明朝時代の1577年、中国の僧侶ハンシャン・デチン(憨山徳清)が「世界で最も長い仏典」と呼ばれる華厳経を、自分の血で書き写すという狂気じみたプロジェクトを開始した。これを聞きつけた皇太后は感心し、彼に「金で装飾された紙」を贈与。完成までに2年を要した。海外掲示板では「先にパトロン(後援者)を見つけてから奇行に走るのが正解」「99%書き終わってから金紙届いたら絶望じゃね?」とジョーク混じりの議論が広がった。
今日の知ってた?
🩸 1577年、明代の高僧ハンシャン・デチン(憨山徳清)が華厳経全文を自分の血で書写。
華厳経は仏教経典の中で最長クラスとされる超大作(漢訳で約60巻、80巻、40巻の3バージョンがあり、いずれも数十万字)。
皇太后が事業を聞きつけ、金箔装飾の紙(金葉)を提供。完成まで2年を要した。1581年に塔(パゴダ)に安置されたとの記録があるが、その後の所在は不明。
背景:ハンシャン・デチンとは
ハンシャン・デチン(1546〜1623年)は明代後期を代表する仏教僧で、禅と浄土の融合・諸宗融和を説いた高僧。「ハンシャン(憨山)」は本名ではなく、彼が住んでいた憨山峰から取った地名由来の通称(デチンが本名)。1583年以降、彼は名声から逃れるために自ら「ハンシャン」を名乗るようになったが、これがかえって有名になるという皮肉な結果に。
※注:華厳経(けごんきょう)は大乗仏教の根本経典の一つで、奈良の東大寺の本尊・盧舎那仏が説く世界観の元になっている経。日本でも「南都六宗」の華厳宗が由来。
もう少し詳しく
「血書写経」は仏教の伝統的な献身行為。 自分の血を使って経典を写す「血書写経」は、中国・日本・朝鮮の仏教史に多数の例がある修行行為。指先や舌などを切って少量の血を取り、墨と混ぜて書写するのが一般的。最大限の供養と決意の表明とされた。
2年の作業時間は妥当か? 華厳経は唐代の60巻本(実叉難陀訳)で約60万字、80巻本でさらに長い。1日に数百〜数千字を書く必要があり、体から取れる血の量を考えると現実的には墨や朱との混合で薄めて使った可能性が高い。
皇太后からの「金葉」とは。 皇太后が提供したのは金箔を漉き込んだ・あるいは金箔を貼った装飾紙とされる。「文字通り金の板」ではなく、薄い金箔の装飾を施した紙。それでも当時としては破格の贈り物で、「皇室公認の宗教プロジェクト」になったことを意味する。
その後の運命は不明。 1581年に塔に安置された記録を最後に、この経本の所在は途絶えている。明清交替や文化大革命など、中国史の何度かの動乱を経て現存しているかは謎のまま。
海外の反応
1. 海外の名無しさん
教訓:奇抜なことをやりたいなら、まずパトロン(後援者)を見つけろ。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信)
ガウディ式(人名)。サグラダ・ファミリアも100年以上未完成のまま続いてる。
3. 海外の名無しさん(>>2への返信)
というか、歴史上の芸術はほぼ全部この方式。パトロンなしで残ってる作品の方が珍しい。
4. 海外の名無しさん
普通の紙で半分くらい書き終わったところで、皇太后が「金紙あげるね」って言ってきたら最悪じゃない?「えっ、最初からやり直し……?」って絶望する。
5. 海外の名無しさん(>>4への返信)
「最後のページに取りかかってます」「最高傑作だ、この金紙でやり直そう」「……」みたいな会話を想像する。
6. 海外の名無しさん(>>4への返信)
伝説によれば、彼は8割完成したところで金紙を受け取って書き直したらしい。本当だとしたら涙が出る。
7. 海外の名無しさん
次のTILは菩提達磨(ぼだいだるま)について書いてくれ。9年間壁に向かって座禅し、眠気を防ぐためにまぶたを切り落とし、そのまぶたから茶の木が生えたという伝説の話。
8. 海外の名無しさん(>>7への返信)
「伝説によれば、彼の切り落としたまぶたが地面に落ちた瞬間、最初の茶の木が生え、それ以後、お茶は禅修行者の眠気覚ましとなった」――古代アジアの伝承、どれもこんな感じで頭おかしい。
9. 海外の名無しさん(>>8への返信)
ヨーロッパも同じだぞ。オウィディウス(古代ローマの詩人)の『変身物語』では、ピュラモス(ローマ版ロミオ)が桑の木の下で自殺し、その血が桑の実を白から赤に染めたとされる。植物の色を血で説明する話は世界共通。
10. 海外の名無しさん
眠気覚ましのために自分のまぶたを切り落とすのは過激すぎる。私なら数秒間目を閉じて深呼吸するか、せいぜい歌を歌うレベルで対処する。
11. 海外の名無しさん(>>10への返信)
9年間眠らずに座禅したという伝説の方も無理ゲーすぎる。「眠った」の定義が相当緩いに違いない。
12. 海外の名無しさん
彼の名前は本来「デチン」で、「ハンシャン」は住んでいた山(憨山)の名前。「オルレアンの聖ジャンヌ」の「オルレアン」みたいなもの。地名+本名がセットで人格を表す古典的な名乗り方。
13. 海外の名無しさん(>>12への返信)
「1583年に彼は仏教の名僧として知られるようになり、再び遠隔地への旅に出た。このとき彼は名前の前に憨山峰を冠して、匿名性を取り戻そうとした」(資料引用)。
14. 海外の名無しさん(>>13への返信)
「名前を増やすことで匿名性を取り戻す」という発想がよくわからん。普通逆では?
15. 海外の名無しさん(>>14への返信)
たぶん「ハンシャン」だけ名乗ることで本名を伏せる、という運用。仏教は嘘を厳しく禁じるけど、地名を新しい名前として正式に採用すれば「嘘」にはならない――というロジック。
16. 海外の名無しさん
「鉛筆使いなさい、サイドショー・ボブ!」(シンプソンズの「血で書く犯罪者」ネタ)。
17. 海外の名無しさん(>>16への返信)
「いや! それはドイツ語で『ザ・バート、ザ』だ!」(同上)。シンプソンズ世代に刺さるレス。
18. 海外の名無しさん
そもそも「金の紙」って書きにくくない? 金属だから血を吸わないだろ。せっかく皇太后からもらったのに、息で乱れたら一生分の労力が台無しになるリスク。
19. 海外の名無しさん(>>18への返信)
「金葉」と訳されるけど、実際は薄い金箔を漉き込んだ装飾紙だと思う。文字通りの金属板じゃなく金箔。それなら吸い込むだろう。
20. 海外の名無しさん(>>18への返信)
あるいは「金色」っぽい紙の可能性もある。サフラン(鬱金)で染めた紙は当時の中国でも高級品だったし、本物の金じゃないかもしれない。
21. 海外の名無しさん
彼は単に「自分の血で経典書きたいなぁ」と冗談半分で言ってただけかもしれない。誰かが皇太后に伝えて、皇太后が金紙を送ってきて、もう逃げ道がなくなった――というシナリオを想像してしまう。
22. 海外の名無しさん(>>21への返信)
「聞いたぞ、お前血で経典書くんだってな!素晴らしい献身だ、特別な紙を用意してやる」「いえ、それはちょっと冗談で……」「謙遜するな!」みたいな展開。
23. 海外の名無しさん
史上初の「プレミアム・デラックス・プロ版」だ。ベース版(普通の紙)→DLC追加(金紙)→ハードコアモード(自分の血で書写)。
24. 海外の名無しさん
このTILで一番衝撃なのは、皇太后が「金紙あげるね、続けてね」と言って完成まで彼を支援したこと。普通なら「血で書写は健康に悪いから医師を派遣する」とかになるはず。
25. 海外の名無しさん
完成した経本は1581年に塔に安置されたが、その後の動乱(明清交替、文革など)でどうなったかは不明。もし現存していたら間違いなく国宝級の遺物。
まとめ
明代の僧ハンシャン・デチンが1577年から2年かけて、世界最長級の仏典・華厳経全文を自分の血で書写した逸話。皇太后が金箔装飾の紙を贈与してプロジェクトを支援したことから、海外読者は「奇行をやるならパトロンを先に確保するのが正解」「金紙が届く前に普通の紙で半分書いてたら絶望」とジョーク混じりに反応。古代アジアの伝説の系譜(達磨大師の「まぶた切除→茶の木」、桜が血で染まった日本の伝承など)、欧州神話との比較、シンプソンズネタまで、話題は思わぬ方向に広がった。
完成した経本は1581年に塔に安置された記録を最後に所在不明だが、明代に皇室公認で行われた血書写経プロジェクトとして、東アジア仏教史に確かな痕跡を残している。
元ソース: TIL 1577年、中国の僧侶ハンシャン・デチンが世界最長クラスの仏典「華厳経」を自分の血で書写することにした。皇太后は彼に金紙を提供した。完成まで2年を要した(元投稿)


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