オーストラリアからイギリスへ帰りたい。でも帰りの費用が払えない。そこで彼が出した結論は「自分自身を航空貨物として送る」だった。木箱に体を折りたたんで入り、フタを閉め、着払いの荷物になる——冗談みたいな計画は実行され、そして最悪の形で狂っていく。
今日の知ってた?
📦 ブライアン・ロブソンという男性は、オーストラリアから故郷ウェールズへ帰る費用を工面できず、30×26×38インチ(約76×66×96cm)の木箱に自分を詰めて航空貨物として発送した。
✈️ 予定は36時間の直行便でロンドンへ。ところが乗り継ぎ便が満席で、木箱は22時間も逆さまのまま駐機場に放置され、その後まったく別方向のロサンゼルスへ運ばれた。
⏱️ 箱の中で過ごした時間、合計92時間。発見されたときには意識が朦朧としていた。
背景:木箱に詰めたのは「自分」だった
ロブソンがまず調べたのは、航空貨物として送れる木箱のサイズと、着払い(現金は受取時に支払う)で送れるかどうかだった。旅費が手元にないのだから、料金は「到着後に払う」形にするしかない。彼は建材店へ行き、自分が乗り込むための木箱を買った。サイズは30×26×38インチ、メートル法にすると約76×66×96cm。大人が膝を抱えて座るのがやっとの箱だ。
持ち込んだ荷物はこうだった。金づち、ペンチ、スーツケース、枕2つ、1リットルの水、懐中電灯、ビートルズの歌集、そして空きボトル1本。食料はない。空きボトルの用途は、まあ、想像がつく。
もう少し詳しく
計画では36時間、実際は92時間。当初の予定は、カンタス航空の直行便でロンドンまで一直線に運ばれること。飛行時間36時間なら、水1リットルと気合いでなんとかなる——そういう見積もりだったのだろう。ところが乗り継ぎ便が満席だった。木箱は駐機場に降ろされ、22時間、逆さまの状態で放置された。
行き先はロンドンではなくロサンゼルスだった。その後、木箱はパンナム(パン・アメリカン航空)の貨物としてロサンゼルスへ運ばれる。ロンドンへはそこから積み替える段取りだったが、保管されていた区画は暖房が効いておらず、箱はたびたび逆さまのまま扱われた。ロブソンは意識が飛んだり戻ったりを繰り返しながら、4日間を箱の中で耐えることになる。
ロサンゼルスで発見、そして病院へ。結局、彼は92時間を経てロサンゼルスで係官に発見された。回復には数日の入院が必要だった。そしてここから、この話は少しだけ優しくなる。パンナムは彼を貨物室ではなく次の大西洋便のファーストクラスの座席に乗せ、まともな食事と睡眠、そして道中の医師の付き添いまで用意してロンドンへ送り届けた。1965年5月18日、ロンドン空港。ゲートで待っていたのは、家族と、大勢の報道カメラマンだった。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
持ち込んだものリストが強すぎる。金づち、ペンチ、スーツケース、枕2つ、水1リットル、懐中電灯、ビートルズの歌集、空きボトル。この中に食料がないのが全てを物語ってる。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
食料は忘れたのにビートルズの歌集は入れてるっていうのが、毎回どうしても引っかかる。4日間、暗闇の中で何を歌ってたんだ。
3. 海外の名無しさん(>>2への返信)
たぶん食べなかったのは正解だと思う。逆さまで22時間だぞ。あの状況で腹の中身があったら、間違いなく別の地獄が始まってた。
4. 海外の名無しさん
荷物の中で一番の謎は金づちだよな。中から釘を打つ必要がどこにある……と思ったけど、たぶん「最悪の場合はこれで叩き割って出る」つもりだったんだろう。
5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
でも結局は使わなかったわけで。「もうちょっとで着くはずだ、もうちょっとで着くはずだ」って自分に言い聞かせ続けて92時間経ったんだと思うと、それはそれで人間の想像力が怖い。
6. 海外の名無しさん
そもそも、これって普通のエコノミー航空券と比べてどれだけ安く済む計算だったんだ? 命を賭けるほどの差額があったとは思えないんだけど。
7. 海外の名無しさん(>>6への返信)
着払いで自分を送ってるのがミソだよ。到着してから払う仕組みなら、今この瞬間に金がなくても出発できる。飛行機のチケットはそうはいかない。
8. 海外の名無しさん(>>6への返信)
そもそも「帰りの航空券が買えなかった」というより「政府に金を返せなかった」らしい。当時のオーストラリアには渡航費を国が肩代わりしてくれる移住支援の制度があって、本人はごくわずかな手数料を払うだけで移住できた。ただし2年以内に出国すると全額返済という条件つきだったとか。
9. 海外の名無しさん(>>8への返信)
それを聞くと話の色がだいぶ変わるな。貧困から逃げたというより、契約上の借金から逃げようとしたわけだ。とはいえ、返済から逃げるための手段が「自分を貨物にする」なのは、やっぱり正気じゃない。
10. 海外の名無しさん
本人の落ち度をひとつ挙げるなら、箱に「天地無用」のシールを貼り忘れたことだと思う。あれさえ貼っておけば、逆さま22時間は防げたかもしれないんだぞ。
11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
真面目な話、貨物として扱われる以上「割れ物注意」「この面を上に」の表示は最低限のはずで、それを省略したせいで一番きつい22時間が生まれてるんだよな。皮肉すぎる。
12. 海外の名無しさん
一番好きなのは結末のところ。パンナムが彼を貨物室じゃなくてファーストクラスの座席に乗せて、食事も睡眠も医師の付き添いも用意してロンドンまで送り届けたっていう。粋すぎるだろ。
13. 海外の名無しさん(>>12への返信)
「貨物室ではなくファーストクラスに」ってわざわざ書かれてるのが逆におかしい。つまり、そのまま荷物として送り返すという選択肢も一応あったってことじゃないか。
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
「で、まだお金ないんですね? ……はい、じゃあ箱に戻りましょうか」
15. 海外の名無しさん
病院で撮られた写真、彼がベッドに固定されてるように見えるんだけど、あれは何なんだ。衰弱してて暴れたわけでもないだろうし。
16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
たぶん身柄を拘束されてる状態なんじゃないかな。やったこと自体はどう考えても違法だし、実際そのあと国外退去でロンドン送りになってる。今の時代に同じことをやったら、貨物のX線検査で3分でバレて、病院じゃなく取調室に直行だと思う。
17. 海外の名無しさん
昔はこういう時、目的地方面へ行く貨物船や客船、鉄道で職を得て、働きながら移動するのが定番だったんだよな。時間はかかるけど、少なくとも箱の中で逆さまにはならない。
18. 海外の名無しさん(>>17への返信)
16歳のとき家出して、2ヶ月ほど漁船で働いたことがある。「これはさすがに馬鹿だな」って気づいて結局家に帰ったけど、あの選択肢が実在するってことは体で知ってる。
19. 海外の名無しさん
36時間の旅程に水1リットルという見積もりが、もう計画の時点で破綻してる。真夏の車内に閉じ込められた状態を想像してほしい。それを丸一日半、身動きも取れずにやるんだぞ。
20. 海外の名無しさん
「そのため彼はひどく苦しむことになった」という説明の控えめさで笑ってしまった。92時間箱詰め、うち22時間逆さま。……そりゃそうだろうよ、としか言えない。
21. 海外の名無しさん
本当に怖いのは意識が飛んだり戻ったりしてたってところだ。保管されてた場所は暖房も効いてなかったらしいし、貨物室の環境で4日間。生きて出てきたのが奇跡としか思えない。
22. 海外の名無しさん
実はアメリカでは、郵便で子どもを送っていた時代がある。列車の切符より郵便料金のほうが安かったから、親戚のところへ行かせるのに郵便配達員に子どもと切手を渡していたそうだ。しかもこっそりではなく、堂々と。
23. 海外の名無しさん
この人、前年に逆方向で同じことをやった男がいるのを知ってて真似したんだよな。イギリスからオーストラリアへ木箱で渡ったレグ・スパイアーズという人物で、そっちは比較的うまくいったらしい。成功例だけ見て真似すると、こうなる。
24. 海外の名無しさん
彼はこの体験を本にしていて、タイトルが『The Crate Escape』(木箱の脱出)だという。人生最悪の92時間をダジャレのタイトルで回収できる人間、それだけでもう強い。
まとめ
ブライアン・ロブソンは、故郷ウェールズへ帰る費用を工面できず、約76×66×96cmの木箱に自分を詰めて航空貨物として発送した。36時間の直行便のはずが、乗り継ぎ便の満席で22時間逆さまに放置され、行き先はロサンゼルスへ。箱の中で過ごした時間は合計92時間にのぼり、発見時には意識が朦朧としていた。コメント欄では「食料を忘れてビートルズの歌集を入れている」「天地無用を貼り忘れたのが敗因」といった脱力系のツッコミが並ぶ一方、「そもそも航空券代ではなく移住支援制度の返済から逃げていたのでは」という背景の指摘や、「今なら貨物検査で即発覚して逮捕だ」という時代差への感想まで、視点はかなり幅広かった。そして最後にパンナムが彼をファーストクラスでロンドンへ送り届けた、という結末が一番の人気を集めていた。

コメント
この話好きすぎるw
何度見ても飽きない