1999年、テキサスのあるスーパーマーケットが、ある日突然シャッターを下ろした。オーナーは商品も生鮮食品も全部そのままにして、誰も鍵を開けに来なくなった。そして真夏のテキサスの暑さの中、店内の食料は何か月もかけて腐っていった——という、ちょっと信じがたい実話。
※注:テキサス州の夏は最高気温が連日35度以上になることも珍しくない、非常に暑い地域。冷房の止まった建物の中は外より過酷な環境になる。
今日の知ってた?
📏 1999年、テキサス州フォートワースのスーパーが突然閉店し、オーナーは商品をすべて置き去りにして立ち去った。生鮮食品が真夏の熱の中で数か月腐敗し、強烈な悪臭で建物は「バイオハザード(生物学的危険)」に指定。専門の除染(ハズマット)チームが店内を片付けるのに2週間かかった。
背景:なぜ食料が放置されたのか
普通、店が潰れれば在庫は処分されるか誰かが引き取る。ところがこの店では、その「誰か」が宙に浮いてしまった。オーナーはローンの返済に行き詰まり、破産を申請して事業から手を引いた。本人たちは「あとは銀行が建物を差し押さえて、中身も処分してくれるだろう」と考えていたという。
ところが銀行側は「まだ法的にこの物件を所有していない」と主張し、手を出さなかった。つまり、誰も「自分のもの」だと認めない状態で店だけが取り残されたのだ。さらに料金未払いで電気まで止められ、冷蔵・冷凍設備は完全にダウン。残された肉や乳製品、野菜は、止めようがないまま腐っていった。
もう少し詳しく
近隣住民の通報から事態が表面化した。10月、周辺の住民が「ひどい臭いがする」と苦情を訴え始める。地元紙の取材に、ある人は「前を通っただけで頭痛がした」と語り、近くの大学で働く女性は「風が吹くと特にひどい。何度も夫に『何かが死んだような臭いがする』と言った。ある日近づいてみたら、ハエがびっしりたかっていて、本当におぞましかった」と証言したと伝えられている。
除染費用は1日数千ドル規模だったとされる。建物の中はハエ(特に果物に集まるショウジョウバエ)が大量に発生し、作業員が視界を確保するのも難しいほどだったという話も残っている。最終的な総額ははっきり公表されていないが、1日あたり数千ドル、それが何日も続いたと見られている。たった1台の冷蔵庫を放置しただけでも手に負えなくなるのに、それが店舗まるごと、というわけだ。
「もったいない」という怒りも残った。この店があったのは、フォートワースでもかなり貧しい地区の近く。「腐らせるくらいなら、なぜ住民に配らなかったのか」という不満が当時広がった。法律上の所有者がはっきりしないせいで、善意で配ることすら誰にもできなかった——というのが、この話のやるせないところでもある。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
誰も最後まで責任を取らなかったのがこの話のキモなんだよな。オーナーは破産して事業を放棄、「銀行が差し押さえて処分するだろう」と思い込んでた。でも銀行は「まだ正式にうちの所有物じゃない」と言って動かなかった。その間に電気代未払いで電源も落ちた。完全な責任のエアポケット。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
地元の住民が中身を持って行こうとしたら、所有権の問題なんて一瞬で解決してた気がするけどな。誰のものかもめてる暇もなく「待て、それは私の在庫だ」って急に名乗り出てきそう。
3. 海外の名無しさん
ゾンビものや終末ものの作品ってこういう部分を意外と描かないんだよね。「人がいなくなった世界でスーパーの食料はどうなるのか」って。このスーパーの実話のほうがよっぽど地獄絵図だわ。
4. 海外の名無しさん(>>3への返信)
小説『ザ・スタンド』にそういう描写が少しだけあった。住人が慣れてしまった後で、その町がどれだけ酷い臭いか、わざわざ意識して嗅がないと分からなくなる、みたいな。あれは妙にリアルで忘れられない。
5. 海外の名無しさん
似た話が数年前にセントルイス郊外であったよ。シーフード店が使用禁止になって、約3.6トン(8,000ポンド)の魚を放置したまま腐らせた。規模は違えど、やってることはほぼ同じ。
6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
店名が「シーフード・シティ」っていうのがもう情報量多すぎて笑えない。シティ規模の魚が腐ったってことか…。
7. 海外の名無しさん
この件のミニドキュメンタリーを観たんだけど、燻蒸(くんじょう)処理の前は店内にショウジョウバエが大量発生していて、除染チームが作業中ほとんど視界がきかなかったって言ってた。想像するだけで鳥肌が立つ。
8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
むしろ念のため最初に建物ごと殺虫剤で燻蒸しなかったのが不思議。先にハエを片付けてからじゃないと、人間が中で作業できる環境じゃなさそう。
9. 海外の名無しさん
笑えるのが、これだけの悪夢みたいな清掃——燻蒸して、害虫駆除して、店内は酸素濃度まで下がってた——なのに、費用は1日あたり数千ドルだったってこと。インフレを考慮してもむしろ安いくらいに思える。もちろん何日もかかったから総額は跳ね上がるけど。
10. 海外の名無しさん(>>9への返信)
総額自体は公表されてないんだよね。ただ1日あたりおよそ5,000〜8,000ドルと見積もられてて、しかも複数日かかったから、当初の想定はとっくに超えてたはず。
11. 海外の名無しさん
破産手続きを担当した弁護士の名前が「スティーブン・ストレンジ」だったらしいぞ。あれ、彼って医者じゃなかったっけ?(※ドクター・ストレンジのこと)
12. 海外の名無しさん(>>11への返信)
これはきっと、無数にある平行世界のうちのどれかに我々が迷い込んでる証拠だな。マルチバースは実在した。
13. 海外の名無しさん
うちの近所のスーパー(フードライオン)も嵐で停電したとき、密封されたホットドッグとランチミート(加工肉)の棚を丸ごと廃棄したことがある。中古で買ったチェスト型冷凍庫に詰め込んで、おかげで1年間ずっと王様みたいな食生活だったよ。
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
ホットドッグは僕も大好物だから否定はしない。ただ、それを1年間食べ続ける生活に「王様」という単語を選んだのは、ちょっと違う気もする…。
15. 海外の名無しさん
大学のとき、内見せずに「現状のまま」でアパートを契約したことがある。入居日、部屋はきれいで「問題なし」と思った。冷凍庫を開けるまでは。最悪の臭いと一緒にウジ虫が床に何百匹もあふれ出てきた。前の住人が3か月前に退去して電気を切り、テキサスの夏に約9キロの鹿肉を入れっぱなしにしてたんだ。3日間退避して緊急清掃が入り、バイオハザード認定された。冷凍庫1台でこれだぞ。店舗全部なんて想像もしたくない。
16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
ハリケーン・カトリーナの後、ニューオーリンズで家屋の解体を手伝ったとき、たたき込まれたルールがある。「放棄された家で冷蔵庫を見ても、絶対に開けるな」だ。ガムテープでぐるぐる巻きにして、開けずにそのまま外に運び出した。下から漏れてくる汁だけで、そのルールの正しさを完全に理解したよ。数か月放置された生鮮食品は、人間の想像を超える領域に達する。
17. 海外の名無しさん
規模なら、カナダのニューファンドランドが上を行くぞ。1990年に小さな海辺の町に魚醤(ぎょしょう)工場ができて、巨大なタンクで魚を発酵させてアジア風の魚醤を作ってた。ところがそこを25年前に放棄。工場も製品も、発酵しきって腐った魚の入った巨大タンクも、全部そのまま。1万1,500リットルのタンクが110基。今も全部残ってる。
18. 海外の名無しさん(>>17への返信)
確実にとんでもない悪臭なんだろうけど、「25年もの発酵魚醤」って字面だけ見ると、なんだか超高級食材みたいに聞こえてくるから不思議だ。
19. 海外の名無しさん
去年その建物を実際に見に行ったよ。後にダラーゼネラル(安売り雑貨チェーン)とかが入ってたんだけど、それも閉店したみたいで、今は建物の大部分が空っぽ。場所はフォートワースのヘンフィル通り沿い。妙な気分になる物件だった。
20. 海外の名無しさん(>>19への返信)
調べてみたら、確かにそのダラーゼネラルは閉店してるね。あの区画を売るのか貸すのか、これからどうするつもりなんだろう。曰く付き物件として残り続けるのかな。
21. 海外の名無しさん
僕の仕事の一部は、入居者が退去した後のアパートを点検して損傷を記録すること。常に頭から離れない最大の懸念は「冷蔵庫に何を残していったか」だ。引き継ぎメモに「一定期間、電気が止まっていた」とあれば、その日一日が台無しになるのを覚悟する。あの白い箱の中には、この世に存在してはいけない臭いと恐怖が詰まってることがある。
22. 海外の名無しさん
当時アーリントンに住んでたけど、これは地元で大きなニュースであり論争だった。すぐ近くの「ストップ6」という非常に貧しい地区の人たちが、食べ物を無駄にしたことに怒っていたのをよく覚えてる。「腐らせるくらいなら住民に取らせればよかったのに」って。あの食料があれば助かった人が大勢いたはずなんだ。
23. 海外の名無しさん(>>22への返信)
ウィキペディアの記述だと、こういうケースでは「在庫を地域に配る」のが普通の流れらしい。でもこの件は、破産後に所有権を得たはずの銀行がなぜか動かなかった。だから配ることすらできなかったわけで、本当にやりきれない話だよ。
24. 海外の名無しさん
店内の映像のフル版は今や「ロストメディア(失われた映像)」扱いで、一部のクリップしか現存していないらしい。でもそのクリップは妙に見覚えがあって、終末ものの映画やゲーム、テレビ番組に当時から今まで使い回されてるんだとか。ディスカバリーの『人類滅亡後の世界』でも見た記憶がある。
25. 海外の名無しさん
事情を知らない外国人からすると、これぞ「ザ・テキサス」って感じの豪快さに見えてしまう(笑)。何事もスケールがでかい。もちろん中で起きてたことは全然笑い事じゃないんだけどさ。
まとめ
破産したオーナーと「まだ自分の物件じゃない」と動かない銀行、その責任の隙間に取り残されたスーパーが、テキサスの真夏に数か月かけて腐り、最後はバイオハザード認定。除染チームが片付けるのに2週間かかった——という実話。コメント欄では「冷蔵庫1台でも地獄なのに店舗全部はヤバい」という体験談と、「貧しい地区の住民に配れば救われたのに」というやるせなさの両方が並んだ。たった1つの手続きの空白が、これほどの惨事になるのかと考えさせられる一件だった。
元ソース: 1999年、あるスーパーが突然閉店しオーナーが商品を全部置き去りに。テキサスの夏で数か月腐敗し悪臭、建物はバイオハザード認定、除染に2週間


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