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「人が意図的に火を起こした世界最古の証拠は、イングランドの40万年前」その頃ホモ・サピエンスはまだ生まれていない

「人が意図的に火を起こした世界最古の証拠は、イングランドの40万年前」その頃ホモ・サピエンスはまだ生まれていない 歴史

40万年前のイングランドで、誰かが石を打ち合わせて火を起こしていた——サフォーク州で見つかった痕跡は、人が「自分で火をつけた」証拠としては世界最古とされる。そして少し不思議なのは、その火のそばにいたのが私たちホモ・サピエンスではなかった、ということだ。

※注:サフォーク州はイングランド東部、ロンドンの北東に広がる田園地帯。隣のノーフォーク州とは何かと比べられがちな間柄で、コメント欄にもその空気がにじんでいる。

今日の知ってた?

🔥 人が意図的に火を起こしていた証拠として世界最古とされるものは、イングランド東部・サフォーク州のバーナムで見つかっており、年代はおよそ40万年前。ただし、その火を起こしたのはホモ・サピエンスではなかったと見られている。

背景:40万年前のイングランドに誰がいたのか

まず時間の感覚を合わせておきたい。解剖学的な現生人類(ホモ・サピエンス)がアフリカに現れたのは、およそ30万年前とされる。つまり40万年前という数字は、私たちという種がまだ地球のどこにも存在していなかった時代を指している。

さらに、いまアフリカ以外の地域に暮らす人類は、6〜7万年前にアフリカを出た小さな集団の子孫だと考えられている。40万年前のブリテン島で火を扱っていた誰かは、現在そこに住む人々の直接の先祖ですらない、というのが一般的な理解だ。

では、その「誰か」は何者なのか。候補として名前が挙がるのは、ハイデルベルク人(ネアンデルタール人などにつながるとされる、より古い系統の人類)と初期のネアンデルタール人(約4万年前まで主にヨーロッパで暮らしていたとされる、私たちとは別系統の人類)だ。研究の解説では、この遺跡より前の時代の石器はハイデルベルク人が作った可能性があるとされ、火を起こしていたのはさらに別の人類だった可能性が高い、と説明されている。同じ時代の頭骨が初期のネアンデルタール人のものとほぼ確実と見られることから、火を扱っていたのも初期のネアンデルタール人ではないか——という推論である。ただし、この遺跡そのものからは人骨がまだ出ていないため、断定はできないとされている。

もう少し詳しく

決め手になったのは、燃えた跡そのものより「持ち込まれた石」。研究によれば、40万年前の地表面から、熱を受けた堆積物と、火で割れたフリント(火打石)製の握斧、そして黄鉄鉱(鉄と硫黄からなる鉱物。フリントと打ち合わせると火花が出る)の破片2つが一緒に見つかったという。黄鉄鉱は後の時代には発火の道具として使われた鉱物で、地質調査によればこの一帯では産出が稀。つまり誰かが火を起こす目的でわざわざ運び込んだ可能性が高い、というのが「自然の火ではなく意図的な着火だ」と考える根拠になっている。

「火を使った」と「火を起こした」は別の話。火を利用した痕跡そのものは、もっと古いものが世界各地で主張されている。南アフリカのワンダーワーク洞窟では100万年規模の火の痕跡が報告されているし、アフリカにはさらに古い候補地も挙がっている。ただしそれらの多くは、落雷や山火事で自然に発生した火を運んで使った可能性を排除しきれない。今回の40万年前という数字が「世界最古」と呼ばれるのは、あくまで自分たちで着火した証拠としてであって、火の利用史そのものの起点という意味ではない。

そもそも、この分野は論争が絶えない。数十万年前の焼けた土を見て、それが焚き火の跡なのか、落雷や自然火災の跡なのかを見分けるのは簡単ではない。年代の推定にも幅がある。だから今回の話も「現時点でもっとも古い、意図的な着火の証拠とされるもの」という位置づけで、諸説あるという前提で読むのがちょうどよさそうだ。

海外の反応

1. 海外の名無しさん
豆知識をもうひとつ。サフォークを含むイースト・アングリア地方は、産業化と大陸間の交易が始まるまで、ヨーロッパでもっとも人口密度の高い農村地帯のひとつだったらしい。

2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
言われてみれば納得だ。低地地方(オランダ・ベルギー周辺)も昔からヨーロッパ屈指の人口密集地で、地形も気候も土の肥え方もそっくり。どちらも氷期に英国と大陸をつないでいた陸地・ドッガーランドの、沈み残った縁というのが面白い。

3. 海外の名無しさん(>>1への返信)
ちなみに隣のノーフォークの住民からすると、サフォークは今でも十分に人口が密集しすぎている土地ということになっている。

4. 海外の名無しさん
40万年前の出来事を「イギリス発祥」って数えていいのか?そのころは国どころか、島の形すら今と違うだろうに。

5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
解剖学的な現生人類がアフリカに現れたのが約30万年前とされているから、そもそもこの人たちは我々と同じ種ですらない。初期のネアンデルタール人あたりじゃないか、と言われているらしい。

6. 海外の名無しさん(>>4への返信)
そう、いまそこに住んでいる人たちとは直接つながっていない。アフリカ以外に暮らす人類はみんな6〜7万年前にアフリカを出た小さな集団の子孫と言われているし、40万年前の島の住人はホモ・サピエンスですらなかったわけで。

7. 海外の名無しさん
素朴な疑問なんだけど、40万年前の発掘現場で「これは制御された火だ」ってどうやって判定するんだろう。

8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
論文だと、熱を受けた堆積物と、火で割れたフリント製の握斧、それに黄鉄鉱のかけら2つが根拠だと読んだ。黄鉄鉱はその土地では珍しい鉱物だから、わざわざ持ち込まれたんだろう、という理屈らしい。

9. 海外の名無しさん(>>7への返信)
マッチの空箱と錆びたガソリン缶が出土して、幸いにも製造年月日が読み取れる状態だったそうだ。

10. 海外の名無しさん
「400,000 years before present」っていう書き方、普通に「40万年前」じゃダメなのか前から気になってた。

11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
考古学だと Before Present は「1950年より前」を指す決まりごとらしい。放射性炭素年代測定が使われ始めて、人間が放射性物質を扱うようになった影響で測定が当てにならなくなる境目が1950年あたりだから、そこを起点にしていると読んだ。

12. 海外の名無しさん
セントラルヒーティングのない時代のイギリスに住んでいたら、自分でも火を発明したと思う。あの寒さと湿気は理屈じゃない。

13. 海外の名無しさん
産業革命の魂がすでにこの土地をさまよっていて、宿主を探していたということか。

14. 海外の名無しさん
最古の火って、南アフリカのワンダーワーク洞窟の100万年前じゃなかったっけ。あれはどういう扱いになるんだろう。

15. 海外の名無しさん(>>14への返信)
あれは火を「使った」証拠であって、火を「起こした」証拠ではない、という区別らしい。自然に燃えていた火を運んで使うのと、自分で着火するのとでは話がだいぶ違うと。

16. 海外の名無しさん
サフォークって、話題にまったく出てこない州のひとつだと思ってた。景色はきれいなのに、これといった名物がない。ようやく見つかったんだな。

17. 海外の名無しさん(>>16への返信)
大きな街もない、高速道路も通ってない、あるのは火だけ。しかも40万年前の。

18. 海外の名無しさん
イースト・アングリア出身だけど、金属探知機を持った人か研究者が、いつも何かしら古いものを掘り当ててる。この土地にどれだけ人の歴史が積もっているのか、住んでいるとかえって実感がない。

19. 海外の名無しさん
ノーフォーク出身の者として保証するが、サフォークはこの40万年でほとんど変わっていない。

20. 海外の名無しさん
珍しい鉱物をわざわざ運んできた、というところが一番引っかかる。「火を起こすための道具」を持ち歩く発想が、その頃にはもうあったということになるのか。

21. 海外の名無しさん
文字が生まれてからまだ5千年ちょっとらしいから、その80倍近く昔ってことになるのか。数字にすると余計に想像がつかなくなる。

22. 海外の名無しさん
誰かが石を打ち合わせて、初めて火花が枯れ草に移った夜があったわけだ。名前も顔も残っていないし、我々の直接の祖先ですらないかもしれないのに、その火の跡だけが40万年たっても土の中に残っている。

まとめ

人が意図的に火を起こしていた証拠として世界最古とされるのは、イングランド・サフォーク州で見つかったおよそ40万年前の痕跡。決め手は、その土地では稀な黄鉄鉱がわざわざ運び込まれていたことだった。ただし火の「利用」自体はアフリカでもっと古い候補が主張されており、焚き火の跡か自然火災かの判別も難しく、諸説あるという前提の話でもある。コメント欄は「その頃の住人はホモ・サピエンスですらない」という時間感覚への驚きと、サフォークとノーフォークの終わらない小競り合いで半分ずつ埋まっていた。

元ソース: 人が意図的に火を起こした証拠として世界最古のものは、イングランドのサフォーク州で記録されており、およそ40万年前のものとされる

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