サッカーの試合を一発でひっくり返すこともあるペナルティキック(PK)。実はこのルール、生まれた当初は「紳士への侮辱だ」として一度は突き返されていた。考案したのは1890年、アイルランドの一人のゴールキーパー。今や世界中が固唾をのむこの制度の、意外すぎる出発点をご存じだろうか。
今日の知ってた?
📏 サッカーのペナルティキックは、1890年にアイルランド・アーマー県のゴールキーパー、ウィリアム・マクラムが考案した。ゴール前で守備側がわざと反則して攻撃を止めるのを防ぐためだったが、イングランドのサッカー協会(FA)は当初「紳士は不正などしない」としてこれを侮辱と受け取り、却下したという。
背景:ペナルティキック(PK)とは
ペナルティキックは、守備側が自陣ゴール前の一定エリア内で反則を犯したときに、攻撃側に与えられる直接シュートのチャンスだ。ゴールから約12ヤード(およそ11メートル)離れたペナルティスポットにボールを置き、キッカーとゴールキーパーが一対一で対峙する。ほぼ確実に得点が期待できるため、1点の重みが大きいサッカーでは試合の勝敗を左右する場面も多い。ワールドカップなどで延長でも決着がつかないときの「PK戦」を思い浮かべる人も多いだろう。
今でこそ当たり前のこのルールだが、サッカーの歴史のなかでは比較的あとから加わった仕組みで、しかもその導入には、ひと悶着あった。
もう少し詳しく
発案者は「止める側」のゴールキーパーだった。ウィリアム・マクラム(1865〜1932)は、アイルランド・アーマー県のミルフォードというクラブでゴールを守っていた。当時のサッカーでは、ゴール前で不利になった守備側が、シュートを打たせないためにわざと相手を倒したり手でボールを止めたりしても、せいぜい直接フリーキックが与えられる程度。「反則した者が得をする」構図に、キーパーとして歯がゆい思いを重ねたことが提案の動機だったと伝わる。
「紳士は不正などしない」という壁。マクラムの案は、当時のサッカー界に衝撃を与えた。「自軍の選手が卑劣な反則をすることを前提としたルール」と受け取られ、フェアプレー精神を重んじる関係者からは「侮辱だ」と強い反発を招いたという。一部では“死刑(death penalty)”とまで呼ばれ、当初はまともに取り合われなかった。
それでも、現実がルールを追い越した。結局、ピッチ上で反則による妨害が横行していた現実には抗えず、この案は1891年に正式なルールとして採用された。以来、PKはサッカーに欠かせない要素となり、名勝負も数々のドラマも生んできた。一方で発案者マクラム自身は、家業の傾きなどもあって不遇な晩年を送り、その名はながらく忘れられていたとも伝わる。近年になって地元アーマー県には彼を顕彰する記念の場が整えられたという。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
「紳士はズルなんてしない」か。うん、確かに紳士はやらないだろうね。問題は、サッカー選手が果たして紳士なのかどうか、というところなんだよなあ…。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
昔からこう言うだろ。「ラグビーは野蛮人がやる紳士のスポーツ、サッカーは紳士がやる野蛮人のスポーツ」って。見事に言い当ててると思うわ。
3. 海外の名無しさん
元ゴールキーパーの立場から言わせてもらうと、PKを最初に言い出したのがキーパーだったなんて、正直まったく想像もしてなかった。止める側が発案者かよ、と。
4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
たぶん、目の前で味方の攻撃を反則で何度もつぶされて、それでも自分は何もできなくて、ほとほと嫌気がさしたんじゃないかな。キーパーの気持ち、わかる気がする。
5. 海外の名無しさん
当時の提案文、こんな感じだったらしい。「自陣ゴールラインから12ヤード以内で相手選手を故意に倒す・つかむ、あるいはわざと手でボールを扱った場合、審判は相手側にペナルティキックを与える」。今とほとんど同じで驚く。
6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
「キッカーとGK以外はボールから6ヤード離れて後ろに立つ」って条件、今のペナルティエリアが18ヤードある理由につながってるんだな。歴史が地続きで面白い。
7. 海外の名無しさん
「紳士は不正などしない」って理屈、実はいろんなスポーツで聞いたことがある。そしてその結末は、だいたいいつも同じなんだよな…。理想はいいんだけどね。
8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
紳士の在庫、そろそろ世界的に底をつきそうだしなあ。どうも補充が追いついてないらしい。
9. 海外の名無しさん
発案の動機はいたって真っ当なのに、これを「侮辱」と受け取った当時のFAの感覚が個人的にはツボ。「うちの選手がそんな卑怯なことをするわけがないだろう!」って、本気で怒ったんだろうな。
10. 海外の名無しさん
今やそのPKを「獲りにいく」のが立派な技術になってるのが皮肉だよね。スペイン対フランスでヤマルが相手の蹴りを誘ってファウルをもらったやつ、あれなんかは単なるダイブより何段も賢いプレーだった。
11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
あれはダイブっていうより「ファウルを誘った」が正しいと思う。ヤマルは相手の死角にわざと入って、蹴りが来るとわかった上で腕をたたんで受けにいってた。計算と度胸のたまものだよ。
12. 海外の名無しさん
いやでも、ゴール前で攻撃を止めるのは守備の一番大事な仕事だろ。そこに「卑怯」も何もなくない?体を張って止めてるだけじゃん、と最初は思ったんだけど。
13. 海外の名無しさん(>>12への返信)
それがね、サッカーには「シニカルなタックル(計算ずくの反則)」って特有の言い回しがあるんだ。シュートや攻撃を止めるためだけにわざと反則する、あの決まってイエローが出るやつのこと。純粋な守備とはちゃんと区別されてる。
14. 海外の名無しさん
そもそも「紳士ならサッカーなんて最初からやらない」というオチもある。当時の上流階級にとってはラグビーやクリケットこそが“紳士のスポーツ”で、サッカーは労働者の遊びって位置づけだったからね。
15. 海外の名無しさん
イングランドの歴史について、ちょっと驚くようなお知らせがあるんだけど…。“紳士は不正をしない”を真顔で言える国かどうかは、まあ歴史の教科書に聞いてみてくれ。
16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
やめたれwww でも確かに、その一言でサラッと片づけるには、いろいろと分厚い前科がありそうな国ではあるよな。
17. 海外の名無しさん
考案者のマクラム、その後は家業も傾いて、かなり不遇な晩年だったと伝わってるのが切ない。サッカー史に残る大発明をしたのに、生前はその名を知る人がほとんどいなかったらしい。
18. 海外の名無しさん(>>17への返信)
地元アーマー県には彼を記念する像だか庭園だかがあると聞いた。せめてもの救いだよな。彼がいなかったら、あのヒリヒリするPK戦のドラマも存在しなかったわけで。
19. 海外の名無しさん
1890年当時のサッカーなんて「週末に仲間とちょっとボール蹴ろうぜ」くらいの牧歌的なものだったんだろう。今みたいに何十億もの金と国の威信がかかってりゃ、そりゃみんな必死にもなるって。
20. 海外の名無しさん
ところでみんな「FA」って言うけど、モンゴルでもポーランドでも、イングランド以外でいきなり「FAがさ」って話し始めても、誰も何のことかわからんよね。ちゃんとどの国のFAか指定しないと。
21. 海外の名無しさん(>>20への返信)
一応言っておくと、イングランドのそれは正式名称がただの「The Football Association(サッカー協会)」で、どこにも“English”が入ってないんだ。だから彼らはそこを細かく突っ込みたがるんだと思う。
22. 海外の名無しさん
全然関係ないけど、ベルギーに行くと「ベルギーワッフル」って存在しないんだよ。あっちではただの「ワッフル」。発祥の地では名前に地名がつかない、それと同じでPKも、地元アーマーではただの…いや、なんでもない。
まとめ
試合の行方を左右するPKが、生まれた瞬間には「紳士への侮辱」として突き返されていた——という逆転劇に、コメント欄は大いに沸いた。「紳士は不正をしない」という理想と、現実のピッチで磨かれ続けるファウル獲得のテクニック。その百年以上のギャップを、みんな半ば呆れ、半ば楽しんでいたようだ。ルールを生み出しながら不遇のうちに歴史に埋もれた考案者マクラムに、静かに思いを馳せる声も印象的だった。


コメント
イギリスも意外にジョーク上手いなw HAHAHAHAwww
紳士ってw
サッカーは労働者のスポーツやろ
競馬が紳士のスポーツ
英「紳士は(サッカーしないから)不正しない」