ボクシング史上に名を残す世界王者が、リングの上で15ラウンドずっと相手に間合いを取られ、ただ脚を蹴られ続ける——。1976年、モハメド・アリとアントニオ猪木のあいだで、そんな信じがたい一戦が本当に行われていた。しかも試合後、アリの脚は切断が検討されるほどのダメージを負っていたという。
今日の知ってた?
📏 1976年6月26日、東京・日本武道館。統一世界ヘビー級王者モハメド・アリが、プロレスラーのアントニオ猪木と異種格闘技戦を行った。土壇場のルール変更で猪木は投げ・関節技・立った状態でのキックを封じられ、15ラウンドのほとんどを寝転がったまま、アリの左脚だけを蹴り続けた(その数107発)。一方でアリが当てたパンチはわずか2発、いずれもジャブ。試合は引き分けに終わったが、アリの左脚には血栓ができ、医師が切断を議論するほどの重傷だった。
背景:異種格闘技戦とアントニオ猪木
アントニオ猪木は、日本を代表するプロレスラーであり、新日本プロレスの創設者として「燃える闘魂」と呼ばれた国民的スターだ。のちには参議院議員も務め、2022年に亡くなった。海外の掲示板でも「Antonio Inoki」として知られ、この一戦を皮切りに、ボクサー・空手家・柔道家など異なる競技の強豪と次々に戦う「異種格闘技戦」を仕掛けていったことで有名だ。
対するモハメド・アリは、1976年当時のWBA・WBC統一世界ヘビー級王者。「蝶のように舞い、蜂のように刺す」で知られる、まさに全盛期のスーパースターだった。異なるルールで戦う選手同士がぶつかる興行は当時まだ珍しく、この試合は世界的な注目を集めた。
もう少し詳しく
土壇場のルール変更。もともとアリ側は、これをエンターテインメント寄りの「見せ物」だと考えていたとされる。ところが猪木が本気で勝ちにくる構えだと分かると、直前になってルールを大幅に変更。投げ・関節技・組み技を禁止し、キックも「片膝を地面につけているときだけ許可」という縛りをかけた。猪木の得意技をほぼ全て封じる内容だった。
15ラウンドの実像。立って戦えば得意技を出せない猪木は、リング上に寝転がり、カニのように這い回りながらアリの前に出た左脚を延々と蹴り続けた。アリは間合いを詰められず、15ラウンドを通して有効打はジャブ2発のみ。派手な打ち合いを期待した観客からは、途中でブーイングも起きたという。
アリの脚に残った代償。単調に見えたローキックの蓄積は深刻で、アリの左脚は内出血で腫れ上がり、血栓ができた。感染も重なり、一時は切断まで検討されたと伝えられている。この負傷はその後のアリの選手生命にも影を落としたとされる。
「世紀の凡戦」から格闘技の原点へ。試合直後は「金返せ」の声が上がるほどの酷評で、猪木にとっても長らく汚点扱いだった。しかし打撃と組み技が異なるルール下で交わったこの一戦は、のちの総合格闘技(MMA)の先駆けとして、時代を経てから再評価されるようになった。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
「アリさん、レスラーと戦ってほしいんです」「いいよ、ただし一つ条件がある。そいつはレスリング禁止な」——実際こういうやり取りだったらしくて笑ってしまった
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
猪木は柔術の腕もかなりのものだったんだよ。だからアリ陣営が本番直前に「投げ・関節技・立ったままのキックは全部禁止」という縛りをかけたわけだ
3. 海外の名無しさん
正直に言うと、この試合でレスラー側が何をやっていたのか、最初は説明を読んでもまったく理解できなかった
4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
カニみたいに這い回って、15ラウンドずっとアリの前脚だけを蹴り続けたんだ。アリのパンチは全部で2発、しかも両方ともジャブだけだった
5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
これぞ「ルールの悪用」のお手本だよな。文句のつけようがない完璧な嫌がらせで、ある意味天才的だと思う
6. 海外の名無しさん
どう見ても内容は一方的なのに、どうやって引き分けという判定になったのか、誰か理屈を説明してくれないか
7. 海外の名無しさん(>>6への返信)
たぶんアリの王者としての体面を守るためだろう。この手の競技の採点は昔から胡散臭いって言われてるしな
8. 海外の名無しさん
猪木は日本では英雄なんだけど、この試合だけは長いあいだ「大失態」として語られてきたんだよね
9. 海外の名無しさん(>>8への返信)
なんで?たしかに見た目は相当マヌケだけど、史上屈指の格闘家をルール違反なしで引き分けに持ち込んだんだぞ。戦術としては十分に有効だろ
10. 海外の名無しさん
猪木が組み技を禁止されたなら、公平を期すならアリのパンチも禁止にすべきだったんじゃないの
11. 海外の名無しさん
猪木、昔うちの近所に住んでてさ。家の1階にフルサイズのプロレスリングを置いてたんだ。今はそこ、お年寄り向けのデイサービスになってるらしい
12. 海外の名無しさん(>>11への返信)
80代のお年寄りたちが組み合うデイサービスとか、字面は最高だけど絶対にケガ人が続出するやつだろ
13. 海外の名無しさん
この試合、アリの脚のダメージが本当に深刻で、血栓ができて一時は切断まで検討されたっていう話だよな
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
引き分けに終わった試合で、片方の選手が足を失いかけるって、もう勝ち負け以前の問題じゃないか
15. 海外の名無しさん
猪木のWikipedia、「こんな人間が実在するわけない」ランキングでかなり上位に食い込むと思う
16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
「レスラーの人」じゃないんだよ。アントニオ・猪木その人だぞ。ちゃんと敬意を払ってくれ(笑)
17. 海外の名無しさん
当時テレビで14億人が見たっていう話、まさか1976年にそんな数字が本当に出るわけないだろ
18. 海外の名無しさん(>>17への返信)
それ完全に盛られた数字だよ。後年の歴史家いわく、実際に見たのは世界で数百万人規模だったらしい
19. 海外の名無しさん
この試合、のちの総合格闘技(MMA)に大きな影響を与えたと言われてる。異種格闘技戦のまさに原点なんだよな
20. 海外の名無しさん(>>19への返信)
猪木を破滅させたわけじゃないけど、のちに彼がレスラーを次々と総合格闘技へ送り込む流れの一因にはなったらしい
21. 海外の名無しさん
結局ボクシングのルール限定だと、必ずどちらかが不利になる。メイウェザー対マクレガーとまったく同じ構図だよ
22. 海外の名無しさん(>>21への返信)
格闘技をやらない人ほど、見た目と雰囲気だけで強さを判断しがちなんだよな。体重別の階級だってちゃんと理由があって存在してるのに
23. 海外の名無しさん
カニみたいに這い回って蹴り続けるって、字面だけでもう強い。実際の映像を見たら、その異様さに余計に納得してしまったわ
24. 海外の名無しさん
猪木を「レスラーの人」呼ばわりしてる人、プロレス好きが集まる場所だったら確実に袋叩きにされてたぞ(笑)
まとめ
全盛期のボクシング王者アリと、日本の伝説的レスラー猪木。両者がぶつかった1976年の一戦は、土壇場のルール変更で「寝技師が寝転んで蹴り続ける」という異様な15ラウンドになり、引き分けに終わった。海外の反応は、当時の酷評やルールの是非をめぐる議論から、「這って蹴る戦法は反則スレスレの天才的な悪用だ」という感心、そして「これがMMAの原点」という再評価まで、驚きと敬意が入り混じっていた。凡戦と呼ばれた試合が、時を経て格闘技史の一場面として語り継がれているのが面白い。

コメント
史上最も無様な戦い方だったな