「人類が登場するのは日付が変わる1分17秒前」地球46億年を24時間に縮めた時計、その数字を検算してみると…

「人類が登場するのは日付が変わる1分17秒前」地球46億年を24時間に縮めた時計、その数字を検算してみると… 自然・科学

地球が生まれてから今日までの46億年を、まるごと1日に縮めてみる。午前0時ちょうどに地球ができて、次の午前0時が「いま」。この時計の上では、恐竜が地上を歩いていたのは夜の22時台後半から23時39分までの1時間足らずでしかない。では、私たちが舞台に上がるのは何時何分だろうか。

※注:この記事では地球の年齢を46億年として計算している。研究によって45億4000万年前後と幅があるため、以下の時刻はいずれも「おおよそ」の値である。

今日の知ってた?

📏 地球の46億年を24時間に縮めると、1秒はおよそ5万3000年にあたる。この時計で恐竜が姿を現すのは22時48分ごろ、絶滅するのが23時39分。そして現生人類(ホモ・サピエンス)が登場するのは、日付が変わるわずか6秒前である。文字が発明されてからは、まだ0.1秒しか経っていない。

背景:46億年を24時間で割ってみる

やっていることは単純な割り算である。1日は24時間、つまり1440分、86400秒。ここに46億年を流し込むと、目盛りの重さはこうなる。

  • 1時間 = 約1億9200万年
  • 1分 = 約320万年
  • 1秒 = 約5万3000年

1秒が5万3000年というのが、この時計のいちばん厄介なところだ。人間が「歴史」と呼んで教科書に載せている出来事は、ほぼ全部この1秒のさらに内側で起きている。逆に言えば、目盛りを1分動かしただけで、私たちの知っている世界は跡形もなくなる。

この換算で主な出来事を並べると、1日の流れはこうなる。

  • 0時00分/46億年前 — 地球が誕生する
  • 4時ごろ/38億年前 — 最古の生命の痕跡が残る
  • 11時30分ごろ/24億年前 — 大気に酸素がたまり始める(大酸化イベント)
  • 21時10分ごろ/5億4000万年前 — カンブリア爆発
  • 22時41分ごろ/2億5200万年前 — 史上最大の大量絶滅が起きる
  • 22時48分ごろ/2億3000万年前 — 最初の恐竜が姿を現す
  • 23時39分/6600万年前 — 恐竜が絶滅する
  • 23時57分49秒ごろ/700万年前 — 人類とチンパンジーの系統が分かれる
  • 23時58分45秒ごろ/400万年前 — アウストラロピテクスが二本足で歩く
  • 23時59分54秒ごろ/30万年前 — ホモ・サピエンスが登場する

※注:大酸化イベントとは、シアノバクテリア(藍藻)の光合成によって、それまでほとんど存在しなかった酸素が海と大気にたまっていった出来事のこと。カンブリア爆発は、目や殻や背骨を持つ動物の体のつくりが、比較的短い期間に一気に出そろった時期を指す。アウストラロピテクスは、脳の大きさはチンパンジー程度ながら直立二足歩行をしていた初期の人類の仲間である。

もう少し詳しく

元の投稿の数字を、実際に検算してみる。話題になった投稿は「恐竜の登場が23時、絶滅が23時39分、人類の登場は0時の1分17秒前」としていた。このうち絶滅の23時39分はほぼぴったり合う。6600万年前を上の換算にかけると、日付が変わる20分40秒前、つまり23時39分20秒ごろになる。一方で登場の23時ちょうどは少し遅い。23時ちょうどは1億9200万年前にあたるが、最初の恐竜が現れたのは約2億3000万年前とされているので、正しくは22時48分ごろ。3000万年以上の遅刻ということになる。

問題は「1分17秒前」のほうである。77秒を年数に戻すと約410万年前。これはホモ・サピエンスの登場時期ではなく、アウストラロピテクスが歩いていたころにあたる。つまりこの数字は、猿人まで含めて「人類」と数えた場合のものだ。現生人類に限れば約30万年前なので、答えは6秒前になる。同じ時計を使っていても、どこから人類と呼ぶかで20倍以上ぶれるわけで、元スレのコメント欄が計算の話で盛り上がったのも無理はない。

そして、この1日の大部分は「微生物しかいない世界」である。生命の痕跡が現れるのは午前4時ごろと意外に早いのだが、そこから目に見える大きさの動物が出そろうカンブリア爆発(21時10分ごろ)まで、17時間ほどが単細胞生物だけの時間として過ぎていく。1日の7割である。派手な事件が何も起きていないように見えるこの長い時間に、シアノバクテリアが酸素を吐き出し続けて大気の組成を作り替えていた。いまの動物が呼吸できているのは、この地味な工程の結果にほかならない。

逆に、最後の数秒はとんでもない密度になる。農耕が始まったのが約1万年前で、この時計では0.2秒前。文字が発明されたのが約5200年前で0.1秒前。産業革命は約250年前だから、0.005秒前でしかない。人類が石炭を大量に燃やし始めてから現在までは、まばたき1回のさらに数十分の1である。学校で習う世界史も、いま揉めている国際情勢も、全部この最後のまばたきの中に収まっている。

この手のたとえ話の元祖は、カール・セーガンの「宇宙カレンダー」だとされる。1980年のテレビシリーズ『コスモス』で紹介されたもので、こちらは地球ではなく宇宙全体の138億年を1年に置き換える。その暦では地球の誕生は9月に入ってから、恐竜の絶滅は12月30日、人類の歴史はまるごと12月31日の最後の十数分に収まってしまう。今回の24時間バージョンは、その手法を地球史だけに絞り込んだ親戚のようなものだ。半世紀近く経ってもこの比喩が繰り返し掘り起こされるのは、桁の大きさを言葉で説明されてもまったく実感できない、という人間側の事情が変わっていないからだろう。

海外の反応

1. 海外の名無しさん
正直、恐竜が22時台まで出てこないのが意外だった。もっと早い時間から延々と地上を支配していたイメージだったのに、1日のうち終盤の1時間もない。

2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
自分は逆で、人類なんて最後の1秒ちょっとだと思っていた。1分以上あると聞いて「そんなに長居していたのか」と拍子抜けしたくらいだ。

3. 海外の名無しさん
人類、やるべきことを最後の1分まで残しておくタイプだった。地球規模で締め切りギリギリなのが、妙に納得できてしまうのがつらい。

4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
レポートを提出30分前に書き始めていた学生時代の自分としては、まったく他人事に思えない。しかも意外と悪くない点が返ってくることがあるから、この癖はなかなか直らない。

5. 海外の名無しさん
ちょっと待ってほしい。その時間配分だと人類が数百万年前から存在していることになるけれど、それは現生人類の話ではないよね。どこかで一桁ずれていないだろうか。

6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
検算してみた。46億年を24時間で割ると1時間が約1億9200万年、1分が約320万年、1秒が約5万3000年になる。ホモ・サピエンスの最古の化石が約30万年前だから、実際には「最後の6秒」が正解だ。

7. 海外の名無しさん(>>6への返信)
結局どこから「人類」と呼ぶかの問題だと思う。猿人まで入れれば1分15秒、チンパンジーと系統が分かれた時点まで遡れば2分11秒、現生人類に限れば6秒。同じ時計を使っているのに20倍以上ぶれる。

8. 海外の名無しさん
恐竜の登場時刻のほうも少しずれている気がする。最初の恐竜は約2億3000万年前とされているので、この時計だと22時48分ごろのはずだ。23時ちょうどだと3000万年ぶんほど遅刻している計算になる。

9. 海外の名無しさん
この手のたとえの元祖はカール・セーガンの「宇宙カレンダー」だと思う。宇宙の138億年を1年に置き換えるやつで、テレビシリーズ『コスモス』で紹介されてから一気に広まった。

10. 海外の名無しさん(>>9への返信)
あの手法が面白いのは、宇宙のこれから先の寿命まで含めて引き延ばしたときで、そうすると人類の登場が「1月2日」あたりになるらしい。宇宙全体で見ればまだ年明け早々というわけだ。

11. 海外の名無しさん
個人的にいちばん驚くのは、1日の半分以上が微生物だけの世界だったこと。35億年前から12億年前ごろまで、目に見える生き物が一匹もいない時間が延々と続いていた。

12. 海外の名無しさん(>>11への返信)
その退屈に見える時間に、シアノバクテリアが酸素を吐き続けて大気を作り替えていたわけで、いまの動物が呼吸できているのは全部その下準備のおかげだ。地味だけれど一番効いている工程だと思う。

13. 海外の名無しさん
大学の教授が「地球史を腕1本の長さにたとえると、中指の爪をやすりで一度こすっただけで人類史は消える」と言っていた。数字は苦手なので鵜呑みにしたけれど、感覚としては忘れられない。

14. 海外の名無しさん
その最後の1分に入ってからも、地球の環境を大きく作り替えたのは本当に終わりの一瞬だけだ。石炭を大量に燃やし始めてから、この時計ではまだ0.005秒しか経っていない。

15. 海外の名無しさん(>>14への返信)
壊れるのは「いまの人間が住める地球」であって、地球そのものは同じ規模の異変を何度も乗り越えてきている。先に片づけられるのは、たぶんこちら側のほうだと思う。

16. 海外の名無しさん
こういうたとえ話には少し懐疑的で、桁が大きすぎて逆に何も分からなくなる気がする。「6秒」と言われても、それが長いのか短いのかは結局比べる相手次第ではないだろうか。

17. 海外の名無しさん(>>16への返信)
分かった気になるだけ、という指摘には同意する。ただ「億年」と「万年」を並べられても頭に入らない人が、時計に置き換えた瞬間に桁の差を体感するのも事実だと思う。入口としては優秀だ。

18. 海外の名無しさん
目盛りをもっと細かくしていくと、農耕の始まりが0.2秒前、文字の発明が0.1秒前、産業革命が0.005秒前。学校で習う「歴史」はほぼ全部、最後のまばたき1回に収まっている。

19. 海外の名無しさん
しかもその0.005秒の中で、蒸気機関から月着陸まで進んでしまっている。速くなっているというより、加速そのものが加速している感じがして少し落ち着かない。

20. 海外の名無しさん
この時計を宇宙全体まで広げると、また見え方が変わってくる。宇宙の寿命はまだ先が果てしなく長いらしくて、知的生命がほとんど見つからないのは「私たちが早すぎるから」だという説がある。

21. 海外の名無しさん(>>20への返信)
それに加えて、こちらの望遠鏡で捉えられるほど派手な文明になるには、いまの人類より何段も上の技術がいる。相手がいたとしても、こちらに届く音をまだ出せていないだけかもしれない。

22. 海外の名無しさん
46億年のうち事件らしい事件が起きるのが最後の1時間だけって、ドラマの『24 -TWENTY FOUR-』のシーズンとしてはかなり退屈な部類だと思う。

まとめ

地球の46億年を1日に縮めると、恐竜の時代でさえ終盤の50分ほど、現生人類にいたっては最後の6秒しかない。コメント欄で最初に出てきたのは「思っていたより人類の出番が長い」という驚きだったが、そこから計算の合わなさに気づいた人たちが検算を始め、話は「どこからを人類と呼ぶか」という定義の問題へ移っていった。猿人まで含めれば1分15秒、現生人類に限れば6秒。同じ時計でも答えが20倍以上ぶれるという、いかにも掲示板らしい着地である。一方で「この手のたとえは分かった気にさせるだけだ」という冷静な声も混じっていて、それに対する「桁の差を体感させる入口としては優秀」という返しまで含めて、読み応えのあるスレッドだった。

元ソース: 地球の全史を24時間に縮めると、恐竜が姿を現すのは23時、絶滅するのは23時39分、そして人類が登場するのは深夜0時の1分17秒前になるらしい

コメント