「遊戯王」の作者・高橋和希さん。世界的カードゲームの生みの親が、2022年7月4日、沖縄の海で静かに世を去っていたことを、あなたは知っていただろうか。しかもその最期は、溺れかけた見知らぬ人たちを助けようと、自ら荒れる海へ飛び込んだ末のものだった。
※注:本記事は、事故当時の報道と、2022年に救助へ加わった米軍関係者の証言・米陸軍の記録に基づく。事実関係はそれらの公表内容の範囲でまとめている。
今日の知ってた?
🌊 「遊戯王」の作者・高橋和希さん(享年60)は、2022年7月4日、沖縄・恩納村の海で、離岸流に流された女性・11歳の娘・アメリカ兵の3人を助けようと海に飛び込み、そのまま帰らぬ人となった。2日後、岸から約300メートル沖で、シュノーケリング装備のまま発見された。
背景:遊戯王と高橋和希とは
高橋和希さん(1961年生まれ、東京都出身)は、1996年から2004年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載された漫画「遊☆戯☆王」の作者。おとなしい少年・武藤遊戯が、古代エジプトの記憶を宿した「もう一人の遊戯」とともにさまざまなゲームで戦っていく物語で、作中に登場したカードバトル「デュエルモンスターズ」が独立した実在のトレーディングカードゲームとして大ヒットした。
このカードゲームは世界中の子どもと大人を夢中にさせ、累計発行枚数の多さでギネス世界記録に認定されたこともある、まさに一時代を築いた作品だ。アニメ化・ゲーム化も重ねられ、日本の漫画・ゲーム文化を代表するタイトルの一つとして、いまも世界中にファンがいる。
もう少し詳しく
その日、沖縄の海で何が起きたのか。2022年7月4日、恩納村のダイビングスポット「人魚の洞窟(マーメイズグロット)」付近で、女性と11歳の娘、そして1人のアメリカ兵の計3人が、高波と離岸流に流されて沖へ運ばれてしまった。近くでスキューバの指導をしていた米陸軍のロバート・ブルジョー少佐(当時49歳)が悲鳴に気づいて海へ入り、3人を岸まで導いて助け出した。
高橋さんも、その現場にいた。米陸軍がまとめた複数の目撃証言によれば、高橋さんも3人を救おうと自ら海へ飛び込んでいた。しかし波間にその姿がちらりと見えたのを最後に、姿は見えなくなったという。現場には彼のレンタカーが残されていた。遺体はその2日後、名護市安和の沖・約300メートルの海上で、シュノーケリング装備のまま見つかった。訃報が最初に報じられた時点では「海の事故」としか伝えられておらず、彼が救助のために動いていたことが明らかになったのは、後の証言によってだった。
救助した少佐は、数年越しで表彰された。3人を救ったブルジョー少佐は、敵との戦闘を伴わない勇敢な行為をたたえる米陸軍の「ソルジャーズ・メダル」に推薦された。この表彰の過程で証言や記録が公表され、高橋さんの最後の行動の詳細が改めて世に知られることになった。少佐は取材に対し、「『もしあの時こうしていたら』と何度も自問する。この人物は世界に計り知れない影響を与えた人だった」と語っている。
離岸流という見えない危険
なぜ、泳ぎの達者な人でも命を落とすのか。今回の悲劇の背景にあるのが「離岸流(りがんりゅう)」だ。岸に打ち寄せた海水が沖へ戻る際、狭い帯状の場所に流れが集中して生まれる、沖向きの速い流れをいう。捕まると、いくら岸へ向かって泳いでも流れに押し戻され、体力だけを奪われてしまう。世界的な競泳選手ですら、真正面から泳いで勝つのは難しいとされる。
だからこそ、対処の鉄則は「岸に向かって必死に泳がないこと」。まず岸と平行に泳いで流れの帯から横に抜け、それから落ち着いて岸へ戻るのが基本とされる。ただし最大の敵はパニックだ。「死ぬかもしれない」という恐怖に飲まれると、正しい知識があっても体が言うことを聞かなくなる。溺れている人を助けに入ることは何より勇敢だが、同時にきわめて危険な行為でもある——海外のコメント欄でも、その両面が繰り返し語られていた。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
約300メートルも沖で、シュノーケリング装備のまま見つかったなんて…。最後まで諦めずに人を助けようとしたんだな。本物の、名もなき英雄だ。どうか安らかに。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
記事を読まずに脊髄反射でコメントする人が出る前に一つだけ。助けようとしていたのは離岸流に流された女性と娘さん、それにアメリカ兵。彼はそこへ迷わず飛び込んだんだ。
3. 海外の名無しさん
正直に告白すると、彼が亡くなっていたこと自体を今日初めて知った。しかもこんな最期だったなんて…しばらく言葉が出てこなかった。
4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
自分も同じだ。もう数年前の話なのに全然知らなかった。当時の訃報では「海の事故」としか報じられていなかった記憶がある。
5. 海外の名無しさん
彼の作品って、ゲームや戦いを描きながらも、根っこには「力の使い方」や誰かを守ることへの真摯なテーマが流れてたよね。この最期が、彼が描き続けてきたものとちゃんと地続きな気がして、余計に胸に来る。
6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
それを知ると、とっさに海へ飛び込んだのは偶然じゃなく、いかにも彼らしい選択だったんだと思えてくる。言葉より行動で示す人だったんだな。
7. 海外の名無しさん
助けに入った米軍の少佐が数年越しで勲章に推薦された、というニュースをきっかけに、詳しい経緯がようやく世に出たんだよね。証言があって初めて高橋さんの最後の行動が分かった。
8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
そう、少佐は女性と娘さん、そして兵士の3人を岸まで導いた。高橋さんの姿は波間にちらっと見えたのを最後に…という証言だった。読んでいて胸が締めつけられる。
9. 海外の名無しさん
海のそばに住んだことがないから素朴に聞くんだけど、離岸流ってそんなに怖いものなの?水中の竜巻みたいなイメージで合ってる?
10. 海外の名無しさん(>>9への返信)
波は岸に打ち寄せるけど、その水はどこかへ戻らないといけない。戻る流れが一本の帯に集中すると、こうなる。
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➡➡➡➡➡⤴🟨
この沖へ戻る流れが強くて、泳いでも進めず体力だけ奪われて溺れてしまうんだ(🟨が砂浜)。
11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
今まで読んだどんな長い説明よりこの絵文字が一番わかりやすい。人生で一番いい絵文字の使い方を見た気がする、本当に。
12. 海外の名無しさん(>>10への返信)
上から順に読んでいって、黄色が砂浜だと気づいた瞬間ゾッとした。これ、流されていく自分の視点で描かれてるんだよね。
13. 海外の名無しさん
離岸流に捕まったら岸へ必死に泳いじゃダメで、岸と平行に泳いで流れから抜けるのが鉄則。でもパニックだと、その知識を思い出せない人が本当に多いんだ。
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
全盛期のマイケル・フェルプスでも離岸流には勝てないって言われてるくらいだからね。まず流れから横に抜ける、岸へ戻るのはその後。これで助かる命がある。
15. 海外の名無しさん(>>13への返信)
最近は「平行に泳げ」も万能じゃないって研究もあるね。離岸流の多くは円を描いて岸へ戻る。慌てず体力を残して浮いていれば、流れが連れ戻してくれることも多いらしい。
16. 海外の名無しさん
昔マウイで離岸流に流されて死にかけた。信じられない速さで沖へ持っていかれて、ベルトコンベアに乗せられてる気分だった。地元の人に担がれて助かったけど、あの恐怖は忘れられない。
17. 海外の名無しさん(>>16への返信)
分かる。頭では対処法を知っていても、「死ぬかもしれない」という原始的な恐怖が全部持っていくんだよね。その恐怖こそが、人を溺れさせる正体なんだ。
18. 海外の名無しさん
「助けに入るなんて無謀だ」という声もあるけど、目の前で2人が溺れていくのを黙って見ている方がよっぽど無謀だと思う。彼には潜りの経験もあった。立って見ていられなかったんだろう。
19. 海外の名無しさん
高橋さんはかなり経験豊富なダイバーで、泳ぎも達者だったらしい。その人ですら帰ってこられないんだから、離岸流を甘く見ちゃいけないと改めて思い知らされる。
20. 海外の名無しさん
切ないけれど、これ以上ないくらい勇敢な旅立ち方だ。彼が描いた物語の主人公みたいに、最後の最後まで誰かのために戦った人だった。心から安らかにと祈る。
21. 海外の名無しさん(>>20への返信)
いい死に方だと思う。人はいつか必ず死ぬ。願わくば自分も彼のように、周りに少しでも良いものを残して逝きたいものだ。
22. 海外の名無しさん
アニメから入った人が多いと思うけど、原作漫画は本当に完成度が高い。高橋さんのキャラクターの描き分けと心理描写は、今読み返しても唸らされるものがある。
23. 海外の名無しさん
危機のあの一瞬に、これほど無私でいられるだろうか。自分だったらと想像すると、彼の選んだ行動の重さが痛いほど分かる。どうか安らかに。
24. 海外の名無しさん(>>23への返信)
同じことを考えていた。とっさに体が動くかどうかは、普段どう生きてきたかが出るんだと思う。彼はきっと、日頃からそういう人だったんだろうな。
まとめ
世界中の子どもと大人を夢中にさせたカードゲームの生みの親は、最後の瞬間まで、見知らぬ誰かのために海へ飛び込んだ人だった。海外のコメント欄は追悼一色。反戦を掲げた彼の生き方と重ねて「彼らしい最期だ」と悼む声と、「離岸流の怖さと対処法」を真剣に語り合う声が並んだ。悲しみの中に、静かな敬意が広がっていた。


コメント
離岸流にさらわれると岸からどんどん離れていくので分かっていても不安になるよな
流れに逆らわずゆっくり泳いで流れの外を見つけるしかない、岸から100-300mくらいだろうから泳げる人ならどうということはない距離
シュノーケルで遊んでたら離岸流で一気に沖が遠くになったことがある
沖は波が少し高くなってて、シュノーケルに海水がどんどん入ってきて息が出来なくなりパニックになり、息を吸おうとマスクを外してしまったら目と鼻にも海水が入り、体を浮かせて顔を水面の上に出そうとフィンを必死に動かしたけど駄目だった
一瞬、意識が失くなってハッと気がついたら、水面が腰くらいの岸近くまで運ばれてて運よく助かった
海の中では人間って本当に無力