空になったボトルを回収機に入れると、預かり金が戻ってくる。ドイツではおなじみのこの仕組みを相手に、たった1本のボトルを177,451回も回収機に入れ直した男がいる。自作の仕掛けで毎回ボトルを引き戻し、手にした金額は47,000ドル(約700万円)。本人は一日じゅう機械の前に座り、ラジオを聴いて時間をつぶしていたという。
今日の知ってた?
♻️ ドイツの飲料販売業者の男が、ボトル回収機に同じ1本のボトルを177,451回入れ、47,000ドル(約700万円)をだまし取っていた。男は木製のトンネルと磁気センサーを自作し、回収機に入れたボトルを毎回引き戻せるようにしていた。作業のあいだは一日じゅう機械の前に座り、ラジオを聴いて時間をつぶしていたという。
背景:ドイツの「預かり金」と回収機
ドイツでは、飲み物の容器に「預かり金」がついている。ペットボトルや缶、瓶に入った飲み物の多くは、買うときに中身の代金とは別に、容器の分の預かり金(ドイツ語で Pfand)が上乗せされる。空になった容器を返せば、そのお金が戻ってくる。容器を捨てずに返してもらうための仕組みで、空き缶をそのへんに放っておけば、そのぶんのお金を自分から手放すことになる。
容器を返す先は、スーパーなどに置かれた自動の回収機だ。差し込み口に容器を1本ずつ入れると、機械が読み取って本数を数えていき、最後に返金額が印字されたレシートが出てくる。これをレジに持っていけば、現金で受け取ったり、その場の買い物の支払いに充てたりできる。
日本で近いものを探すなら、ビール瓶の保証金だろう。酒屋にビール瓶を返すと数円が戻ってくる、あの仕組みをペットボトルや缶にまで広げ、機械で受け付けるようにしたものだと考えると分かりやすい。そして今回の男が目をつけたのは、「機械が1本と数えれば、1本分のお金が出る」という、この仕組みのごく当たり前の部分だった。
もう少し詳しく
入れたボトルを、毎回引き戻す。男が自作したのは、木製のトンネルと磁気センサーだった。これを使って、回収機に入れたボトルを、そのたびに引き戻せるようにしていた。機械の側からすれば、ボトルが1本ずつ次々に返されてくるように見えていたことになるが、実際に差し込まれていたのは最初から最後まで同じ1本である。
1回あたりは約26セント。47,000ドルを177,451回で割ると、1回あたり約26セント、日本円にして40円ほどになる。1回ぶんはごくわずかで、金額を積み上げるにはひたすら回数を重ねるしかない。一日じゅう機械の前に座り、ラジオを聴いて退屈をしのいでいたという話も、この数字を見ると納得がいく。なお、スレッドで引用されていた元記事によれば、177,451回を繰り返すのに正確にどれだけの期間がかかったのかは分かっていない。
発覚のきっかけは、機械ではなく通報だったらしい。スレッドで引用されていた同じ記事は、ドイツの新聞ケルナー・シュタット・アンツァイガーの報道として、次のように伝えている。ドイツ全土で回収機まわりの支払いなどを取りまとめている会社 Deutsche Pfandsystem(DPG)は、この機械の不審な点にまったく気づいていなかった。発覚したのは、覆面捜査官のもとに匿名の通報が寄せられてからだった。記事はさらに、男がこのことを黙ってさえいれば、金額はおそらく6桁に届いていただろう、とも書いている。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
「177,451本のボトルをリサイクルした男は怖くない。同じ1本を177,451回リサイクルした男が怖い」。ブルース・リーの「1万種類の蹴りを1回ずつ練習した者より、1つの蹴りを1万回練習した者が怖い」のもじりだけど、この件に限っては本気で怖い。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
ブルース・リーでいくなら「水になれ、友よ」も置いておきたい。この人の場合、なりきっていたのは水じゃなくて、水の入れ物のほうだけど。
3. 海外の名無しさん
一日じゅう機械の前に座って、ラジオを聴きながら同じ動作をひたすら繰り返す。オンラインゲームで延々と同じ作業を続けてレベルを上げるやつを、現実でやっている人がいたとは。
4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
でもそれ、時給に直したらそこらのアルバイトと大して変わらないんじゃないの? 何か月も機械の前に座りっぱなしになるくらいなら、自分は普通に働くほうを選ぶ。
5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
気になったので計算してみた。1回あたり約26セント。仮に1回20秒で済んだとすると、177,451回で約986時間。時給にすると50ドル近くになる。1日8時間なら4か月ちょっとかかるけど、アルバイトよりはだいぶ割がいい。
6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
1回20秒はさすがに楽観的だと思う。ボトルを差し込んで、機械が数えるのを待って、引き戻して、また差し込む。17万回もやれば詰まったり止まったりもしただろうし、実際の時給はもっと下がってたんじゃないかな。元記事でも、どれくらいの期間がかかったのかは正確には分かっていないらしい。
7. 海外の名無しさん(>>5への返信)
1本あたり約26セントになるのは、ドイツの使い捨てボトルの預かり金が1本25ユーロセントだからだと思う。ドルに直したぶん端数がずれてるだけ。つまり特別なことは何もなく、普通のボトル1本分のお金を延々ともらい続けてたわけだ。
8. 海外の名無しさん
みんな感心してるけど、これ普通に詐欺だからね。預かり金は空から降ってくるお金じゃなくて、どこかが払っている。実際には返ってきていない17万本分のお金を、誰かが肩代わりさせられたってことだよ。
9. 海外の名無しさん(>>8への返信)
それはその通り。ただ、手口があまりに地味で、しかもラジオを聴きながらとなると、怒るより先に感心が来てしまうんだよね。やったこと自体をかばうつもりはないけど。
10. 海外の名無しさん
木でトンネルを組んで、磁気センサーまで用意している。そこまで手を動かせる人なら、その腕で真っ当に稼げたんじゃないかと思ってしまう。
11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
難しかったのはたぶん工作そのものより、「入れたボトルを引き戻せばいい」と思いつくところと、それを17万回やり通すところだと思う。技術より、発想と根気の勝負。
12. 海外の名無しさん
こんなのすぐバレるでしょ。払い戻した金額と、実際に集まったボトルの量を突き合わせれば一発で合わない。17万本分のボトルがどこにも無いんだから。
13. 海外の名無しさん(>>12への返信)
それが、誰も気づいてなかったらしいよ。回収機の支払いを取りまとめてる会社は、匿名の通報が来るまでこの機械を何も怪しんでいなかったって記事に書いてある。数字の上では合わないはずのものが、誰にも見とがめられないまま素通りしていたわけだ。
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
仕掛けを作る頭はあったのに、黙っておく頭だけはなかったのか。黙っていれば6桁に届いていたかもしれないって記事にまで書かれてるし、最後に綻んだのは機械じゃなくて人の口のほうだった。
15. 海外の名無しさん
フィンランドでも似た事件があった。ある店主が3年半にわたって、自分の店の回収機にボトルを何度も入れ直したり、店に返ってきたボトルを別の店の回収機に持ち込んだりして、19万3000ユーロを不正に受け取っていたんだ。疑われたきっかけは、その店の返却本数が全国2位の店の倍もあったこと。
16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
しかも返却の大半が、閉店後の21時から23時のあいだに記録されていたんだよね。おまけに店からは何年もボトルを1本も出荷していなかった。そこまで材料がそろっていて3年半かかった、というほうに驚く。
17. 海外の名無しさん
清掃員の2人組が、勤務時間中に一晩じゅう、回収機にボトルを入れては保管箱から取り出してまた入れる、というのを繰り返した事件を見たことがある。100ユーロ分の返金レシートを作ったものの、500本以上返さないと出ない額だから、レジ係はひと目で怪しんだ。防犯カメラにも両側からばっちり映っていて、詐欺で訴えられたうえに2人とも仕事を失ったそうだ。
18. 海外の名無しさん(>>17への返信)
ルーマニアで回収機が導入されたときは、返金レシートをコピーすれば何回でも使えると知れ渡るまで1年かかったらしい。機械をどうこうするより、紙のほうがよっぽど弱かったというオチ。
19. 海外の名無しさん
アニメ『フューチュラマ』でロボットのベンダーがやっていた、糸をつけたコインを機械に入れては引き上げるネタをまねて、ペプシの缶にデンタルフロスを結んで回収機で試したことがある。同じ缶を30回くらい読み取らせたところで怖くなってやめた。友達には「どうせ角を曲がったら捜査官が待っていて、聞いたこともない細かい法律を破ったと言われるんだ」とこぼしてた。
20. 海外の名無しさん(>>19への返信)
詐欺を「聞いたこともない細かい法律」扱いするのは、さすがに無理があると思う。30回で怖くなってやめたのは大正解。
21. 海外の名無しさん
アイルランドでは回収機が導入されてわずか1週間で、ボトルに靴ひもを結んで機械をだまそうとしている男の写真が出回っていた。国が違っても、人間が最初に思いつくことは同じらしい。
22. 海外の名無しさん
缶ビールを1日18本飲む知り合いがいたんだけど、そいつは缶をつぶす前に小石を1粒ずつ中に入れて、重さを水増ししてから回収所に持ち込んでた。重さで買い取ってもらう方式だったから。
23. 海外の名無しさん(>>22への返信)
自分の住んでいるところでは、缶もボトルも1本ずつ預かり金がついていて、回収所では目の前で1本ずつ数えられる。たぶんこういう人がいるからなんだろうな。
24. 海外の名無しさん
15歳のとき、チャッキーチーズ(アメリカの、ゲームコーナーつきの子ども向けピザ店)で似たようなことをやった。景品チケットを読み取り機に入れる方式に変わったんだけど、4分の3くらい入った時点でもう読み取られていると気づいて、指先で機械をごまかしたんだ。そうして持ち帰った戦利品は、パラシュートつきのプラスチックの兵隊人形5体。
25. 海外の名無しさん
自分も相当な詐欺師だよ。無料お試しに登録するためだけにメールアドレスを50個作ったし、WinRAR(試用期間が切れても普通に使えてしまうことで有名な圧縮ソフト)なんて、もう30年近くお金を払わずに使ってる。
まとめ
ドイツの飲料販売業者の男が、木製のトンネルと磁気センサーを自作して同じ1本のボトルを回収機から毎回引き戻し、177,451回分、47,000ドル(約700万円)をだまし取っていた。1回あたりは約26セントにすぎず、本人は一日じゅう機械の前でラジオを聴きながら同じ動作を繰り返していたという。コメント欄では、ブルース・リーの名言をもじってその根気を半ば本気で怖がる声がある一方で、「感心している場合じゃない、普通に詐欺」という冷静な指摘も出た。時給を計算し始める人や、フィンランドやアイルランドの似た手口を持ち寄る人も多く、回収機をだまそうとする発想は国を問わず似通っているようだ。

コメント
タバコの吸い殻にこの回収システムを導入しよう
そうすればポイ捨てが減り町がきれいになる
吸い殻みたいな回収にメリットが無いものに対しては、ポイ捨てに罰金を付ける方が早くて現実的。。