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1990年コカ・コーラ「現金入り缶」事件──当たり缶に塩素水を充填、3週間で打ち切られた最悪のキャンペーン

1990年コカ・コーラ「現金入り缶」事件──当たり缶に塩素水を充填、3週間で打ち切られた最悪のキャンペーン 技術・発明

1990年、コカ・コーラがアメリカで打ち出した懸賞キャンペーン「MagiCans(マジキャンズ)」。中には炭酸飲料の代わりに最高500ドルの現金が仕込まれていた。重さで当たり缶がバレないように、メーカーが取った対策がまさかの「塩素入りの臭い液体」を一緒に入れること。そして案の定、知らずに飲んでしまう消費者が続出し、わずか3週間で打ち切られた。

今日の知ってた?

📏 1990年5月、コカ・コーラは現金(1〜500ドル)入りの当たり缶「MagiCan」を販売開始。当たり缶を重量で見抜かれないよう、内部の別区画に塩素入りの液体を充填していたが、シール不良で液体が混入する事故が多発し、わずか3週間でキャンペーンは中止された。

背景:MagiCanとはなんだったのか

1990年といえば、コーラ戦争(コカ・コーラ対ペプシ)が依然として激しかった時代。両社は「テレビCMでしのぎを削る」だけでは差をつけられず、店頭での「開けて楽しい体験」に力を入れ始めていた。コカ・コーラが用意した秘策が、ふつうの缶の中に押し上げ機構付きの仕掛けを仕込み、プルタブを引くと現金(札束またはクーポン)が顔を出すという、いわば「飲み物の中から賞金が飛び出す」マジック缶だった。

仕掛けは缶の容量の約半分を占めるため、空のままだと中身入りの本物缶より明らかに軽くなる。流通段階で「振ったり持ち比べたりして当たり缶を抜く者が出る」と恐れた担当者は、残り半分のスペースを別の液体で埋めて重さを揃えることにした。そこで採用されたのが、誤飲を防ぐためにあえて臭くした塩素入りの水──消臭剤やプール用の塩素を想像してほしい──だった。「臭ければ口をつけないだろう」という性善説の発想である。

もう少し詳しく:何が起きたのか

シール不良で液体が現金側にあふれる。缶内部は塩素液パートと現金パートが薄いシールで仕切られていたが、輸送中の振動や温度変化でシールが破れる個体が続出。当選者からは「賞金が湿って臭い」「現金がべたべたで気持ち悪い」という苦情が相次いだ。

知らずに飲んでしまう客の続出。そもそも消費者は「中身が現金になっている缶」が出回っているなど想像していない。プルタブを開け、いつものように口をつけ、見たことのない液体が口に流れ込む──そんな体験をした客がメディアやコカ・コーラに殺到した。マサチューセッツ州公衆衛生局は後に「塩素濃度はプール程度で健康被害はない」と結論づけたが、PR上は致命傷だった。

ライバルのペプシは「印字方式」で成功。同じ1990年、ペプシは「Cool Cans」キャンペーンで似た企画を行ったが、こちらは缶の内底に当選番号を印字し、消費者にフリーダイヤルへ電話させるだけのシンプル設計。中身はふつうのコーラなのでもちろん飲める。なぜコーラの王者が「車輪の再発明」をして失敗したのか、当時から議論を呼んだ。

キャンペーンはわずか3週間で中止。1990年5月の開始から3週間ほどで、コカ・コーラはMagiCanの回収と打ち切りを発表。マーケティング史において「重量検出対策の発想がそのまま炎上の原因になった」事例として、今もMBAの授業で引き合いに出される。

海外の反応

1. 海外の名無しさん
公衆衛生局の調査では「プールの水より塩素濃度は低かった」って結論なんだよな。問題は飲んで体に悪いことじゃなく、シールが破れて賞金側にこぼれる方だったらしい。

2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
シールが破れたら……レンジャーズを呼ぶしかないな。野球の話じゃないぞ。

3. 海外の名無しさん(>>1への返信)
つまり「飲んだら危険」じゃなくて「賞金がベタベタになって苦情が来た」が真相か。マーケ的にはどっちも終わってるけど。

4. 海外の名無しさん
重さを揃えたいなら……コーラを入れればよくない?なんで塩素水を入れようと思ったのか、いまだに分からない。

5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
仕掛けが缶の半分を占めるから、コーラじゃ重さが足りなかったんだよ。コーラより比重の重い液体が必要で、選ばれたのが塩素入りの水だった。

6. 海外の名無しさん(>>4への返信)
現金と接するからコーラだと腐っちゃう、って想定だったんじゃないか。塩素水なら防腐効果もあるし、と。発想は分かるけど結論はバカ。

7. 海外の名無しさん
こんなアイデアを「うん、行こう」って通した会議室、見てみたい。途中で誰一人「いや待って、もし飲んだら?」って言わなかったのか。

8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
言ったやつはたぶん会議室から消されたんだろうな。

9. 海外の名無しさん
コカ・コーラのマーケ担当のうち一人が、嫁を塩素で毒殺する計画を立てててアリバイ作りに会社を巻き込んだ説、ちょっと信じてる。

10. 海外の名無しさん(>>9への返信)
そっち系の陰謀論サブレで見たことあるやつだ。動機としては一番すっきりしてる。

11. 海外の名無しさん
当時このキャンペーンで500ドル当たった。母さんが近所のガソリンスタンドで買ってくれた缶で、プルタブを引いたら缶の中が「カチッ」と割れた感触がして、最初は不良品かと思った。次の瞬間、人生最高の悲鳴を上げた。

12. 海外の名無しさん
覚えてる。子どもの頃、近所の店でコーラの缶を片っ端から振って「これ重い?軽い?」って当たりを探す遊びをやってた。クラスで「振る派」と「持ち比べる派」で派閥もあったぞ。

13. 海外の名無しさん(>>12への返信)
俺は本当に1本当てたよ。「いつか価値が出る」と信じて未開封のまま取っておいたら、旅行中に母さんが普通に捨てた。三十年経った今でも許してない。

14. 海外の名無しさん
1ドル札が出てきたら逆にキレる自信がある。50セントのコーラ買って1ドル入ってたら一応プラスだけど、コーラ自体が飲めないんだぞ。

15. 海外の名無しさん(>>14への返信)
1990年なら自販機のコーラは50セントだったから、当たった1ドルでもう一本買えば実質プラスだしコーラも飲めた。算数的には勝ち。

16. 海外の名無しさん
「現金をビニールで包んで普通にコーラを入れればよかったのでは」と思ったCEO志望者は俺だけじゃないはず。

17. 海外の名無しさん(>>16への返信)
そして子どもが現金を喉に詰まらせて訴訟ラッシュ、君はクビ。マーケって難しいんだよ。

18. 海外の名無しさん
ペプシは同じ年に「Cool Cans」っていう懸賞をやったけど、缶の底に番号を印字してフリーダイヤルに電話させる方式だった。シンプルすぎて逆にコカ・コーラが「車輪を再発明して爆発させた」感がある。

19. 海外の名無しさん(>>18への返信)
ちなみにペプシのCool Cansも炎上した。2缶を特定の向きで重ねるとデザインが「SEX」って読めるって騒ぎになって、結局両社とも1990年は懸賞で焦げたんだよな。

20. 海外の名無しさん
これに似た企画、2000年代初頭にチョコレートミルクであった。プルタブを引くと牛の鳴き声が鳴って、当選者は無料レンタルビデオ券がもらえる仕様。代わりに液体パックは入ってたけど中身はチョコミルクじゃない。友達が当てて「無料券は嬉しいけどチョコミルクが飲みたかった」って大泣きしてた。

21. 海外の名無しさん
炭酸ドリンクの「Surge」が出てたころ、俺はガソスタの夜勤バイトで、当たりキャップは2行以上の文字、ハズレは「Sorry」1行だけって違いを発見した。冷蔵庫から瓶を取り出して天井の蛍光灯にかざすと中の文字の行数が透けて見える。当たり瓶だけ抜いて、夜中に飲んで在庫処理してた。Surgeの目覚まし時計が当たるキャップ、まだ家にある。

22. 海外の名無しさん(>>21への返信)
これMagiCanより犯罪の香りがするけど、たぶん時効だから書いてるんだろうな。

23. 海外の名無しさん
当時こういう企画を回してたマーケ担当として言わせてくれ。普通こういう案件は法務・品質保証・PRの三段階の関門があって、誰か一人は「もし誤飲したら?」って言うはずなんだ。それを全員スルーして製造まで通った1990年のコカ・コーラ社内、どうなってたんだ。

24. 海外の名無しさん
仕掛けが缶の中で半分を占めるから、コーラ程度の比重じゃ重量が合わない、っていう物理的制約は理解した。でも「じゃあ塩素水で」って即断した瞬間に止める同僚、いなかったんだな。

25. 海外の名無しさん(>>24への返信)
そこで止められる同僚がいる会社は、そもそも「現金入り缶」って案も最初に却下されてる気がする。

まとめ

「飲み物会社が、飲んだら危険な缶を売った」というマーケティング史でも語り草の珍事件。健康被害自体は軽微だったものの、消費者の信頼喪失とPRダメージは深刻で、わずか3週間で打ち切り。コメ欄は「なんでコーラじゃダメだったんだ」という素朴な疑問と、当時を覚えている世代の懐かしエピソード、そして「ペプシのCool Cansの方が賢かった」という比較に集約されていた。

元ソース: コカ・コーラはかつて、中にコーラの代わりに現金が入った「MagiCans」を作った話

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