製作費120万ドル(約1億8000万円)をかけて撮った映画が、劇場で稼いだ興行収入はたったの30ドル(約4500円)。しかもそれは大コケした結果ではなく、ほぼ計画通りの数字でした。2006年に公開された『Zyzzyx Road(ザイジックス・ロード)』は、映画史に残る”世界最低の興行収入”を記録した一本です。
※注:タイトルの「Zyzzyx」は英語圏でも読みづらい綴りで、「ザイジックス」とも呼ばれます。モデルになったのは、カリフォルニアの砂漠にある実在の道「Zzyzx Road」。映画のほうは綴りが少し違います。
今日の知ってた?
🎬 製作費120万ドルの映画『Zyzzyx Road』(2006年)の劇場興収は、わずか30ドル(約4500円)。観客は6人、1人5ドルのチケット代の合計でした。これは俳優組合(SAG)のルールを満たすための”形式的な公開”で、宣伝もほとんどせず、意図的に最小限の上映にとどめた結果だったのです。
背景:Zyzzyx Roadとは
『Zyzzyx Road』は、レオ・グリロという人物が監督・製作した低予算スリラー映画です。舞台はロサンゼルスからラスベガスへ向かう途中に広がるモハーヴェ砂漠。主演には、当時それなりに名の知れたキャサリン・ハイグルとトム・サイズモアが起用されていました。もともとは海外向けにビデオ(DVD)で流通させるつもりの作品で、劇場でヒットを狙うような企画ではありませんでした。
もう少し詳しく
爆死ではなく、ルール対策だった。アメリカの俳優組合(SAG)には、製作費250万ドル未満の低予算映画であっても、直接ビデオ販売ではない作品は、まず国内で一度劇場公開しなければならない、という決まりがありました。監督のグリロは海外配給を優先したかったため、国内公開の義務を果たすためだけに、ごく限られた劇場で最小限の上映を行ったのです。その結果、観客はわずか6人、興収30ドルという数字になりました。
非公式には「20ドル」という説も。実はこの6人のうち2人は、この映画のメイク担当だったシーラ・ムーアさんとその友人でした。彼女が支払った2枚分をグリロが後から自腹で返金したため、実質の売上は20ドルだったとも言われています。ちなみに、よく「史上最低の興収映画」として名前が挙がる『Zzyzx』は、タイトルがそっくりで同じ2006年2月に公開された別の低予算映画で、しばしばこの作品と取り違えられています。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
一番好きなのはここ。正式な興収は30ドルだけど、非公式には20ドルなんだ。監督のレオ・グリロが、メイク担当の女性が友達と観に来た2枚分をわざわざ自腹で返金したから。妙に律儀な人だよね。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
いい人じゃないか。世界最低の興行収入記録を、自分の手でさらに更新していくスタイル。
3. 海外の名無しさん
個人的にはこっちの事実のほうが好き。よく「史上最低の興収映画」として名前が挙がる『Zzyzx』は、タイトルがそっくりで同じ月に公開されたせいで、この作品と取り違えられてるだけなんだって。
4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
紛らわしすぎるだろ。しかも両方ともモハーヴェ砂漠が舞台って、いったいどんな偶然だよ。
5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
偶然じゃないんだ。どっちも実在の「Zzyzx Road」って道から名前を取ってて、片方が綴りを間違えただけ。だからロケ地も自然と同じ砂漠になった。
6. 海外の名無しさん
そもそも、なんでたった30ドルで公開したのか不思議だったけど、俳優組合(SAG)のルールなんだね。低予算映画でも一度アメリカ国内で劇場公開しないと、海外配給に進めない決まりがあったらしい。
7. 海外の名無しさん(>>6への返信)
変なルールだよな。でも逆に言えば、そのルールのおかげで「世界一客が入らなかった映画」なんて称号が生まれたわけで、ある意味おいしいのかもしれない。
8. 海外の名無しさん
この道、ロサンゼルスからラスベガスに向かう途中に実際にあるんだよ。ベイカーって町の近く。あのあたりを運転したことがある人なら、看板を絶対に一度は見てるはず。
9. 海外の名無しさん(>>8への返信)
それな。俺なんてその道を何度も通ってるのに、映画が公開されてた当時どころか、今日この話を聞くまで映画の存在すら知らなかった。
10. 海外の名無しさん
キャストがキャサリン・ハイグルとトム・サイズモアってところがまたすごい。当時それなりに名の知れた俳優が出てて、それでこの興収なのか…と考えると味わい深い。
11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
ハイグルはこのあと『グレイズ・アナトミー』で大ブレイクするんだよな。役者の人生って本当に分からないものだ。
12. 海外の名無しさん
実はこのタイトル、ストーン・サワーってバンドの曲名にもなってるんだよね。正直、映画よりそっちのほうが有名まである。
13. 海外の名無しさん(>>12への返信)
曲は名曲だよ。映画は6人しか観てないのに、曲のほうは何百万回も再生されてるという皮肉。
14. 海外の名無しさん
こんなに耳に残る(というか読めない)タイトルなのに客が入らないの、逆に才能では? アルファベット順に映画を観る人向けに、次は『Aaron Aardvark』でも作ってほしい。
15. 海外の名無しさん
「赤字でも税金対策で得してる」って言う人がよくいるけど、それは違うからな。経費で落とせるのは事実でも、使った金が100%返ってくるわけじゃない。単純に使わないのが一番の節約なんだ。
16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
それな。結局のところ、宣伝費を追加で突っ込むほうが損だと判断して、最低限の公開でさっさと畳んだ、というのが実際のところだろうね。
17. 海外の名無しさん
興収30ドルって、日本円だと約4500円でしょ。町の小さな古本屋の1日の売上でも余裕で超えてくる金額で、それを120万ドル(約1億8000万円)の映画が…と考えると眩暈がしてくる。
18. 海外の名無しさん
監督のレオ・グリロ、実はもともと映画畑の人じゃなくて、長年にわたって大規模な動物保護シェルターを運営してきた人物なんだよね。畑違いの経歴の人が撮った一本っていう背景も、この作品の伝説っぽさに拍車をかけてる気がする。
19. 海外の名無しさん(>>18への返信)
一番人気のコメントで彼が「律儀ないい人」って褒められてるあたり、なんだかんだで憎めないタイプなんだろうな。返金のエピソードひとつ取っても、妙に人間味があるんだよね。
20. 海外の名無しさん
名前にZがこんなに入ってる時点で、興収がゼロに近づくのは運命だったんじゃないか。Zの数と売上は反比例するという、新たな法則を提唱したい。
21. 海外の名無しさん
こういう「最小限の劇場公開」って、実はそんなに珍しくないんだよね。本命はDVDや配信でも、少しでも劇場にかければ批評家に取り上げてもらえる。酷評でも、話題になるだけマシって考え方。
22. 海外の名無しさん
よく考えたら、観に来た6人のうち2人がメイク担当スタッフって、もう身内の試写会とほぼ変わらないよね。しかもその分の料金は返金されてるという徹底ぶり。
23. 海外の名無しさん
狙って作れるものじゃないからこそ、この「30ドル」って数字は伝説になってるんだよな。爆死じゃなくて計算ずくってところが、逆にちょっとカッコよくすら見えてくるから不思議だ。
まとめ
製作費120万ドルに対し劇場興収わずか30ドル——一見すると映画史に残る大失敗ですが、その正体は俳優組合のルールをクリアするための”形式的な公開”でした。コメント欄では、返金された2枚のチケットや、紛らわしい双子映画『Zzyzx』、そして監督のあまりに濃すぎる後半生まで、脱線を交えながら盛り上がっていました。狙っては作れない珍記録だからこそ、20年近く経った今も語り継がれているのでしょう。

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