2021年、米ミシガン州。小型機が湖の北端の島へ向かう途中、失速して墜落した。乗っていた4人のうち3人が亡くなり、ただ一人生き延びたのが11歳の少女、レイニー・パーデュー。墜落の瞬間、隣の席にいた父マイクは娘を覆いかぶさるように抱きしめ、自分の体を盾にした。発見されたレイニーの怪我は、父が座っていた側とは「反対側だけ」に集中していたという。
※注:事故現場はミシガン州・ビーバー島へ向かう小型コミューター機。アメリカ五大湖の一つミシガン湖の北端に浮かぶ離島で、本土からの定期便はフェリーかチャーター機しかない。
今日の知ってた?
📏 2021年、米ミシガン州ビーバー島行きの小型機が墜落。乗客乗員4人中、生存者は11歳のレイニー・パーデューただ一人。父マイク・パーデューが娘に覆いかぶさり、自身の体で衝撃を吸収。レイニーの怪我は父が座っていた側の反対側だけに集中していた。NTSB(米運輸安全委員会)は機長の操縦ミスによる失速と認定した。
背景:ビーバー島事故とは
ビーバー島はミシガン湖北部に浮かぶ小さな離島で、本土からの移動手段はフェリーで2時間、もしくは小型コミューター機で15分という土地柄。住民にとってチャーター機は日常の足だった。2021年の秋、双発の小型機が本土から島へ向かう短いフライトの途中で、原因不明のままほぼ垂直に近い姿勢のまま速度を失い、地表に落ちた。失われた4人のうちの一人がレイニーの父マイク。同乗していた知人夫妻と機長も命を落とした。狭いコミュニティでは「皆顔見知り」で、島ぐるみの喪失だったと地元の人々は語っている。
もう少し詳しく
「反対側だけ怪我」が意味するもの。救助隊が発見したとき、レイニーは父の腕の中で意識を失っていた。怪我は左右どちらか一方の側にだけ集中しており、それはちょうど父マイクが座っていた側の「反対」だった。つまり、父の体が衝撃を一身に受け、その盾の影になった側だけが無傷で済んだ、ということになる。専門家いわく、失速して地面に落ちる小型機の場合、シートベルトを締めていても父親側の生存はほぼ望めなかった可能性が高く、「父の抱擁は彼の命を犠牲にした」というより「ほぼ確実に死ぬ状況の中で、せめて娘だけは助けに行った」と読むのが近い。NTSBの最終報告書は事故原因を「機長が機首を上げすぎて臨界迎え角を超え、失速・スピンに入った」とし、操縦ミスと結論づけた。レイニーはその後アラバマの親戚に引き取られ、メディアから守られながら静かに育ったと伝えられている。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
朝イチでこの記事は反則だろ……。父親側の体は完全に消失レベル、娘の怪我は反対側だけ、っていう一行で全部察してしまった。コーヒーが急に塩水になった。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
TIL(今日知った話)のはずなのに、人生観まで知らされてる気がする。
3. 海外の名無しさん
昔、初めて一人で飛行機に乗った12歳のとき、母が大泣きしていた。「もし墜ちたらお母さんがいたって何もできないでしょ」って俺は笑ったんだけど、母は「何もできない、でも一緒にはいられる」って返した。意味が分かるまで20年かかったよ。
4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
これは……コメ欄ごと泣かせにきてる。「何もできない、でも一緒にいる」って文章、年に1回くらい遭遇しては毎回殴られる。
5. 海外の名無しさん(>>3への返信)
親になるとこの台詞の重さが急に分かるよな。子どもを一人で死なせないこと、それ自体が親にできる最後の仕事。
6. 海外の名無しさん
最初に英文を読んだとき「父が座っていた側の反対側だけ怪我」って書き方が一瞬意味不明だったんだが、つまり「父の体が壁になってかばった側は無傷」ってことなのよな。理解した瞬間に泣いた。
7. 海外の名無しさん(>>6への返信)
英語ネイティブでも一読では分かりにくい書き方らしいね。回りくどい表現の奥にある事実だけ、やたら鋭い。
8. 海外の名無しさん
似た話を思い出した。1987年のノースウエスト航空255便デトロイト墜落事故、生存者は4歳のセセリア・シカン一人だけ。母親がベルトを外して娘に覆いかぶさり、156人中ただ一人助かった。父親も息子に対して同じことをしたけど、息子は助からなかった。「届く愛と届かない愛」が同じ瞬間に同居していた事故。
9. 海外の名無しさん(>>8への返信)
セセリアちゃんはその後、伯母夫婦に引き取られて、未成年のうちはマスコミから完全にシャットアウトされて育てられたらしい。今は普通に結婚して暮らしていると聞いた。レイニーちゃんもそうあってほしい。
10. 海外の名無しさん(>>8への返信)
このとき母とセセリアの間に挟まっていたぬいぐるみがクッションになって衝撃を和らげた、っていう逸話もあるんだよな。安物のぬいぐるみがある日いきなり命綱になる、人生って分からない。
11. 海外の名無しさん
俺は3歳のとき、母の膝の上に乗せられたままシートベルト無しで車に追突されて、フロントガラス越しに外へ放り出されたらしい。母が体を丸めて俺を抱え込んだまま一緒に飛び出して、母は即死、俺は意識を失った状態で母の下から発見された。40年後の今、顔に小さい傷だけ残してこうしてコメ書いてる。あの瞬間に何が起きたか俺は覚えていない。でも、母が何をしたかは知ってる。
12. 海外の名無しさん(>>11への返信)
コメ欄を読みに来ただけのつもりだったのに、人の人生の重さを浴びすぎている……。あなたが今ここでコメントできているという事実が、そのお母さんの仕事の続きなんだと思う。
13. 海外の名無しさん
生存者の心境を想像すると胸が痛い。「自分が生きてしまった」っていう罪悪感(サバイバーズ・ギルト:自分だけ助かったことへの強い負い目)、11歳に背負わせるには重すぎる。
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
大人になって自分が親になると逆の感覚も分かる。もし俺が父親側だったとして、自分の命と引き換えに子が助かるなら、最後の瞬間に感じるのは罪悪感じゃなくて満足だと思う。彼女のお父さんもきっとそうだった。
15. 海外の名無しさん(>>13への返信)
ただ、サバイバーズ・ギルトは「あなたが助かってよかった」を100回言われても消えないことがあるから、彼女が時間をかけて自分のペースで処理できる環境にいることを願う。アラバマの親戚がメディアから守ってくれたっていう話、本当に有難い。
16. 海外の名無しさん
事故報告書を読んだけど、これがまた読むのがきつい。秋晴れ、視界良好、ベテランパイロット、整備済みの双発機、何度も飛んだルート。終盤に速度が時速約185km(100ノット)から約93km(50ノット)まで滑らかに落ちて、機首を上げたまま地面に降りた。目撃した別パイロットの言葉が「誰も操縦していないみたいだった」だった。原因はパイロットの突然の体調不良か、機内で何があったのか、確証はない。
17. 海外の名無しさん(>>16への返信)
NTSBの最終裁定は「操縦ミス」。速度が落ちすぎたところで機首を上げ、臨界迎え角を超えて失速・スピンに入った、という記述。技術的にはそうなんだけど、「なぜ機長がそれを許したか」の部分はもう永遠に分からない。
18. 海外の名無しさん
ビーバー島は俺の親父が住んでる。事故で亡くなった夫妻(機長や父親じゃなくて、犬と一緒に乗っていた別のカップル)と親父は仲が良かった。あの日は霧が深くて、別のチャーター会社は飛ばしていなかった、って聞いてる。小さなコミュニティだから、島中が黙り込んだ秋だった。
19. 海外の名無しさん(>>18への返信)
こうやって関係者の声が混ざるとTILがTIL(豆知識)じゃなくなる。亡くなった人それぞれに、こうやって名前と顔と犬がいるんだよな。
20. 海外の名無しさん
天国があるかないかは正直分からない。けど、もしあるなら、あの父親は到着した瞬間、見知らぬ父親たちに背中バンバン叩かれてると思う。「やったな」「ちゃんと守ったな」って。みんな泣きながら。
21. 海外の名無しさん
父マイクの名前、地元紙とNTSB報告書以外ではほとんど触れられない。生存者の少女のプライバシーを守るのは正しいけど、せめて「マイク・パーデュー」って名前は埋もれずに残ってほしい。彼が娘の命を選び取った、っていう事実ごと。
22. 海外の名無しさん(>>21への返信)
同感。匿名のヒーローの方が物語としては美しいかもしれないけど、実在した人間の名前で記憶される方が、その人にとっての本当の弔いだと思う。
23. 海外の名無しさん
小型機の事故率はジェット旅客機よりかなり高い。ジョン・F・ケネディJr.も、ジョン・デンバーも、リッチー・ヴァレンスもバディ・ホリーも、小型機。統計的には大した数じゃなくても、覚悟して乗るべき乗り物ではあるよな。
24. 海外の名無しさん
9週間前に娘が生まれた。今この記事を読みながら隣で寝ているこの小さい生き物のために、俺は喜んで考えうる限り最悪の死に方を選ぶ。父親がスイッチを切り替えた瞬間がたぶんあって、レイニーのお父さんもきっと「ああ、今だな」と思っただけなんだろう。安らかに。
25. 海外の名無しさん
コメ欄を最後まで読んで残るのは、悲しさじゃなくて、不思議な穏やかさだった。家族を守るって、こんな静かな話なんだな。レイニーが今、どこかで普通の日常を生きていますように。それがマイクが本当に望んだ景色だと思うから。
まとめ
2021年のビーバー島墜落事故で、11歳のレイニー・パーデューが唯一の生還者になった理由は、父マイクの抱擁ひとつ。怪我が父の座っていた反対側だけに集中していた、という事実が、その夜起きたことを言葉以上に物語っている。海外コメ欄は涙する人だけでなく、同じく親を失った当事者の体験談、似た事故の生還者の話、機長のミスを冷静に読み解く分析、父マイクの名前を残してほしいという声まで、温度の違う声が並んだ。ヒーローの物語というより、「家族って何か」を黙って手渡してくる、そんなコメント欄だった。


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