1969年、人類を月へ運んだアポロ11号。その頭脳である誘導コンピュータのプログラムは、半導体チップではなく、熟練した織物職人の手で1本ずつ銅線を「織り込んで」作られていました。あまりに手間のかかる作業から、技術者たちはそれを愛情を込めて「LOLメモリ(おばあちゃんメモリ)」と呼んだそうです。
※注:LOLは「Little Old Lady(小柄なおばあさん)」の略。ベテランの女性織工が指先で配線を編んでいたことに由来する愛称で、ネットスラングの「lol(笑)」とは無関係です。
今日の知ってた?
📏 アポロ誘導コンピュータのプログラムは「コアロープメモリ」と呼ばれ、銅線が小さな磁性体の輪を通るか・通らないかで「1」と「0」を表現していた。つまりソフトウェアは文字どおり手作業で布のように編み込まれて記録されていた。
背景:コアロープメモリとは
コアロープメモリは、1960年代に使われた読み出し専用の記憶装置です。フェライト製の小さなドーナツ状の輪(磁性コア)がずらりと並び、その間を細い銅線が縫うように通っていきます。
ここで決め手になるのが「線がコアの輪を通っているか、それとも輪の外を回避しているか」。輪を通っていれば「1」、外を回っていれば「0」。つまりプログラムの中身そのものが、配線の経路という物理的な形で固定されていたのです。一度織り上げてしまうと、後から書き換えることはできません。
もう少し詳しく
1本の線が、何千ビットもの情報を運ぶ。磁性コアの中央に電流を流すと、その輪を通っている線にだけ電気信号が誘導されます。外を回っている線には信号が出ません。この「通る/回避する」の違いを延々と組み合わせることで、月着陸に必要な計算プログラムが丸ごと記録されていました。1つのコアを多くの線が共有できたため、当時としては記憶容量も大きく取れたといいます。
書き換え不能ゆえの強さ。物理的に固定された配線は、宇宙空間の宇宙線や打ち上げ時の激しい振動にもびくともしません。中身を電気的に書き換えられる現代のメモリと違い、配線が切れない限り内容が消えることはない。月という過酷な目的地へ向かうには、むしろこの「頑固さ」こそが信頼性の源だったのです。
編んだのは熟練の女性たち。製造はマサチューセッツ工科大学の関連工場などで行われ、長い針を使って1本ずつ線を通す細かな手仕事は、織物や裁縫の経験を持つベテランの女性作業員が担いました。彼女たちが指先で編み上げた配線が、そのまま人類の月旅行のプログラムになったわけです。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
あの時代の技術が動いたこと自体が信じられない。ましてや月まで行って帰ってきたなんて、今でも本当にすごいと思う。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
正直に言うと、こうやって物理的に配線されたメモリは現代のメモリよりずっと頑丈なんだよね。宇宙線で簡単にビットが化ける今のメモリより、ある意味理にかなってる。
3. 海外の名無しさん(>>1への返信)
個人的には、その手編みのメモリに収まったコードとデータがちゃんと動いたことのほうが衝撃。バグ1つで終わりだったのに。
4. 海外の名無しさん
面白いのは、この織りメモリのほうが普通の磁気コアメモリより容量が大きかったってところ。リンク先にそう書いてあった。
5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
ただし読み出し専用だけどね。一度編んだら書き換えはきかない。
6. 海外の名無しさん(>>4への返信)
1つのコアを複数の線で共有してたのが効いてるらしい。書き換えできる磁気コアメモリだと1ビットにつき1コア必要だったけど、こっちは線が通るか回るかでビットを表せたから密度を稼げたんだとか。
7. 海外の名無しさん
職人による手織りコンピュータ、また流行らせようぜ。一点もののハンドメイドCPUとか言って高く売れそう。
8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
「地元産・無添加・手編みのプログラム」みたいなパッケージが目に浮かぶわ。
9. 海外の名無しさん
おばあちゃんメモリって呼び名、最初は冗談かと思ったけど由来を知ると納得しかない。長い針で配線を縫っていく作業、まさに編み物だ。
10. 海外の名無しさん
ちなみに織り込んだのは見た目の都合じゃなくて、当時の選択肢として一番信頼できたからだよ。ロケットの振動や深宇宙の環境を考えると、これがベストだった。
11. 海外の名無しさん
これは磁気コアメモリの一種で、アポロ計画だけの特殊技術ってわけじゃないんだよね。当時の業界標準。すごいのは確かだけど。
12. 海外の名無しさん(>>11への返信)
そうそう、当時の最先端というより「これしかなかった」に近い。それでも月まで届かせたのが偉い。
13. 海外の名無しさん
最近このプログラムがそっくりGitHubに公開されたんだよね。誰でも中身を覗ける。当時のあの小さな計算能力で月まで行けたのが本当に信じられない。
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
コード中のコメントがいちいち面白いって聞いた。技術者のユーモアが半世紀越しに残ってるの最高だな。
15. 海外の名無しさん
今売ってる充電器のほうが、アポロ11号より処理能力が高いって話すき。
16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
公式の充電ケーブルですらアポロ11号より計算能力が上らしいよ。本体じゃなくて「ケーブル」がだぞ。
17. 海外の名無しさん(>>16への返信)
ケーブル自体に計算能力なんてないだろ……と言いたいところだけど、最近のUSB-Cは識別用のチップが入ってて、確かに小さなプロセッサを積んでるものがある。
18. 海外の名無しさん(>>16への返信)
気になって調べ直したら、ある高出力USB-Cケーブルには48MHz動作の小型プロセッサと32KBのフラッシュが載ってた。メモリ量はアポロのほうが少し多いけど、クロックは数十倍速いらしい。ケーブルに負ける月着陸船……。
19. 海外の名無しさん
昔より今のテクノロジーのほうが理解不能だと思う。トランジスタ1個なら仕組みもわかる。でも切手サイズのチップにそれが何十億個も詰まってるって、もう意味がわからない。
20. 海外の名無しさん(>>19への返信)
現代の半導体って実質「魔法」だよな。精製した石に特定の模様を彫り込んだら、その石が考え始めるんだぞ。文字にするとファンタジーだろこれ。
21. 海外の名無しさん(>>20への返信)
しかも石の中に雷(電気)を閉じ込めて動かしてるわけで。古代人が見たら完全に呪術だわ。
22. 海外の名無しさん
実はこのメモリ、最近になって博物館の実物から中身のコードを読み出した人がいるんだよ。半世紀前の手編みの配線が、今でもちゃんと情報を保持してたってこと。頑丈すぎる。
23. 海外の名無しさん(>>22への返信)
それシミュレーターと接続して、実際に当時の挙動を再現する動画まであるよね。手編みメモリが現役で応答するの、ロマンしかない。
24. 海外の名無しさん
子どもの頃スペースキャンプに行ったとき、実物の宇宙船用コンピュータが展示してあって、「今の電卓のほうがこの巨大な機械より計算が速い」って説明されたのを今でも覚えてる。
25. 海外の名無しさん
ソフトウェアを冬物のセーターみたいに銅線で編み上げた、って表現がいちばんしっくりくる。技術がまだ無かった時代に、人の手でそこまでやってのけた執念がすごい。
まとめ
人類を月へ導いたプログラムは、半導体ではなく熟練の織工たちが指先で編んだ銅線の網だった——という事実は、海外でも「あの時代によく動いた」と驚きを呼びました。一方で「これは当時の業界標準の磁気コアメモリの一種で、特殊技術ではない」という冷静な補足や、「今の充電ケーブルのほうが計算能力が上」という現代との対比ネタも盛り上がり、半世紀越しの技術へのロマンと畏敬が入り混じったコメント欄になっています。
元ソース: アポロ11号の誘導コンピュータのソフトウェアは複雑すぎて、熟練の織物職人が物理的な銅線に手で織り込んで作っていた(通称「おばあちゃんメモリ」)


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