩と言われると、想像が追いつかないけどね。

6. 海外の名無しさん
海面より何キロも低いところに、乾いた灼熱の砂漠が広がっていたわけだろ。さぞ不思議な場所だったろうね。いまの地球には、それに少しでも近い場所すら存在しない。

7. 海外の名無しさん(>>6への返信)
いちばん近いのはアメリカのデスバレーだろうけど、それでも海面下282フィート(約86メートル)でしかないからね。

※注:デスバレーのバッドウォーター盆地(海面下約86メートル)は、北米でいちばん低い地点です。陸地で世界一低いのは中東の死海のほとりで、湖面は海面下約430〜440メートル。それでも「キロメートル単位」には届きません。

8. 海外の名無しさん(>>6への返信)
でも実際にその場に立ってみたら、自分が海面より低いところにいるなんて、たぶん気づかないと思うよ。

9. 海外の名無しさん(>>8への返信)
いや、気づくと思う。地中海はいちばん深いところで5キロ以上ある。標高5000メートルの山の上と海辺の違いは、景色を見なくても体で分かるよね。その逆を想像してみて。いちばんの違いは暑さだろう。気温は、高度が1キロ上がるごとに平均6.5℃くらい下がる。海面より下でも同じ割合で変わるなら、底では30℃以上高くなる計算で、夏は70℃を大きく超えたかもしれない。あくまでざっくりした見積もりだけどね。空気も濃いから、体を動かすのはむしろ楽だったかも。

※注:コメント主による概算です。英語版ウィキペディアは、同じような単純計算だと最深部で約80℃になるものの「極端すぎる」とし、気候モデルを使った2009年の研究では、完全に干上がった場合でも夏の気温の上昇は最大15℃ほどだった、と紹介しています。

10. 海外の名無しさん
生き物のほとんどいない、ひたすら暑い塩の砂漠だったんだろうな。ナイル川みたいな大河はかなり奥まで流れ込んで、川沿いにだけオアシスのような緑が細長く続いていたかもしれない。ジブラルタルのあたりに立ったら、西には数百メートル下に大西洋が見えて、東にはそれよりはるかに深い下り坂がどこまでも続いている。そんな眺めを想像してみてよ。

11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
そのナイル川も、低くなった地中海に向かって、深い谷を刻みながら流れ落ちていたんだよね。地中海のほうは、海というより湖になっていた。

※注:英語版ウィキペディアによると、この時期のナイル川は、川底がアスワンで現在の海面より200メートル、カイロのすぐ北で2500メートル低いところまで谷を削り込みました。

12. 海外の名無しさん
ただの洪水じゃないぞ。大西洋の水が、空っぽになった地中海の盆地へひたすら流れ込み続けるんだ。その勢いを想像してみてほしい。たしか、海がまた満ちるまでたった2年しかかからなかったはず。

※注:「2年」は、2009年の研究が示した「水の90%が数か月〜2年で流れ込んだ」という推定にもとづく数字とみられます。2024年の研究は2〜16年と見積もっており、もっとゆっくり満ちたとする説もあります。

13. 海外の名無しさん
500万年前とか600万年前とかいう話をしているときの2年なんて、地球の歴史からすれば、まばたきにもならない長さだよな。

14. 海外の名無しさん
ウィキペディアで調べてみたら、大西洋の水が地中海に流れ込んだぶん、世界中の海面が約10メートル下がったと書いてあった。ほかの海の水が大西洋を埋め戻したかたちだね。そこまでの量だとは思わなかった。信じられない。

15. 海外の名無しさん(>>14への返信)
同じページによると、水は1000メートル以上の落差を流れ下って、流量は最大で毎秒約1億立方メートル。「現在のアマゾン川より3桁大きい」そうだ。アマゾン川30本分が、いっぺんに1キロ下へなだれ落ちるわけか。

16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
3桁大きいなら、30倍じゃなくて1000倍だよ。アマゾン川1000本分。もっとも、アマゾン川の流量を検索して割り算してみたら、毎秒1億立方メートルはアマゾン川450本分くらいだったけどね。

※注:2009年の論文は「3桁大きい」と表現しています。アマゾン川の平均流量は毎秒20万立方メートルあまりで、単純に割ると約500倍です。いずれにしても、海底の地形と数値モデルから導かれた推定値です。

17. 海外の名無しさん
洪水のピーク時には、地中海の水位が1日に10メートル以上のペースで上がった、というシミュレーション結果があるんだ。つまり、傾斜のゆるい土地にいたら、溺れないためには毎日何キロも移動し続けなきゃいけなかったことになる。

18. 海外の名無しさん(>>17への返信)
自分は走って逃げたりしないよ。そのまま泳ぐから大丈夫。

19. 海外の名無しさん
そういえば、世界各地の洪水神話のもとになったんじゃないかと言われているのは、カスピ海だっけ、それとも黒海だっけ?

20. 海外の名無しさん(>>19への返信)
よく名前が挙がるのは黒海のほうだね。あれが本当に起きたのだとしたら、人がもう住みついていた時代の話になる。地中海のこの洪水は、それよりはるかに昔。500万年以上前で、人類はまだ影も形もない。こっちは神話とは関係ないよ。

※注:黒海洪水説は、約7600年前(のちに約8800年前と修正)に地中海の水がボスポラス海峡を越えて黒海へ一気に流れ込んだとする仮説で、1997年にウィリアム・ライアンやウォルター・ピットマンらが発表しました。「ノアの洪水」の言い伝えのもとになった可能性があるとも述べられましたが、水位の変化はゆるやかだったとする研究や、洪水を裏づける証拠は不十分だとする2022年の総説もあり、議論が続いています。なお、このライアンは、1970年に地中海の海底を掘った航海を率いた地質学者と同じ人物です。

21. 海外の名無しさん(>>19への返信)
人は水辺に集まって暮らすものだから、洪水はどこの土地でも起きる災害なんだよ。洪水の言い伝えが生まれるのに、特定の海を持ち出す必要はないと思う。

22. 海外の名無しさん
洪水の言い伝えといえば、各地で最初に栄えた大きな文明は、どれも氾濫しやすい大河のほとりにできているよね。ナイル、チグリスとユーフラテス、インダス、黄河に長江。当時の普通の人は、家のまわり数キロの範囲しか見ないまま暮らしていただろう。上流で記録的な大雨が降れば、その人の知っている「世界」は、ほとんど全部が水に沈む。語り継がれるうちに洪水の規模がふくらんで、やがて神話になったんじゃないかな。

23. 海外の名無しさん(>>22への返信)
氾濫は畑の土を肥やしてくれる恵みでもあったから、大事なのは「ちょうどいい量」だったんだよね。ナイル川は氾濫の具合が読みやすいことで有名で、壊滅的な洪水はめったになかった。メソポタミアは逆で、破滅的な洪水がたびたび起きたし、水が少なすぎて土が肥えず、不作や飢饉になる年もあった。

24. 海外の名無しさん
おっ、小説とつながる話だ! 大好きな作家のジュリアン・メイに『エグザイル・サーガ』というシリーズがあって、2作目の『黄金の首環』では、まさにこの大洪水が起きる。登場人物たちがそれにどう巻き込まれていくかが、その巻でも続きの巻でも描かれるんだ。人物の描き込みもストーリーも読みごたえがあって、本当におすすめ。英語版はいま新刊では手に入らないけど、ネットで探せば見つかるよ。

※注:ジュリアン・メイはアメリカのSF作家。『エグザイル・サーガ』(原題 Saga of Pliocene Exile)は、約600万年前のヨーロッパを舞台にした4部作で、日本では早川書房から『多彩の地』『黄金の首環』が翻訳されています。

25. 海外の名無しさん
この光景を、できることなら本当に目に浮かべてみたい。干上がっていく海も、戻ってくる海も、見た人間は一人もいないんだよな。スケールが大きすぎて、頭が追いつかないよ。

まとめ

地中海はメッシニアン塩分危機と呼ばれる時期に大西洋とのつながりを断たれ、海底に厚さ最大3キロメートルもの塩を残しました。どこまで干上がったのか、どれほどの速さで海に戻ったのかは、いまも研究が続いています。コメント欄では、海面より何キロも低い盆地の暑さを想像する声や、流れ込んだ水の量に驚く声が目立ちました。見慣れた地図の青い部分にも、こんな過去が眠っているのですね。

参考:Garcia-Castellanos ほか「Catastrophic flood of the Mediterranean after the Messinian salinity crisis」(Nature誌、2009年)、フランス国立科学研究センター(CNRS)の発表(2024年11月)、サウサンプトン大学の発表(2025年1月)、García-Castellanos ほか「Kilometric sea level changes during the Messinian salinity crisis caused by river erosion and climate」(Science Advances誌、2025年)、黒田潤一郎ほか「海盆の蒸発:蒸発岩の堆積学とメッシニアン期地中海塩分危機」(地質学雑誌、2014年)、英語版ウィキペディア「Messinian salinity crisis」、同「Zanclean flood」、同「Black Sea deluge hypothesis」

元ソース: 地中海は500万年前に干上がり、あとには巨大な砂漠が残った。その後、ジブラルタルから洪水が押し寄せ、海はふたたび急速に満たされた

コメント

  1. Reddit名無しさん says:

    600万年前なら相当に地形が違うだろ。