「5.5キロの遊歩道が、3つの蒸留所を一本につないでいる」しかも車椅子でも通れる島の道…

「5.5キロの遊歩道が、3つの蒸留所を一本につないでいる」しかも車椅子でも通れる島の道… 文化・社会

スコットランド西岸に浮かぶ小さな島に、蒸留所と蒸留所を結ぶためだけに作られた遊歩道がある。全長5.5キロ。歩行者はもちろん、自転車、ベビーカー、車椅子まで通れる。沿道に並ぶのはラフロイグ、ラガヴーリン、アードベッグ。ウイスキー好きが「聖地へ続く道」と呼ぶのも無理はない。

※注:アイラ島。綴りは Islay だが読みは「アイラ」で、「イズレイ」ではない。現地の人でも読み方を知らずに育つことがあるくらい、綴りと音が離れている。

今日の知ってた?

📏 アイラ島の「三蒸留所の道」は、全長5.5キロの舗装された遊歩道。玄関口の港町ポート・エレンから、ラフロイグ、ラガヴーリン、アードベッグの3つの蒸留所を順につないでいる。歩行者、自転車、ベビーカー、車椅子のすべてに対応した設計になっている。

背景:人口3,000人の島に、蒸留所が9か所以上

アイラ島はスコットランド西岸のインナー・ヘブリディーズ諸島に属する島で、面積は東京23区より少し広い程度、人口は3,000人ほど。その島に、現役の蒸留所が9か所以上ある。

この島のウイスキーを特徴づけているのがピート、つまり泥炭である。長い年月をかけて堆積した植物が炭化したもので、島では昔から燃料として使われてきた。大麦を発芽させたあと乾燥させる工程でこの泥炭を焚くと、煙の成分が麦に染み込む。結果として、正露丸、焼けたゴム、消毒薬、磯の香り——そんな言葉で形容される、極端に個性の強い酒ができあがる。

島の南岸に並ぶラフロイグ、ラガヴーリン、アードベッグの3つは、その中でも特に煙の強さで知られる。しかも3軒が数キロの範囲に固まっている。

もう少し詳しく

もとは車道の脇を歩くしかなかった。この3軒を歩いて回るのは以前から愛好家の定番だったが、道路には歩道がなく、車の脇を歩くしかなかった。そこで蒸留所と地元自治体が資金を出し合い、2011年に専用の遊歩道が開通した。

順路は港から。フェリーが着くポート・エレンを出発して、ラフロイグ、ラガヴーリン、アードベッグの順に進む。片道5.5キロなので、見学と試飲を挟みながら1日かけて歩く人が多い。終点のアードベッグには食事のできる店もある。

表記の話。スコットランドの製品は whisky、アイルランドと米国の製品は whiskey と綴る。覚え方として「国名の綴りに e が入っていれば酒にも e が入る」という言い方がある。Ireland と United States には e があり、Scotland にはない、というわけである。

海外の反応

1. 海外の名無しさん
アイラ・ハイウェイだな。人生で一番幸せな高速道路かもしれない。

2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
いい呼び方だと思う。ただ細かいことを言わせてもらうと、Islay の読みは「アイラ」なんだよね。

3. 海外の名無しさん(>>2への返信)
細かいことを言う人、の綴りが間違ってるよ。

4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
違うんだ、子供のころに魔法のネックレスを飲み込んでしまって、それ以来どうしようもなく鼻につく人間になってしまっただけなんだ。

5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
それはたぶんネックレスのせいじゃないと思う。

6. 海外の名無しさん(>>2への返信)
アメリカ人としてハイランドの蒸留所を見学したとき、「イズレイ」と口に出してガイドに訂正されて覚えました。かなり恥ずかしかった。

7. 海外の名無しさん(>>6への返信)
気にしなくていいよ。自分はスコットランド人だけど、正しい読みを知ったのは20代半ばだった。旅は楽しめましたか。

8. 海外の名無しさん
公式の説明にこう書いてある。「この道は全長5.5キロで、歩行者、自転車、ベビーカー、車椅子のすべてが利用できます」。設備の説明としては完璧なんだけど、目的地が全部蒸留所というのがすごい。

9. 海外の名無しさん(>>8への返信)
蒸留所から蒸留所へ専用の道を敷く国、世界にスコットランドしかないと思う。

10. 海外の名無しさん(>>8への返信)
スコットランドのものなら whiskey じゃなくて whisky だからね。e は入らない。

11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
覚え方がある。国名の綴りに e が入っていない国の酒には e が入らない。Ireland と United States には e があるから whiskey。ちなみにイングランド、ウェールズ、デンマーク、フランス、スウェーデンも作っているけど、みんな e なしの表記を使ってる。

12. 海外の名無しさん
何年もの間、ラガヴーリンは架空の銘柄だと思い込んでいた。『パークス・アンド・レクリエーション』でロン・スワンソンが飲んでいるあれのことだけど、実在すると気づいたのは最終盤の回で、同僚が彼を本物の蒸留所に連れて行くところだった。
その後、湖水地方に旅行してウイスキーに力を入れている宿に泊まったら、カウンターの奥にラガヴーリンが並んでいた。完全にロケット燃料だった。

※注:『パークス・アンド・レクリエーション』=米国の役所を舞台にしたコメディードラマ。ロン・スワンソンはウイスキーと肉と木工を愛する寡黙な上司役で、劇中でラガヴーリンを飲む場面が繰り返し登場する。

13. 海外の名無しさん(>>12への返信)
あれは本当にすごいよ。煙たい。完全に好みが分かれる種類の酒だ。

14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
自分は一晩に1杯までと決めてる。それ以上飲むと、その後1週間ずっと口の中に煙の味が残り続けるので。

15. 海外の名無しさん(>>13への返信)
スコッチは「好みが分かれる」という言葉の定義そのものだと思う。ピートが効いたものは特にそう。これから入門する人には、いつも同じことを言ってる。「最初の10杯は数に入らない」。

16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
スコッチを好きな人間になりたくて何度も挑戦してるんだけど、いっこうに好きになる気配がない。もともとは祖父と一緒に飲めるようになりたくて始めたことだった。今は祖父が施設に入っているので、その動機も薄れてしまって。

17. 海外の名無しさん(>>16への返信)
おじいさんのこと、お気の毒に。体調にもよるので一概には言えないけれど、自分が祖父と過ごした中でいちばんの思い出は、終わりが近いころにウイスキーをこっそり持ち込んで一緒に飲んだことだった。たぶん祖父にとってもそうだったと思う。
もしまだ挑戦する気があるなら、スペイサイドのシェリー樽で仕上げたものを探してみて。あの地域のものはいちばん軽くて、シェリー樽仕上げは甘みが出るから、きついと感じる人でも入りやすい。

18. 海外の名無しさん(>>12への返信)
昔はラガヴーリンをよく飲んでいたし、今も好きではあるんだけど、最近は自分には甘すぎると感じるようになった。今はラフロイグか、あとはとにかく世界一煙たい酒を作ることだけを目的にしているあの銘柄のほうがいい。ピートが入っているなら、暗い路地でこちらに襲いかかってくるくらいの酒がほしい。

19. 海外の名無しさん
2015年に3つの蒸留所を回ったけど、そのときは車道の脇を歩いていった。それでも十分に良かったよ。専用の道ができたなら、そりゃもっと良くなるに決まってる。

20. 海外の名無しさん
やったことある。アードベッグで終わりになるんだけど、そこには食事のできる店もある。そのあとはポート・エレンまでタクシーで戻る。その時点ではもう、しっかり出来上がっているので。

21. 海外の名無しさん
「聖地へ続く道」と呼ぶなら、沿道に柔らかい着地点をたくさん用意しておいてほしい。

22. 海外の名無しさん(>>21への返信)
ちなみに車椅子でも通れると書いてある件について。英国では酔った状態で車椅子を使うことは違法ではない。違法にしてしまうと、歩ける人には許されていることを、車椅子の人だけができなくなってしまうから。ただし酔って自転車に乗るのは違法。つまり、この道を最後まで安全に進める手段は限られている。

23. 海外の名無しさん
同僚と二人ともラガヴーリンが好きで、仕事でバルセロナに行ったときにバーで見つけた。2杯で30ユーロくらい取られたんだけど、スペインは分量というものを気にしないので、グラスの縁ぎりぎりまで注いでくれた。1杯あたり5杯分くらい入ってたと思う。最高の夜だった。

24. 海外の名無しさん
ラガヴーリンの16年が今でも一番好きな一本。気の弱い人向けではないけれど、口当たりはなめらかで、厚みがあって、複雑で、そしてどうしようもなく煙たい。あれを一杯やると、その日にあったことがだいたいどうでもよくなる。

まとめ

蒸留所と蒸留所を結ぶためだけに、車椅子も通れる舗装路を5.5キロ敷いた。しかも自治体と蒸留所が金を出し合って作っている。「スコットランドにしかない道」と言われるのも当然で、コメント欄でもその一点に感心する声が並んだ。ちなみに酔って自転車に乗るのは英国では違法なので、この道を歩き切った後の移動手段はタクシーしかない、という実務的な補足まで付いていた。

もうひとつ目立ったのが、島の名前の読み方をめぐるやり取りだった。「イズレイ」と読んで現地で訂正された人が何人もいて、そこにスコットランド人が「自分も20代半ばまで知らなかった」と入ってくる。そして最後は、祖父と一緒に飲みたくてスコッチに挑戦し続けている人への助言に落ち着いていく。煙の強い酒ほど人を選ぶが、選ばれた人にとっては一生の付き合いになる。皆さんの一本は決まっていますか。

元ソース: 「アイラ島には3つの蒸留所を結ぶ遊歩道がある」(元スレッド)

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