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1908〜1940年、シアーズは7万棟分の「DIY住宅キット」を通販で売っていた|貨車一両で家一軒が届く時代

1908〜1940年、シアーズは7万棟分の「DIY住宅キット」を通販で売っていた|貨車一両で家一軒が届く時代 技術・発明

「家を通販で買う」――現代でも家具やDIYキットならわかるが、戦前のアメリカでは家まるごと一棟がカタログ通販で買えた。シアーズ・ローバック社が1908年から1940年のあいだに販売した「Sears Modern Homes」は、線路の貨車に積まれて自宅まで届く完全DIYキット。当時の購入者の孫やひ孫の世代が今も住み続け、市場では3,000万〜5,000万円超で売買されている。

今日の知ってた?

🏠 シアーズは1908〜1940年の間に約7万棟分のDIY住宅キットをカタログ通販で販売した。カットされた木材・釘・金具・75ページの組立マニュアル一式が貨車1両分まとめて届き、施主か地元大工が自分で組み立てる仕組み。当時の価格は360〜2,890ドル(現在価値で約190万〜1,500万円)、現在の中古市場では3,000万〜5,000万円以上で取引されている。

背景:通販帝国シアーズと「Modern Homes」プログラム

シアーズ・ローバック社は19世紀末のアメリカで、農村部に都市の商品を届けるカタログ通販で急成長した会社。家具や工具、楽器、農機具まで紙のカタログから注文できる「アマゾンの祖先」のような存在だった。

1908年、シアーズは住宅市場にも参入する。鉄道網の発達で重量物の長距離輸送が安くなり、工場で標準寸法にプレカットした部材を全米どこへでも届けられるようになっていた。プランは40坪程度の小屋から大型の二階建てまで400以上のモデルが用意され、購入者は予算と間取りからカタログ片手に選ぶ仕組みだった。

もう少し詳しく

貨車1両分が届く。注文すると、最寄りの駅まで貨車1両に詰められた木材・サッシ・釘・金具・塗料・図面・75ページの組立マニュアルが到着する。施主は駅から馬車やトラックで建設地まで運び、自分で組み立てるか地元の大工に頼んで建てた。電気配線・配管・基礎工事・暖房は別費用。土地代も含まれていない。

鉄道沿いに「クラスター」を形成。貨車輸送のため、現存するシアーズハウスは鉄道沿線の旧市街に集中する傾向がある。シカゴ、イリノイ州カーリンビル、ニューオーリンズの第7区など、数ブロック内に十数棟まとまっている地区も珍しくない。住人や郷土史家がカタログと照合して「うちの家は1923年のWinonaモデル」と特定する例も多い。

大恐慌で終焉。プログラムは1929年の大恐慌で打撃を受け、住宅ローンを焦げ付かせた顧客が続出。1940年に正式終了した。ただし図面そのものを参考に地元の材木で建てた「コピー」も大量に存在し、「シアーズハウス」と呼ばれる物件全部がシアーズ製とは限らない。

海外の反応

1. 海外の名無しさん
当時の価格は360〜2,890ドルだった。今の貨幣価値だと約13,000〜104,000ドル(約190万〜1,500万円)相当。

2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
これに土地代・配管・電気工事は含まれてないからな。あと労働力も。自分で建てるんだぞ。

3. 海外の名無しさん(>>1への返信)
労働力含めても今の小型プレハブ住宅が10万ドル前後だから、結構いい線いってる。

4. 海外の名無しさん
ただし当時の家は今の基準だとめっちゃ狭いし、現代住宅にあるはずの設備が一切ない。高グレードの電気系統、セントラルヒーティングと冷房、二重窓、断熱材、仕上がったキッチン――全部なし。
それでも当時も今も素晴らしい価値があったし、一戸建てに230㎡(2,500平方フィート)が必要かどうか、人類は再考すべきだと思う。

5. 海外の名無しさん
うちの家がそれ。というか、その残骸というべきか。もはや「テセウスの船」状態。オリジナルの部品もまだいくつか残ってるはずだけど、そんなには残ってない。
ただ、7万棟しか作られてないのは意外。うちの近所の数ブロック内に少なくとも半ダースはあるから、もっと作られてると思ってた。

6. 海外の名無しさん(>>5への返信)
私はうちで生まれ育った。玄関にオリジナルのシアーズ・カタログを置いておいて、来客に見せてた。家は今101歳。数年前に父が売って引っ越したけど、それくらい古い家のメンテナンスがもう手に余ったらしい。引っ越して良かったと思うけど、子供時代は本当にいい家だった。

7. 海外の名無しさん(>>5への返信)
近くに鉄道走ってる? あれは貨車で送られてきたから、それで近所に集中してるかも。

8. 海外の名無しさん
玄関に届いた、っていうけど――玄関ってまだ届いてないだろ、貨車の中だぞ全部。

9. 海外の名無しさん(>>8への返信)
それと、駅から自宅まで貨車を引っ張ってきた跡のついた道路もな。

10. 海外の名無しさん
うちの近所のシアーズハウスは150万ドル(約2.3億円)くらいの値がついてる。まあこれはサンフランシスコ・ベイエリアだから仕方ないけど。

11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
ラストベルト(旧工業地帯)だと逆に1万5千ドルで買えるし、人が住める状態のものでも8万ドル。

12. 海外の名無しさん(>>10への返信)
家じゃなくて、建設可能な土地の値段だな。

13. 海外の名無しさん
75ページか…レゴの説明書のほうが長いやつあるぞ。最近の家具のIKEA説明書のほうが分厚いまである。「家を建てるマニュアル」が薄すぎて逆に時代を感じる。

14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
最近の子は本当に甘やかされてるな。昔の人は薄いマニュアル一冊で家一軒建ててたのに、今は組立式の本棚一つで動画を10本見ながら泣いてる。

15. 海外の名無しさん
うちの近所には3軒以上ある。1920年代初期に建てられたバンガロー型で、屋根の角度や窓の位置を見比べると同じカタログから出てきたって一発で分かる。並んで建ってる風景は静かだけど壮観だよ。

16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
うちもそれ。カタログだとWinonaってモデルだったと思う。1923年築で、家系図の写真にも「新築祝い」の記録が残ってた。100年経った今でも普通に住めてるのが不思議なくらい。

17. 海外の名無しさん
ニューオーリンズの第7区に住んでて、自分の家がそうだって気づいたきっかけは――別の地区で働いてたとき、お客の家がうちと完全に同じだったから。写真を撮ってたら奥さんに見つかって、事情を説明したら「うちの夫もそれにハマっててね」って。聞いたら旦那さんが市内で20〜24棟見つけて記録してて、わざわざうちまで写真撮りに来てくれた。
2階建て、3LDK、ガレージ付き。悪くない家だよ。

18. 海外の名無しさん
カーリンビル(イリノイ州)にこのタイプの家ばかりの地区がある。鉱山労働者の街として開発されたときに会社がまとめてカタログ発注したんだとか。歩いてると同じ家のバリエーションがずらっと並んでて時代旅行してる気分になる。

19. 海外の名無しさん(>>18への返信)
シカゴにもめっちゃある。シアーズの本拠地だったから当然か。郊外の古い住宅地を散歩してるとあちこちにそれっぽいバンガローが見えて、きっとどれかは本物だと思う。

20. 海外の名無しさん
1927年版のカタログがアーカイブで見られる。間取り、外観、価格が全部載ってて見てるだけで楽しい。マニュアルの方は誰かリンク持ってない? 当時の現物が見たい。

21. 海外の名無しさん
うちのひいおじいちゃんは読み書きできなかったけど、1900年代初期にこれを建てた。シアーズの図面が今も家に残ってる。家もまだ家系で持ってる。

22. 海外の名無しさん
昔の人って、本当にいろんなことができたんだな。電気もチェーンソーも電動ドリルもない時代に、家族総出で家一軒建ててた。今の自分はIKEAの棚一段組み立てるのに2時間かかる。

23. 海外の名無しさん
うちの祖父母の家がこれだった。普通の、でも気持ちのいい家だった。リビングの天井が低めで、冬はストーブひとつで家中暖かくなる、そういう「ちょうどいいサイズ」の家。

まとめ

1908〜1940年、シアーズは貨車一両分のDIY住宅キット約7万棟を全米に販売した。当時190万〜1,500万円程度だった家が現在3,000万〜5,000万円超で取引され、現存物件は鉄道沿線の旧市街にクラスターを形成している。コメント欄では「うちの家がそれ」「祖父母が建てた」という当事者証言が次々と現れ、100年経っても健在な実例が驚くほど多い。一方で当時の住宅は現代基準だと狭く、設備も最低限。それでも「2,500平方フィート(230㎡)が一戸建てに必要か再考すべき」という意見にも頷かされる読み物だった。

元ソース: TIL: 1908〜1940年、シアーズはカタログ通販で7万棟以上のDIY住宅キットを売った。貨車一両分のプレカット木材・釘・75ページのマニュアルが家まで届く仕組みで、現存する「シアーズハウス」は今も30万〜50万ドル超で売買されている

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