人間や犬なら、胃に入った悪いものは吐いて外に出せる。ところが馬は、体のつくりの問題で基本的に吐く(嘔吐する)ことができない。人類の歴史を長く支えてきた力強い動物の、意外な弱点だ。海外の掲示板では「ネズミも吐けない」という豆知識から、馬と暮らす人の「エサを急に変えただけで死ぬことがある」という切実な話まで、さまざまなコメントが集まった。
今日の知ってた?
🐴 馬は基本的に、吐く(嘔吐する)ことができない。胃の入り口がとても強く締まっていて、いったん胃に入ったものが口のほうへ逆流しにくい体のつくりになっているためだ。傷んだものや食べすぎたものがあっても、吐き出して外に逃がすという手段が使えない。
背景:馬はなぜ吐けないのか
胃の入り口が「一方通行」になっている。食道と胃のつなぎ目は「噴門(ふんもん)」と呼ばれ、胃の中身が食道へ戻らないよう、括約筋(かつやくきん)という輪の形の筋肉が締めている。人間や犬が吐くときは、胃の中身がこの入り口を逆向きに通って口まで押し戻される。馬はこの噴門の括約筋がとても強く、胃の中身が逆流することがほとんどない。
吐けないことが、なぜ危ないのか。胃にガスや食べ物がたまっても、馬は口から出すことができない。行き場をなくした中身で胃が膨らみ続け、最悪の場合は胃が破裂してしまうこともある。胃の破裂は、馬にとって命に関わる事態だ。
もう少し詳しく
馬の大敵「疝痛(せんつう)」。馬の腹痛は、まとめて「疝痛」、英語では「コリック」と呼ばれる。胃や腸にガスや食べ物がたまる、腸に砂などが詰まる、腸がねじれるなど原因はさまざまで、重くなると命に関わる。コメント欄では、馬を飼っている女性と結婚した人が「エサを急に切り替えただけで死ぬことがある」と書き込み、乾燥した土地に引っ越した馬が、地面から直接食べているうちに砂まで飲み込んでしまい、それが詰まって死んだという話も寄せられた。
吐けない動物は馬だけじゃない。ネズミも吐くことができない動物として知られていて、コメント欄では真っ先に「殺鼠剤がよく効くのはそのせい」という声が上がった。ウサギも吐けない仲間として名前が挙がっている。一方でサメについては、胃袋そのものを口から裏返して外に出すという、まったく別のやり方で中身を出すことがある、という話も飛び出した。なお、牛が胃の中身を口に戻して噛み直す「反芻(はんすう)」は、吐くこととは別物だ。
ドイツでは「ありえないこと」のたとえに?ドイツ人のコメントによると、ドイツ語には「馬が吐くのだって見たことがある」という言い回しがあり、「そんなの無理だ」と言われたときに言い返したり、とても信じられない話を聞かされたときに使ったりするという。「薬局の前で」と付く長いバージョンもあるそうだ。ただし、別のドイツ人からは「そんな言い方は聞いたことがない」という反応もあった。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
ネズミも吐けないんだよね。殺鼠剤がネズミにあれだけよく効くのは、食べた毒を吐き出せないからだって聞いたことがある。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
吐けない仲間ってことは、屋根裏に馬が住み着いたときも同じ手が使えるな。最近、夜中に天井から蹄の音がして困ってたんだよ。
3. 海外の名無しさん(>>2への返信)
見分け方を教えておく。しっぽがツルツルならネズミ、毛がフサフサなら馬。あと天井が抜けてたら、たぶん馬。
4. 海外の名無しさん(>>1への返信)
うちの犬が殺鼠剤を食べたかもしれないって彼女が取り乱したとき、やっと落ち着かせることができたのが、まさにこの話だった。「ネズミと違って、犬は吐けるから」って。ちなみに犬は結局、何も食べてなかった。
5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
何事もなくてよかった。ただ念のため言っておくと、殺鼠剤がどれも吐き気を起こすわけじゃないし、吐くことでかえって体を傷めるケースもあるらしい。「犬は吐けるから平気」とは限らないよ。
6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
もちろん分かってる。自分はずっと犬を見てたから食べてないと確信してたけど、彼女は見てなかったから不安で仕方なかったんだ。念のため獣医さんにも電話したよ。
7. 海外の名無しさん
人類の歴史にこれだけ大きく関わってきた動物なのに、馬って体のつくりが「設計ミス」としか思えないところが多すぎない?
8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
馬って要するに「ガラスでできた牛」だよな。見た目はあんなにたくましいのに、ちょっとしたことで壊れる。
9. 海外の名無しさん(>>7への返信)
家畜化の影響もあると思う。設計ミスに見える特徴も、野生では捕食者から逃げて生き延びるのに役立ってたはず。馬はもともと人間のために働くよう進化したわけじゃないのに、品種改良でマイナス面まで強まってしまったところがある。
10. 海外の名無しさん(>>9への返信)
うん、「設計ミス」は言葉のあやで、自然の進化だけじゃなく人間の品種改良も絡んでるのは分かってる。ただ、戦場に連れて行けるほどたくましいのに、テンサイ(砂糖の原料になるビート)を食べただけで死ぬこともあるし、大きな音にはすぐ驚くし、脚を折ったらほぼ助からない。そのギャップが面白いと思ったんだ。
11. 海外の名無しさん
そうなんだよ。元気だった馬がある日突然死んでしまう理由のひとつがこれ。馬を飼ってる女性と結婚して思い知った。エサを急に切り替えたら死ぬ。体を急に冷ましたら死ぬ。体がなまってるのに走らせすぎたら死ぬ。脚を骨折したら死ぬ。ときどき、理由もなく死ぬ。
12. 海外の名無しさん(>>11への返信)
ひどい捻挫でも危ないことがある。馬の血液の循環は、脚で地面をしょっちゅう踏みしめることに頼ってる部分があるらしいから。
13. 海外の名無しさん(>>12への返信)
うちの30歳の馬が「異議あり」だそうです。ポールベンディング(並んだポールの間をジグザグに走り抜ける競技)の馬で、アラブ系の雑種。脚にはずっとぷよぷよした腫れがあるし、しょっちゅう膿(うみ)をためる膿の王様。それでもこの歳まで生きてます。……馬を飼ってない人、何を言ってるか分からなかったらごめん。
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
大丈夫、理解しようとするのはやめておくから。わざわざ謝ってくれてありがとう。
15. 海外の名無しさん(>>11への返信)
知り合いの馬は、もっと乾燥した土地に引っ越したあと、地面から直接食べてるうちに砂まで飲み込んでしまって、それがお腹に詰まって死んだ。
16. 海外の名無しさん
英語には「馬みたいに健康(healthy as a horse)」って言い回しがあるけど、ここの飼い主たちの話を読むと、あれは昔から幻想か皮肉だったとしか思えない。
17. 海外の名無しさん
じゃあ馬が変なものを食べちゃったらどうなるの? 牛なんて胃の中身を口に戻して噛み直してるのに、同じ草食動物で馬だけできないってこと?
18. 海外の名無しさん(>>17への返信)
牛のあれは「反芻」で、吐くのとは別物だよ。そもそも馬は牛みたいな反芻動物じゃない。変なものを食べても吐き出せないから、胃や腸で何とかするしかない。お腹のトラブルは疝痛(コリック)っていう腹痛として出て、ひどいと命に関わる。だから馬の飼い主はエサの管理にものすごく気を使ってる。
19. 海外の名無しさん
ウサギも吐けないよ。ウサギは栄養をとるために、お尻から出てくる柔らかいフン(盲腸便)を自分で食べるんだけど、そのたびにオエッとならずに済むのは、ある意味便利なのかもしれない。
20. 海外の名無しさん
サメも吐けない……というか、吐くには吐くんだけど、そのやり方が胃袋を丸ごと口から裏返して出すっていう豪快すぎるもの。
21. 海外の名無しさん(>>20への返信)
サメがそこまでして吐いてるのに、うちの犬は吐けるどころか、吐くのを人生の楽しみにしてる節がある。ちなみに楽しみランキングの1位は、動物の死骸の上でゴロゴロ転がること。
22. 海外の名無しさん
馬に限らず、生き物って設計ミスとバグだらけだよね。そろそろ修正パッチを配信してほしい。
23. 海外の名無しさん(>>22への返信)
パッチなら少しずつ当たってるよ。ただ大型アップデートの前には必ずサーバーリセットが入って、新しい仕様についていけないプレイヤーが大量に引退する。恐竜勢なんて、前回のリセットでほぼ全員いなくなった。
24. 海外の名無しさん
ドイツには「馬が吐くのだって見たことあるよ」って言い回しがある。誰かに「そんなの無理」「ありえない」って言われたときに返す決まり文句。「薬局の前で馬が吐いてるのを見た」って長くするバージョンもある。
25. 海外の名無しさん(>>24への返信)
ドイツ人だけど、そんな言い回しは一度も聞いたことがない。え、本当にみんな言ってるの? まさか、これ自体が馬が吐くくらいありえない話だったりして。
まとめ
馬は胃の入り口の筋肉が強く締まっているため、基本的に吐くことができない。悪いものを吐き出す逃げ道がないぶん、疝痛や胃の破裂が命取りになりうる。コメント欄では「ネズミやウサギも吐けない」「サメは胃袋ごと裏返す」といった豆知識が飛び交う一方、馬と暮らす人からは「エサを急に変えただけで死ぬことがある」という切実な声も。たくましいイメージの裏で、とても繊細な体を抱えて生きている動物のようだ。
元ソース: 馬は吐くことができないと知った

コメント