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サッチャーは元化学者だった件、本人「女性首相より理系首相のほうが誇らしい」|海外で再評価

歴史

「鉄の女」と呼ばれた英国初の女性首相マーガレット・サッチャーは、政界入り前にオックスフォード大学で化学を学んだ研究者だった。1951年には共同執筆で「α-モノステアリンのケン化(saponification)」に関する論文を発表。本人は晩年、「初の女性首相であることより、初の理系出身首相であることのほうが誇らしい」と語っていた。海外掲示板でこの事実が話題になり、彼女の政治的評価とは別に、化学者としてのキャリアが意外な役割を果たしたという指摘が集まった。

※注:ケン化(saponification)とは、油脂をアルカリで分解して石けんを作る化学反応のこと。α-モノステアリンは、油と水を混ぜる「乳化剤」で、アイスクリームなど食品に使われる。

今日の知ってた?

🧪 マーガレット・サッチャー(後の英首相)は、1947年にオックスフォード大学サマーヴィル・カレッジで化学の学位を取得。研究化学者として働いていた1951年、『食品科学農業ジャーナル』誌に「単分子膜中におけるα-モノステアリンのケン化」という共著論文を発表した。

本人は「初の女性首相」よりも「初の理系出身首相」のほうが誇らしいと公言していた。

背景:化学者サッチャーとは

マーガレット・サッチャー(1925-2013)は、英国初の女性首相(1979-1990)として知られる。労働組合の弱体化、国営企業の民営化、新自由主義経済政策で「サッチャリズム」と呼ばれる潮流を作った。一方で炭鉱労働者ストライキへの強硬対応や北アイルランド政策で、強烈な批判の対象にもなり続けている。

政治家になる前の彼女は、純然たる理系研究者だった。サマーヴィル・カレッジで化学を専攻し、ノーベル賞化学者ドロシー・ホジキンの指導も受けている。卒業後は化学会社で食品乳化剤の研究に従事。アイスクリームを滑らかにする乳化剤の研究もしていたとされる(ただし「ソフトクリーム発明者」という俗説は誤り。彼女は乳化剤の論文を書いた一人にすぎない)。

もう少し詳しく

1948年、ICI社に応募して落とされた。 サッチャーは1948年に化学大手インペリアル・ケミカル・インダストリーズ(ICI)に求職応募したが、不採用となった。人事評価は「強情、頑固、危険なほど自己主張が強い(headstrong, obstinate and dangerously self-opinionated)」。後に英国を率いることになる人物として、なかなか的確な評価だったとも言える。

オゾン層保護で意外な貢献。 1980年代、科学者たちがフロンガス(CFC)によるオゾン層破壊の警鐘を鳴らした際、サッチャーは化学のバックグラウンドから内容を学術的に理解できた。彼女はロナルド・レーガン米大統領を含む各国首脳に対して、CFC規制の必要性を粘り強く説得。結果としてCFCは段階的に廃止された。

気候変動を早くから訴えた政治家。 1980年代後半、サッチャーは王立協会と国連で気候変動への警鐘を鳴らす演説を行った。これは主要国首脳としては極めて早い段階での発言。彼女は気候科学者を首相官邸に招き、自党の閣僚全員に気候変動の証拠を強制的に学ばせたと言われる。これが、英保守党が他国の保守政党に比べて環境政策に前向きな歴史的背景の一因とされる。

もう一人の理系女性首脳。 ドイツのアンゲラ・メルケル元首相も、政治家になる前は量子化学の研究者で、論文も発表している。20世紀後半以降の有力な女性指導者2人が、たまたまどちらも化学・物理出身だったのは興味深い偶然。

海外の反応

1. 海外の名無しさん
サッチャーのファンじゃないけど、彼女の化学の学位は実は大きな役割を果たした。1980年代、科学者がCFCのオゾン層への影響に警鐘を鳴らした時、彼女は学術レベルで内容を理解できた。レーガン含む他国首脳に危険性を説得し、結果としてCFCは段階的に廃止された。

2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
うわっ、世界一嫌な奴が、人生で1個だけまともなことしてた。

3. 海外の名無しさん(>>1への返信)
彼女はまた、世界の気候への炭素排出のリスクを早期に訴えた政治家の1人でもある。1980年代後半に王立協会や国連で気候変動の演説を何度もした。

4. 海外の名無しさん
別のサッチャー豆知識:1948年、ICI(インペリアル・ケミカル・インダストリーズ)に求職応募したが、人事評価で「強情、頑固、危険なほど自己主張が強い」と判定されて不採用。

5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
めちゃくちゃ的確な評価で笑う。

6. 海外の名無しさん(>>4への返信)
サッチャーのファンじゃないけど、当時の英国でSTEM業界の女性として働くには相当強い性格が必要だったと思う。差別もすごかったろうし。

7. 海外の名無しさん
彼女はオックスフォードのサマーヴィル・カレッジで化学を学び、1947年卒業。1951年に『食品科学農業ジャーナル』誌に「単分子膜中におけるα-モノステアリンのケン化」という論文を共著。簡単に言えば、ケン化は油脂を石けんに変える化学反応。α-モノステアリン(モノステアリン酸グリセリル)は、油と水を混ぜる乳化剤で、アイスクリームなどに使われる。

8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
サッチャーが化学やってたって知らなかった。ドイツのメルケル首相も理系出身だったのを思い出すな。サッチャーは政治家時代も科学のことよく話してた?

9. 海外の名無しさん
科学者のままでいてくれたほうが良かったよね 🙂

10. 海外の名無しさん(>>9への返信)
The Fe Lady(鉄=Feの貴婦人)。化学の元素記号でジョーク。

11. 海外の名無しさん(>>9への返信)
もしサッチャーが科学者のまま、レーガンが俳優のままだったら……。

12. 海外の名無しさん
首相としての功罪を見れば、社会への貢献としては絶対に化学者のままでいたほうが良かった。

13. 海外の名無しさん(>>12への返信)
それも一面の真理。ただ、レーガンや他国首脳にオゾン層問題を真剣に取り組ませた件と、ソ連の平和的解体への役割を考えると、すごく嫌われてるのは確かだけど、評価できる「良いこと」もあった。

14. 海外の名無しさん(>>12への返信)
炭鉱労働者と北アイルランド分離派への非人道的扱いを考えると、彼女のレガシーは取り返しのつかないほど汚れてる。

15. 海外の名無しさん
興味深いことに、メルケル元独首相も研究化学者。20世紀後半以降の有力な女性指導者2人が、両方とも化学者だった。

16. 海外の名無しさん(>>15への返信)
メルケルって物理学じゃなかったっけ?

17. 海外の名無しさん(>>15への返信)
メルケルは正確には量子化学の研究者で、論文も発表してる。物理寄りの化学。

18. 海外の名無しさん
化学から世界の指導者に転身した人が意外と多い。サッチャー、習近平、メルケル、ローマ教皇フランシスコ……最近思い浮かぶだけでもこれだけ。因果関係があるのか分からないけど。

19. 海外の名無しさん(>>18への返信)
習近平は時代の産物で他と比較できない。文化大革命の時代、中国の大学はほぼ機能停止していて、彼が「労農兵学生」として推薦で入学した時の教育水準は事実上小学生レベルだったと言われている。化学者というより肩書きだけ。

20. 海外の名無しさん
サッチャーはミスター・ホイッピー(ソフトクリーム)の発明に関わったって聞いたことある。

21. 海外の名無しさん(>>20への返信
それは違う。彼女はアイスクリームによく使われる乳化剤に関する論文を書いただけ。「ソフトクリーム発明者」というのは都市伝説。

22. 海外の名無しさん
私も化学者だから、これを読んで政治家転身に希望が湧いてきた……。

23. 海外の名無しさん
科学者のままでいてくれてたら、トリクルダウン経済の応用理論で世界をめちゃくちゃにすることもなかったのに。オゾン層問題以外で、政治家としての功績で評価できるものが思い浮かばない。

24. 海外の名無しさん(>>23への返信)
「友人」のアウグスト・ピノチェト(チリの軍事独裁者)のことも忘れずに。

25. 海外の名無しさん
あと、化学者だった時代の彼女は、独裁政権よりも分子の世界と格闘してただけだから、誰も傷つかなかった。これは大きい。

26. 海外の名無しさん
炭鉱ストライキ、人頭税、1981年のハンガーストライキ、経済戦略……どれを取っても能力不足の証拠。労働組合の解体は今も英国に影を落としている。科学者のままなら英国は1人の最悪な首相を回避できたのに。

27. 海外の名無しさん
もう一つの面白いサッチャーの豆知識——2013年4月8日、彼女は亡くなった。

28. 海外の名無しさん
意外と多くの人が、政治家としての彼女より化学者としての彼女のほうが好きだ。

29. 海外の名無しさん
論文タイトルだけで、当時の英国女性研究者として既にレベルが高かったのが分かる。サマーヴィル・カレッジは女性カレッジの名門で、後にノーベル賞を取るドロシー・ホジキンの指導下で学んでた。

30. 海外の名無しさん
imagine、技術者テロリストに人質に取られて、唯一の生存条件が「トランプがケン化(saponification)を正しく綴り、定義できるか」だったとしたら……それを考えると、サッチャーがどれほど学術的に優秀だったかよく分かる。

まとめ

英国初の女性首相マーガレット・サッチャーが、政界入り前にオックスフォードで化学を学び、ケン化に関する論文を共著し、本人は「初の女性首相」より「初の理系出身首相」を誇っていた、という事実。海外掲示板では、彼女の強硬な政治姿勢への批判と並行して、化学のバックグラウンドがオゾン層保護や気候変動議論で意外な役割を果たした、という再評価のコメントが集まった。

1948年のICI不採用評価「強情・頑固・危険なほど自己主張が強い」は、後に英国を率いた人物として皮肉なほど的確で笑える。「科学者のままでいてくれたら……」という、彼女の人生の if を惜しむ声が多数派の不思議な追悼コメ欄だった。

元ソース: TIL マーガレット・サッチャーはオックスフォード大の研究化学者として1951年「α-モノステアリンのケン化」論文を共著。本人は初の女性首相より理系出身首相であることのほうが誇らしいと語った

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